ファイナリスト紹介 株式会社 land link

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お知らせ
野菜の価値を最大限に高める新しい加工のカタチ
株式会社 land link 代表取締役 蓮見知章(はすみ・ともあき)さん
インタビュー
2019.09.30

応募のきっかけを教えてください。
自分の子どもが生まれて離乳食を作る際、メイン素材となる野菜の農薬含有量が気になりました。調べていくと日本は農地当たりの農薬使用量が先進国でもトップを争うレベルであることを知り、衝撃を受けました。クリーニング店を経営していたので、どうにかして農薬量を落とせないかと洗浄の技術の応用研究を進め、生まれたのが野菜洗い専用水『ベジセーフ』です。これで残留農薬を取り除き、洗った野菜に「ベジセーフで洗ってるから安心安全」というマークを貼付することで、一般消費者のみなさんに問題意識を持っていただきたいと私は考えています。現在、九州でJAさんとともに日本の茶葉を世界に届けるため『ベジセーフ』を生産過程に組み込むプロジェクトを推進中です。そうした取り組みを進める中で今回のアワードのことを知り、深谷の野菜に“健康に良く無駄のない加工”という付加価値を付けるご提案をしたいと考えました。
商品・サービスについて教えてください。
『ベジセーフ』は99.9%の純水と0.1%のカリウムで構成された「還元型アルカリ電解水」です。食材表面についた残留農薬や汚れの除去、アク抜き、鮮度保持、除菌などの働きがあり、より安心しておいしく野菜を召し上がっていただくことが可能です。もちろん農薬フリーの有機無農薬栽培が理想ですが、日本には農薬を撒き続けた歴史があるため、ほとんどの農地では有機無農薬栽培はできません。いかに現行の慣行栽培で育った野菜を、安全だと思って食べてもらえるかがカギとなります。高齢化が進み、野菜を買ってきても食べきれず廃棄されることも多いでしょう。カット野菜であれば、形の悪い野菜でも加工して使えるので無駄がありません。カット野菜の加工工程に『ベジセーフ』で洗う工程を組み込んで、『FUKAYACUT』(仮称)として売り出せば、信用力もあり普及が加速すると思います。
思い描く農業のミライは?
現在はコンビニエンスストアなどの店頭で次亜塩素酸ナトリウムで洗われたカット野菜が普通に売られています。しかし次亜塩素酸は菌を酸化させて退治しますが、そのぶん人間の体にもダメージを与えます。『FUKAYACUT』を洗わず食べる新常識として定着させることができれば、いずれ大手の加工メーカーや流通企業も参入し、1つの文化になっていくと思います。一方深谷で私は新たに社団法人を起ち上げ、農地の改良にも取り組んでいきたい。日本は国土が狭いので、農地が汚染されたら別の場所でということが簡単にはできません。そこで、例えば1年目は農地の20%での栽培はやめて無農薬状態の農地をつくる。そのかわり野菜を社団法人が、1.2倍で買い取ります。2年目には40%、3年目には60%というふうに無農薬の土地を増やしていくと、3年ぐらいで有機野菜ができる土壌に変わります。これを地道に繰り返し、いずれ本当の意味での有機無農薬栽培ができるように農業を変えていきたいと思います。
【所在地】
東京都港区六本木7-17-28 六本木フリーウェイ1F
【主な事業内容】
クリーニング業
衣類・バッグ・靴 無酸素無菌で保管「MUSEO」
電解アルカリイオン水「ベジセーフ」製造・販売
マーケティング・企画業