DEEP VALLEY Agritech Award 2020 未来創造部門最優秀賞

輝く農家の笑顔が見たい。
日本の農業を変える
イノベーターよ、深谷に集え!


未来創造部門最優秀賞
『農業の人手不足を解決するキュウリ収穫ロボット』
AGRIST株式会社 取締役員兼最高執行責任者 高橋慶彦さん

深谷市から世界市場へ。持続可能な農業を実現する収穫ロボットとAIを社会実装
「現場で使える、全国をつなげる、稼げる農業をつくりたい」。AGRIST株式会社 最高執行責任者の高橋慶彦さんは、受賞スピーチに強い意志を込めました。AGRISTはAIを活用した自動収穫ロボット開発のため、2019年10月に設立され、宮崎県のピーマン農家で実証実験を進めています。
深谷市のキュウリ農家もまた「収穫が追い付かない」「人手確保に苦労している」「面積を拡大しても利益が出ない」などの悩みを抱えています。「私たちが宮崎県で見ている課題と同じです。何とかして農業の人手不足を解決したいという想いをプレゼンで伝えました」と高橋さん。安価に導入できる収穫ロボットで、人手不足という農業課題を解決する提案をしました。

ハウスの地面には剪定した枝葉や加温用ダクトがあるため、収穫ロボットは地面を走らず、吊り下げ式でワイヤーを伝って空中を移動します(特許出願中)。収穫ハンドは水平制御のみで70%以上の収穫を可能にして従来コストの1/10を実現。将来的には、AIが画像とデータを分析して病気の早期発見にも貢献したいと考えています。初期導入費150万円(月額払いのリースも可能)で、ロボットが収穫したキュウリの売上の10%が利用手数料となるビジネスモデルです。
これまでの収穫ロボットとの大きな違いは、100%完璧ではなく、収穫量を20%アップさせる最低限の機能に絞った安価なロボットであること。それを農家と共同で開発しています。農林水産省のスマート農業実証プロジェクトに採択され、ピーマンに次いで2021年度はキュウリでも収穫ロボットを活用した省力化と農業所得の向上を目指す委託事業を実施します。

「地域農業を支えて国を良くしたいという深谷市の熱量が感じられ、私たちもより強い熱量を持つことができました。日本中、そして世界中に自動収穫ロボットを社会実装する最初の一歩を宮崎県と深谷市で実現することが楽しみです」と高橋さん。持続可能な農業を実現するためにやり抜くと、強い意志を示されていました。
企業情報
AGRIST(アグリスト)株式会社
【所在地】
〒889-1412 宮崎県児湯郡新富町富田東1丁目47番地1(新富アグリバレー内)
【主な事業内容】
AI・人工知能を搭載した農業ロボットの開発事業
AIを搭載した農業の自動収穫ロボットの開発