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漬物や乾物に! ラッキョウ・シロウリ・ユウガオ・マクワウリ・聖護院カブ【野菜ガイド】

連載企画:野菜ガイド

漬物や乾物に! ラッキョウ・シロウリ・ユウガオ・マクワウリ・聖護院カブ【野菜ガイド】

傷みやすい野菜でも、漬物や乾物にすれば長い期間楽しむことができます。そこで今回は、漬け物や乾物におすすめの野菜を紹介します。甘酢漬けや醤油漬けが合うラッキョウ、奈良漬けで有名なシロウリ、古代より愛されるマクワウリ、カンピョウで有名なユウガオ、日本最大級のカブ、聖護院カブなどの下ごしらえや、おすすめ料理などを紹介します。

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ラッキョウの紹介

ラッキョウ

ラッキョウは、ユリ科ネギ属の (※りんけい )で、独特の刺激臭があるのが特徴です。主に塩漬けや甘酢漬けなどの加工品として、食べられることが多いです。

加工品は周年を通して出回っていますが、収穫時期である5~6月には、生のラッキョウが出回ります。

主な生産地は、鹿児島県、宮崎県、鳥取県です。主要品種は「らくだ」で、分球が少なく肥大しやすいのが特徴です。また、花も食べることができます。

※ 地下茎の一種。ゆり根・たまねぎのように、養分をたくわえて厚くなった葉が茎のまわりに多数重なって球状になっているもの。

鮮度の良いラッキョウの見分け方

まずは、外皮に傷がないかをチェックします。そして丸みを帯びているもの、白色で粒が揃っているもの、光沢のあるものがおすすめです。泥付きの方が味が良いと言われています。

ラッキョウの下ごしらえとおすすめ調理方法

漬け物にする時は、水でしっかりと泥を落とし、上下を2ミリ程切り落とします。
ひと皮剥いたら、水気をやさしく、しっかりと拭きとります。その後、塩や甘酢漬け、砂糖漬け、ピクルスなど、お好みの味付けで漬けます。鮮度が高いうちに漬けましょう。

漬け物だけでなく、生のままスライスしてカツオ節や醤油でいただいたり、炒め物の隠し味に使ったりするのもおすすめです。

ラッキョウの漬け方

ラッキョウ

ラッキョウの甘酢漬け

・ラッキョウ……500グラム
・赤トウガラシ(種を抜いたもの)……1本
・調味液……酢300ミリリットル、塩20グラム、砂糖100グラム

1.調味液は煮立たせた後、冷ましておきます。
2.株がつながっているラッキョウは一粒ずつ剥がして、しっかり泥を洗い流します。
3.ラッキョウの上下2ミリ程をカットし、皮を剥きます。
4.キッチンペーパーで水気を拭き取ったら、保存ビンに赤トウガラシとラッキョウを入れます。冷ましておいた調味液を入れ、ラップを落とし蓋にして冷蔵庫に入れます。
5.約3日そのままにしておき、ラッキョウが調味液の中に沈んだらラップを取り除きます。そのまま1ヶ月おくと食べごろです。冷蔵庫で保存すれば、約1年間は食べることができます。

ラッキョウの醤油漬け

・ラッキョウ……500グラム
・昆布……5センチ
・調味液……しょう油150ミリリットル、酢100ミリリットル、みりん100ミリリットル

1.手順はほぼ甘酢漬けと同様です。赤トウガラシの代わりに昆布を入れて漬けます。
昆布の代わりに八角や花椒、ニンニクなどを使った中華風や、ハチミツ、レモンの皮と汁を使用した、ハチミツレモン漬けなどもおすすめです。

シロウリの紹介

シロウリ

シロウリは、ウリ科キュウリ属の野菜です。甘みはなくさっぱりとしており、主に塩漬け、ぬか漬け、浅漬け、奈良漬けなどに加工されます。

3世紀頃には日本にあり、様々な品種が存在し、産地によって大きさも多種多様です。大きく分けて「シロウリ(白瓜)」、「カタウリ(堅瓜)」、「シマウリ(縞瓜)」の3品種群です。主な産地は徳島県、千葉県で、シロウリの旬は夏です。

鮮度の良いシロウリの見分け方と保存方法

皮にハリがあるもの、傷がないものを選びましょう。実が引き締まっており、太さが均一なもの、黄緑色でツヤがあるものがおすすめです。鮮度が落ちるのが早いので、長期保存には向きません。すぐに調理するか、漬け物にすると良いでしょう。夏は浅漬けなどもおすすめです。

ユウガオの紹介

ユウガオ

ユウガオは、ユリ科ユウガオ属の野菜です。主に実を帯状に剥いて乾物にした「干瓢(かんぴょう)」が良く食されます。

苦味成分であるククルビタシンが多くふくまれていますが、あまりに苦味が強いものは注意するようにしましょう。

大きいもので直径30センチ、重さ20キロ以上になるものもあります。主な主産地は栃木県です。

鮮度の良いユウガオの見分け方

皮にハリがあり、傷がないもの、皮の色は黄緑色でツヤがあり、白すぎず、実が引き締まっているものを選びましょう。

またユウガオは鮮度の低下が早いので、長期保存には向きません。

ユウガオの下ごしらえとおすすめ料理

ユウガオは帯状に剥いた後、干してカンピョウにします。カンピョウは水で戻して甘辛く煮て、巻き寿司などにするのがおすすめです。苦味が少ないものは、生のままゴマ和えや炒め物、煮物などにもできます。

マクワウリの紹介

マクワウリ

マクワウリは、ウリ科キュウリ属の野菜です。ほんのりと甘くさっぱりとした味わいが特徴です。

日本に古くからある伝統的な品種で、ウリといえばマクワウリを指しました。現在では、メロンと交雑することも多いです。

球形、フットボール形のものがあり、果皮は緑色、黄色、縞模様など、様々なものがあります。マクワウリの旬は夏で、お盆の時期に多く出回るので、お供え物としても利用されています。

鮮度の良いマクワウリの見分け方

皮にハリがあり、傷がついていないもの、実が引き締まっており果皮にツヤがあるものを選びましょう。

マクワウリを使ったおすすめ料理

マクワウリは、メロンのように香りが出て、実がやや柔らかくなると食べ頃です。メロンのようにそのまま食べてもいいですが、サラダや酢の物、漬け物にしても、おいしくいただけます。

聖護院カブの紹介

聖護院カブ

聖護院カブは、アブラナ科アブラナ属の野菜です。ビタミンCや、アミラーゼ(消化酵素を多く含んでいます。

サイズの平均は、直径15~20センチで約1.5キロ、大きいもので5キロ近くになります。国内最大級のカブとして知られており、肉質が滑らかなのが特徴です。京都を代表する京野菜の一種です。

鮮度の良い聖護院カブの見分け方

葉の切り口がみずみずしいもの、根の部分の胴回りが大きく丸く整っているものがおすすめです。

聖護院カブの下ごしらえとおすすめ料理

皮を厚く剥いて面取りをすると、煮崩れを防げます。下茹での必要はないので、そのまま料理に使えます。

すりおろしてかぶら蒸しにしたり、京都では千枚漬けの材料にも用いられます。また、ポタージュやポトフなどの洋食にもおすすめです。

漬け物や乾物にぴったりの野菜を紹介しました。漬け物や乾物にすることで長期保存できて、季節を問わず楽しめます。ぜひ手作りにチャレンジしてみてください。

参考:「野菜と果物の品目ガイド~野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)

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