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売上が25倍に!地元素材を使用した「カクテル梅酒」ヒットの理由

売上が25倍に!地元素材を使用した「カクテル梅酒」ヒットの理由

最終更新日:2018年02月20日

中野BC株式会社は和歌山県海南市にある酒造会社です。元々は清酒を主に製造販売していましたが、「和歌山にある企業だからこそ」と紀州のウメの需要拡大を図り、1971年に梅果汁の製造をはじめ、その後、梅酒の製造に着手しました。現在では梅果汁は全国90%(梅濃縮果汁原料用果汁のJAS格付実績)のシェアを誇り、2010年に開発された「カクテル梅酒」は見事ヒット製品に。代表取締役社長・中野幸治(なかのこうじ)さんに話をうかがいました。

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スムーズな増産と、熟練の味わいを生む技術

カクテル梅酒がヒットした背景には、第一に「過不足なくウメが供給でき、増産ができたこと」にあります。そして、ウメの産地ゆえに「地元で梅酒が売れない」ジレンマに悩みながら、試行錯誤することで味わいに磨きがかかりました。

「ウメを扱えることは、和歌山の農協、農家さんとのつながりがあってこそ。数年前より『カクテル梅酒』が売り上げをけん引していますが、それもウメの供給体制が整っているからこそできたことです。

また品質や味わいにおいても社内で研究所があり、商品開発が出来る設備が整っています。そのことにより、1979年から梅酒に携わってきた製造のノウハウを持つ部署があることが強みとなっています。ウメの産地で、舌の肥えた地元の人に梅酒を買ってもらうため、『家庭でつくれない味わいの梅酒』を常に意識してきました」。

さらに梅酒文化の変化も「カクテル梅酒」のヒットにつながったと分析しています。

「梅酒の飲み方に変化があり、それまでの『食前の1杯の梅酒』から、食中にも食後にも飲まれるようになっていきました。そんな市場の流れにあわせて、メーカーとして欠品させることなく、製造量を増やしたり、ニーズに合わせた商品化をしたり、お客様の要望に合わせて造ったことがヒットにつながったのでしょう。

地元で栽培したウメを扱える環境にある、和歌山の会社だからこそ梅酒へのプライドがあります。こうした市場の動きと私たちのもの作りと合致したことが、売り上げ増の大きな理由だと思います」。

梅酒は本格志向へ、和歌山素材のクラフトジンへの新たな挑戦

現在、市場としては梅酒の移出数量(※)は落ち着いてきており、力を入れていこうというのが原点回帰ともいえる本格梅酒です。

(※)移出:酒税法で、酒類が製造場から出されること。

「梅酒ブームが定着し、競合商品も増えてきて、梅酒全体のシェアも落ち着いてきました。ここからは、全国のウメの収穫量シェア65%を誇る(※1)和歌山県にしかできない商品化にスイッチしていこうと考えています。

具体的には和歌山の素材の原点に返り、紀州梅酒 紅南高(べになんこう)、月向(げっこう)など、ウメの味にこだわった本格派の商品に注力して行きます。

また、梅酒全体に一定の需要があり市場が落ち着いてきていることから、他カテゴリーにも着目しています。最近、酒類業界では『クラフトジン』に脚光が当たっています。そして蒸留酒は弊社の原点であることから、独自性の高い新商品を開発しました」。

2017年11月1日に、高野山に多く見られる常緑針葉樹であるコウヤマキを使用したクラフトジンを発売。創業者が酒蔵として始めた焼酎(蒸留酒)を使い、今の時代に合わせた、日本発・和歌山発である和製クラフトジンの『槙-KOZUE-』が誕生しました。

コウヤマキの葉、温州みかんの皮、レモンの皮、山椒の種などの和歌山素材とジュニパーベリーを組み合わせた和歌山県産クラフトジンということで、海外の反響も上々だということです。

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