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田植機の役割とは?メーカーの種類と価格相場

田植機の役割とは?メーカーの種類と価格相場

2018年06月14日

田植機は、トラクターやコンバインと並んで、稲作には欠かせない農機です。トラクターで田植前の土壌を作り、田植機で苗を植え付け、コンバインで収穫と、それぞれ用途があります。
ここでは、田植機を選ぶ際にチェックしておきたい田植機の種類やメーカー、価格相場について紹介します。

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田植え作業を担う「田植機」

田植機

田植機とは、その名のとおり田植え作業に特化した農機のこと。水田で苗を一本ずつ植えていく時間と労力を省いてくれるので、稲作には欠かせません。

歩行型と乗用型

田植機には、「歩行型」と「乗用型」の二つのタイプがあります。

歩行型
歩行型の田植機は、押しながら歩いて田植えをします。2~5条植えタイプが主流のため、小さな田んぼに最適です。

乗用型
乗用型は、田植機に乗って使用します。4~6条植えが主流ですが、8~10条植えという大型の物もあります。アタッチメントを付け替えることで、肥料や除草剤の散布ができたり、植付けと同時に肥料散布ができたりする物も有ります。

マット式とポット式

田んぼに植える苗は、苗箱に種をまいて育てた苗を使用します。その苗の生育方法によって、田植機は「マット式」と「ポット式」に分けられます。現在は、ほとんどの農家がマット式の田植機を使用していますが、稲の品質にこだわる農家や夏の時期が短い北海道の農家にはポット式が好まれています。また、マット式とポット式それぞれの田植機に歩行型と乗用型があります。

マット式
マット式は、苗箱全体に種をまいて育てた2.1~2.5葉の稚苗から3.5~4.0葉の中苗を使用します。育苗が簡単なのがメリットですが、田植えの際に根っこを傷付けてしまうので、根がしっかり張り直されるまでの数日間は発育が遅くなります。その間に、周りに雑草が生えてしまうことも有ります。

ポット式
ポット式は、あらかじめたくさんのくぼみがある苗箱を使って育てた4~5葉の中苗や成苗を使用します。種まき・育苗には手間が掛かりますが、苗の根を傷付けずに植えられるため、田植え後の発育が良く、雑草が生えにくいのが特徴です。また、密植ではない分、しっかりとした苗が育つため、収穫高が上がるというメリットも有ります。

田植機を生産している主要メーカー

田植機を生産している主要なメーカーには、「ヤンマー」「クボタ」「井関農機(イセキ)」「三菱マヒンドラ農機」「みのる産業」などがあります。各メーカーの特徴を簡単に紹介しましょう。

ヤンマー

農機具メーカーでは、国内シェア2位を誇るヤンマー。産業エンジンや船用エンジンも手掛けているため、エンジン性能が高いと評判で、運転しやすく故障が少ないのがメリットです。ただし、新車価格はほかのメーカーに比べると高く、大規模な整備工場でのメンテナンスが必要になるため、手間がかかることがあります。手植えしたように美しく田植えができるジャストアームや、株間を細かく調節できるレバーなど、初めて田植機を使う人でも使いやすい工夫がされています。

クボタ

国内の農機シェアの約4割を占める、国内最大手の農機具メーカー・クボタ。トラクターは、故障が少なく耐久性が高いのが特徴で、中古市場でも高値で取引きされています。耕運機やコンバイン、田植え機など、展開している農機の種類も幅広いため、農機はクボタでそろえているという農家も多くあります。直進キープ機能を使えば、登録した1列の基準線に対して自動的に田植えを行えるので、技術や経験がなくても簡単に田植えができます。

井関農機(イセキ)

国内シェア3位の、1962年創業の老舗農機具メーカーである井関農機。自社製品の開発に力を入れており、トラクターは軽くて構造がわかりやすいため、メンテナンスが簡単なのが魅力です。また、新車価格が安いのもメリットのひとつで、中古市場での取引価格も比較的安くなっています。苗の数を減らしてコストダウンしながらも、収穫量や生育でのリスクの少ない「37株植疎植栽培」を推奨するなど、老舗メーカーならではの知識を活かした田植えの方法を提案しています。

三菱マヒンドラ農機

三菱マヒンドラ農機は、インドのマヒンドラ&マヒンドラ社と三菱重工グループが提携して発足させた農機具メーカーです。アフターケアやサポート体制が充実していて、農協(JA)が販売窓口になっていることが多いのも特徴です。三菱マヒンドラ農機の田植機は、スムーズな旋回ができる「スーパースマイルターン」や、旋回するためのスペースを作る「枕地ならし」も自動で行える物もあり、効率的な田植えが可能になっています。

みのる産業

いち早くポット式の育成システム・田植機を開発した農機メーカー・みのる産業。有機栽培に力を入れており、地方の特産品栽培に特化した農機など、大手4社とは異なるユニークな農機の開発も行っています。苗箱と田植え機を連携させた「みのるポット成苗移植システム」では、より効率的に苗の生育ができるように改良が進められています。

田植機の価格相場はどのくらい?

田植機

田植機の価格は、歩行型と乗用型、一度に植えられる列数、アタッチメント機能の有無などによって変わります。形式ごとに、主要メーカーの製品をいくつか紹介します。

安価で小回りが利く「歩行型」

歩いて田植えを行うため、小さな田んぼでも旋回しやすく軽量であることが求められる歩行型の田植え機。乗用型に比べて、かなり安価で手に入れることができます。

ヤンマー「AP220」 42万9840円(税込)~
ヤンマーの「AP」シリーズは、狭い田畑でも楽に田植えができるよう、コンパクトで軽量なのが特徴。クラッチ操作も指先だけで切り替えができるなど、使いやすさにもこだわっています。

三菱マヒンドラ農機「MP29E」 42万9840円(税込)~
「MP」シリーズは、環境に優しいクリーンエンジンを使用。ボンネットはワンタッチ着脱が可能になっているので、整備や点検も簡単に行うことができます。

労力削減と効率化ができる「乗用型」

広い田畑での田植えや労力の削減に欠かせない乗用型の田植機は、歩行型と比べると約3~5倍の価格設定になっています。パワフルさや安全性だけでなく、使いやすさも乗用型の田植機を選ぶ上で重要なポイントとなります。

ヤンマー「YR4J」 128万5200円(税込)~
ヤンマー独自の新技術により、苗の種まき時間を従来の3分の1に削減できるようになっているため、労力の軽減に大きく貢献してくれます。ペダル操作だけでスピード調節ができるため、ハンドル操作に集中できるのもポイントです。

クボタ「ZP50」 190万6200円(税込)~
「RACWELα(アルファ)」シリーズは、知・技・優をコンセプトに、田畑ごとに施肥量を自動で調節する「施肥量電動調量ユニット」や施肥むらを防止するための工夫など、さまざまな技術を活かして使いやすさにこだわった田植機になっています。

井関農機(イセキ)「NP50」 196万2360円(税込)~
2014年に8年ぶりにフルモデルチェンジされた「NP」シリーズは、低コストで田植えができるように、株間をリスクが少ない最大値まで広げる「疎植栽培システム」を搭載。費用軽減だけでなく、苗の倒伏や病気にも強いのが特徴です。

三菱マヒンドラ農機「LE4」 129万2760円(税込)~
最大出力10馬力の高出力ながらも、コンパクトなサイズで小回りも利く「LE4」は、三菱マヒンドラ農機の特徴でもある「スーパースマイルターン」や、旋回するためのスペースを作るための枕地ならしを行う「まくらっこ」も標準装備されています。

みのる産業「RS04」 105万8400円(税込)~
比較的手頃な価格の、みのる産業の田植機は、前進・後進がレバーひとつでできるため、簡単に操作が可能です。「RS04」は、サイズも小さめで、軽トラックに搭載できるサイズなので、移動しやすいのも特徴です。

耕作規模に合わせたサイズや種類を選ぶことが大切

除草剤を極力使いたくないなど、栽培スタイルによって選ぶべき農機の種類は変わってきます。また、効率良く作業を行うためにも、耕作面積に合ったスペックの農機を選ぶことも重要です。
展示会で実物を確認したり、実際に使っている人に話を聞くなど情報を集めて、自分にぴったりの田植機を選んでください。

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