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1日3万株のレタス栽培を自動化!次世代型の植物工場とは

1日3万株のレタス栽培を自動化!次世代型の植物工場とは

最終更新日:2017年12月26日

農業を取り巻く様々な課題を解決する策として、人工光で植物を栽培する植物工場が注目されています。しかし、コストが高いため黒字化を達成することができない植物工場が多いともいわれています。一方で、栽培したレタスをブランド化するまでになった株式会社スプレッドが、次世代型植物工場「テクノファームけいはんな」を新設します。同社の広報担当者に、その植物工場について話をうかがいました。

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次世代型植物工場を実現させるために、必要な技術を開発

植物工場

テクノファームけいはんなでは、環境への負荷を削減し、植物工場事業にかかるランニングコストの低減などを追求するために、様々な技術革新を進めています。

グローバル展開において要になるのは自動化栽培です。特に人的負荷が大きい苗の植え替えから収穫までの栽培工程を、最先端の栽培技術とロボットを活用した技術を駆使することで完全自動化にしています。これは品質を保つだけでなく、亀岡プラントと比較して人件費を50%削減することにもつながります。

栽培工程における無人化は、細菌数の増加や異物混入のリスクを低下させると同時に、作業スペースを最小化することにも有効です。1平方メートルあたりの年間生産量は、露地栽培の場合は5株といわれていますが、テクノファームけいはんなでは648株と、圧倒的な生産量を実現しています。

他にも、レタス1株に必要な水の量は、露地栽培の場合だと10.73リットルですが、テクノファームけいはんなは0.11リットルに削減。水をろ過・循環させ、水のリサイクル率を98%にまで高めています。

こういった技術のほかに、温度、湿度、風速、光量など栽培棟内の環境を均一化させるために環境制御技術や、従来のLED照明と比較して電力消費量を30%に抑える野菜栽培に特化したLED照明なども、国内の設備技術企業と共同で開発しました。

不規則な植物の成長をプログラム制御する

植物工場

最新の栽培環境を実現する技術が詰まったテクノファームけいはんなですが、その過程には様々な苦労がありました。

大規模な工場栽培での黒字化は困難だといわれるなか、亀岡プラント設立から6年かけて黒字化を達成。独自の栽培技術や生産管理技術を確立させることにより、生産ロスが減り、歩留まりを97%にまで高めた結果です。

そして、亀岡プラント以上の安定した栽培環境を整えるために、栽培工程の自動化をはじめとした様々なミッションがありました。

「一般的に、植物の成長の仕組みは複雑なため、形状や重量などが安定化しにくいのです。自動化栽培設備でプログラム制御した場合、複雑な成長の仕組みにどこまで対応できるのかという点が課題でした。大規模な栽培空間においてコストを抑えることは大変難しいことですから、試行錯誤の繰り返しでした」。

自動化設備を行う前提条件として、野菜を同じ品質で安定的に生産できることが必要です。そこで、亀岡プラントで培ってきた栽培技術が課題の克服に役立ったのです。

工場栽培だからこそ生まれたブランド野菜『ベジタス』

植物工場

亀岡プラントと同様に、テクノファームけいはんなではリーフレタスを『ベジタス』として生産して販売します。もともと数ある野菜の中からリーフレタスが選ばれたのは、「年中需要があり、かつ生産がしやすい」という理由だったそうです。

現在、『ベジタス』として販売しているリーフレタスは、フリルレタス、プリーツレタス、地中海レタス、グリーン&レッドの4種類です。食感や葉の色が違うので、消費者の好みや料理によって使い分けながら食卓を彩ることができます。

「『ベジタス』は、葉物野菜特有のえぐみが少ないので、幅広い層に好まれる味が魅力です。それから栽培期間中は農薬を一切使わずに育てるので、安心して食べられます。外葉から芯まで丸ごと食べられるので、生ゴミを増やしません」。

例えば可食部100グラムあたりで比較してみると、露地栽培で育てられた標準的な玉レタスのβ-カロテンは240マイクログラムです。そして4種類の中で一番含有量の多い「地中海レタス」は2,710マイクログラム。およそ11倍も含んでいます。

『ベジタス』は、4種類すべてが緑黄色野菜の基準(β-カロテンの含量600マイクログラム/100グラム以上)をクリアしています。

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