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労働力不足を解消! 農業ロボットの種類

労働力不足を解消! 農業ロボットの種類

2018年05月29日

担い手の高齢化や後継者不足のために、日本の農業は深刻な労働力不足に陥っています。
こうした状況を打破するため、政府が打ち出した施策のひとつが、ロボット技術やIT技術を活用したスマート農業です。今回は、すでにいくつかの農場で活躍している、農業ロボットについて紹介します。

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なぜ農業ロボットが生まれたのか

SF映画などのワンシーンによくある、人間に代わってさまざまな仕事をこなすロボットたち。その中では、広大な農場で農作業を行う人間型のロボットたちも目にすることがありました。そうした光景も、空想の世界ではなく現実に近付いてきました。
農業ロボットは、世界各国で研究開発が進められている分野です。その理由やアプローチ方法も国によって異なるようですが、日本の場合はやはり高齢化と労働力不足が一番の理由です。そのため、農業ロボットの開発には農林水産省も関わり、農作業の省力化・軽労化を進め、高品質生産を実現することが目的とされています。
平均年齢66歳ともいわれる農家の人たちにとって、農作業はたいへんな重労働です(※2017年農林水産省調べ)。それをロボットに置き換えることができれば、作業効率が上がるだけでなく、人手不足も補えるというわけです。

スマート技術が農業を変えた

農業にロボットを活用するというアイデアは昔からありましたが、工場の機械のように決められたとおりに寸分違わず、同じ作業を繰り返すわけではありません。畑の状態を見ながら土を掘り起こし、熟し加減を見極めて収穫するといった、見て判断して行動するというプロセスが必要です。
単にプログラムどおりに動くロボットでは、農作業を行うことはできません。ですが、ここ10年ほどの間に、人工知能や情報通信技術が飛躍的に前進したことにより、ロボット自らが学習・判断して行動できるようになりました。スマート技術は、すでに車や家電に搭載され、これまでにない便利さを私たちに提供しています。同様に農作業を手掛けるロボットたちも一気に進化することになったのです。

実現された農業ロボットたち

ではここで、実際に使用されている農業ロボットをいくつか紹介しましょう。いずれも各メーカーが研究を重ねた末に生み出された農業ロボットだけに、農作業の効率化を図ることで大きく役立つ機能を備えています。

無人トラクター「アグリロボトラクタ」

アグリロボトラクタは、クボタから2017年6月よりモニター販売されている、有人監視のもとで無人運転・作業を行うトラクターです。基地局からの遠隔操作で自動運転することに加えて、無人機と有人機の2台協調作業を行うこともできます。さらに進化したGPS機能を持つ同社製品のRTK-GPSユニットやオートステアリングにより高精度の作業が可能です。省人化と作業の効率化、軽労化を実現しました。レーザースキャナーと超音波ソナーで周囲の障害物や侵入者を感知し、安全装置が作動して停止するなど、万全の装備を有しています。

無人ボート「ウォーターストライダー」

WATER STRIDER(ウォーターストライダー)は、ヤマハがボートやプールの製造で培ってきたFRP(繊維強化プラスチック)技術を活かし、商品化した無人ボートです。搭載したエンジンでファンを回し、その風力で推進する仕様になっています。ラジコンと同様にコントローラーで操縦し、水田への除草剤や殺虫剤の散布を遠隔操作で行えます。全長1.6メートルと大柄で、船体中央の着脱式タンクに詰めた8リットルの薬剤を、船底から散布します。畔からの投げ込み式で行われていた除草剤の散布が無人でできるため、広い水田を持つ農家・事業者にとって、省力化・低コスト化ヘ大きくつながることでしょう。

環境センサー「プランテクト」

各種センサーの分野で世界的に知られるボッシュが、ハウス栽培向けに提供しているPlantect(プランテクト)。ハウス内の温度や湿度、二酸化炭素量、日照などをセンサーで感じ取り、可視化してくれるシステムです。人間に代わって作業をこなすロボットとは異なりますが、農業環境を自動で整えてくれる先進的な技術は、スマート農業には欠かせないものです。トマトの栽培に関してはAIを使用した病害リスク予測というメニューもあり、ベストなタイミングで農薬散布が可能です。

農業ドローン「農薬散布マルチコプター」

広い田畑での農薬散布は、早くからドローンの活躍が期待されていた分野です。ナイルワークスが提供する農薬散布マルチコプターは、ドローンに搭載されたカメラで田畑を認識した後は、完全な自動飛行によって空中散布を行います。タブレットでの操作になるため、高度な操縦技術も必要ありません。無人ヘリでは難しい小規模・変形農場でも対応でき、作物の穂先30センチの高さから真下に向かって噴射することで、確実に必要な場所に散布できるようになりました。農薬散布マルチコプターは、軽トラックに積めるサイズながらも、10リットルの農薬積載容量があり、クラウドサービスの利用で田畑の管理と散布履歴管理も可能です。

ロボットが活躍する時代はすぐそこに

今回紹介したロボット以外にも、数センチ単位での位置測定を可能にしたGPS技術を使い、正確な直線で苗を植えていく田植機や、手作業で行われていたキュウリの選別を人工知能で自動化した選別システム、無人運転で稲穂を刈り取るコンバインなど、先端技術を取り入れた農業機械が開発されています。
現在、日本の農業が抱えている問題解消に向けて、スマート農業の発展はますます注目されていくのではないでしょうか。

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