5つの牧場が出資して誕生した牧場
▲仔牛が元気に駆け回る牛舎は、まるで保育園のよう
オホーツク海に面した紋別市は、漁業や農業が盛んです。冬は流氷が有名で、寒さも厳しいですが、年中穏やかな気候のため、牛を育てるには最適な環境です。
紋別市の人口は、2万1300人程。北海道らしく、ゆったりとした暮らしができ、生活に必要なものは一通りそろえられる商店があるため、移住者にも安心のエリアです。オホーツク紋別空港から東京までの移動時間も、2時間を切るため、都心へのアクセスも良好です。
この紋別市にある酪農専業地帯、上渚滑(かみしょこつ)地区にあるのが、『株式会社しらかば牧場』です。今から3年前、離農で使われなくなった牧場を絶やすのではなく、有効活用していこうと、近隣の5つの牧場が出資して誕生しました。
仔牛を一括管理することで、効率的に仕事ができる
▲仔牛の成長段階に合わせて、牛舎を変えて飼育
ここで飼育する仔牛は、雌牛のみの400頭。母牛からの初乳をたっぷりと飲ませた後、4日目でここに集めます。16カ月間、哺育や育成をし、種付けまでを終えて、生まれた牧場へと返す仕組みです。
仔牛の育成は、成牛に比べて、時間も手間もかかります。分業化することで、人手不足の農家の負担を減らすことができ、搾乳や圃場の作業に専念することができるので、効率良い働き方ができます。『株式会社しらかば牧場』のように、仔牛だけを哺育・育成する牧場を組合ではなく、個人規模で運営しているのは珍しいそうです。
牧場主も女性。きめ細やかな視点や気配りが生かされる職場
▲牧場長の谷脇未知留さん
ソフトボール実業団のキャッチャーとして活躍していたという、牧場長の谷脇さん。祖母が酪農業をしていたため、幼いころから牛の世話をする環境は、身近にありました。牧場に転職し、さまざまな作業を体験する中で、搾乳よりも哺育が自分には合っていると感じた谷脇さん。仔牛を専門に扱う『株式会社しらかば牧場』が設立するという話を聞き、創設のスタッフとして、入社しました。
産まれて間もない仔牛には、哺乳瓶でミルクを与えます。女性ならではの気付き、きめ細やかな作業が仕事をする上で大変役立つので、女性が活躍できる職場と言えます。
特に気を付けなければならないのが、仔牛の体調管理。異変にすぐ対応できないと、最悪の場合、死に至ることもあるのが、哺育の難しいところです。
牛が亡くなる経験をした谷脇さんは、「こんなにつらい思いを、もう二度としたくない」と、日ごろからできる限り、丁寧に愛情を持って、牛の世話をしているそうです。
「普段は寄ってくる牛が、今日は来ない」「牛の目に力がない」「毛つやが悪い」など、毎日牛を接していないと分からない気付きが、大切なのだそうです。
トラクターなど、大型機械を運転したい方も挑戦してほしい
▲牧草の収穫や牛舎の仕事に使う、大型の車両
畑で牧草の収穫をしたり、牛に餌を与えたりする際に、大型の車両を運転することもあります。近年は、男性だけでなく女性のドライバーも増えています。北海道の大自然の中、大型車両は普通車より運転席が高いので、視点が高く広がります。
「昔は女性は牛舎、男性は畑と、作業が分かれていました。でも、トラクターに乗るようになると、クーラーが効いていて、こんなに快適だったとは」と笑う谷脇さん。大型車両の運転に興味がある方にもお勧めです。
移住者も安心。施設内にある宿泊施設も利用できます
▲試用期間は、牧場内の宿泊施設を利用できる
牧場から近い、紋別市の中心部には、民間の賃貸物件や町営住宅があります。入居場所が決まるまでの間は、牧場敷地内にある宿泊施設も利用できます。ここは家賃・光熱費が無料。試用期間の3カ月が上限ですが、移住直後の忙しい時期ではなく、牧場で働き始めてからでも、落ち着いて家を探すことができるのが魅力です。紋別市に移住を考えている方も安心です。
仔牛の哺育・育成のプロフェッショナルを目指す
▲谷脇さんが、牛舎に顔を出すと寄ってくる仔牛たち
搾乳中心の牧場と比べて、仔牛の哺育は、朝の出勤時間が2時間程遅く、早ければ16時には退社できるため、労働時間が短いのも特徴です。更に、夜中に突発的に起こる分娩もないので、生活リズムを保って働くことができます。
今でも社会人チームに所属し、ソフトボールを続ける谷脇さん。「試合や練習の際に、休暇を取得したいという気持ちが分かるので、今後入社してくるスタッフには、全面的に協力していきたい」と話します。
上渚滑町にある仔牛の哺育・育成専門の牧場で、仔牛を育てるプロフェッショナルを目指してみませんか。
興味のある方、移住をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。
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【お問合せ先】
株式会社しらかば牧場
住所:〒099-5362 北海道紋別市上渚滑町奥東286番地
電話番号:0158-25-2828
(担当:中島智)
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