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農家の男性と結婚し都会から農村へ

テーマ:結婚して就農

Profile

新海 智子(しんかい・ともこ)さん

作っているもの
働いている場所
農業女子PJ

結婚して就農農家の男性と結婚し
都会から農村へ

新海 智子(しんかい・ともこ)さん

埼玉県出身。結婚を機に、夫の実家である長野県川上村に転居。レタスの生産量日本No.1の村で農家の嫁となる。2児の母として育児と農業を両立させる一方、「自分らしく生きる暮らしを育む」をテーマに、地域の農業女子のネットワーク作りや、セミナー講師にも挑戦。その取り組みが注目を集め、さまざまなメディアにも取り上げられる注目の農業女子です。

作っているもの
レタス・白菜・グリーンリーフ・キャベツ
働いている場所
新海農園
  • Q1就農のきっかけを教えてください。

    農家の次男である夫と結婚したことがきっかけです。結婚する前は、夫は東京でシステムエンジニア、私は大学院に通っていたのですが、夫が実家の農業を継ぐことを決心して長野に戻りました。2年間の遠距離恋愛の後、結婚を機に私も川上村に来て、夫と義父母と共に農業をしています。

  • Q2農家の嫁として、農村の女性として、苦労はありましたか?

    今は笑って言えますが、最初は辛かったんですよ!(笑)
    結婚する時、夫からは農業をすることを「リクエスト」されていたのですが、私は「マスト」だと思って追い込んでいました。親戚だらけで家が密集している農村での暮らしにもなじめなくて、“新海さん家の嫁”としか認識されない。大学院で教員を夢見ていた時のことまで、私の全てがリセットされた気がしました。誰かに本音を話したいけど、周りの目が気になって話せない。夫に伝えたくても、夫の好きな農村や人を悪く言うようで話せない……。

    最初は泣いてばかりでしたが、自分で解決出来ないことは誰かの力を借りるしかないと思い、冬の農閑期に東京のセミナーに通うことにしたんです。何度も通ってインプットとアウトプットを繰り返すうちに、少しずつ見える景色が変わっていきました。「どうせ言っても分かってもらえない」と諦めていましたが、川上村の女性の大半は、全国から嫁いできた農家の嫁。勇気を出して同じ立場のお嫁さんに、農村に対する課題や本音を声に出してみたら、「実は私も……」と共感してくれました。
    今は、私の価値観で楽しく生きられるように、「山奥まで嫁に来て良かった!」と思えるように、日々取り組んでいます。

  • Q3いま、力を入れている取り組みについて教えてください。

    現在は自分らしい暮らしを育むヒントを発信したり、川上村の女性や長野県の農業女子がより充実した日々を過ごせるようなさまざまな活動をしています。

    「Kawakami Girls Collection」と題して、川上村の女性が農作業以外の特技や資格を生かしたマルシェを3回開催しました。少しでも利益を得ることで、農家の嫁としてではない「ひとりの私」としてモチベーションや充実感が得られると良いなと思ったからです。

    また、各地で行っている農業女子のリーダーに、チーム運営のためのワークショップをしたり、新規就農セミナーの講師やワークショップの講師のご依頼もいただくようになりました。

  • Q4子育てとの両立で工夫していることはありますか?

    なるべく子供との時間を作れるように、農作業も自分にフィットするスケジュールを組んでいます。
    レタスの収穫は、夜中の1時頃から明け方にかけて行うのですが、皆より少し早く畑に出て、そこからノンストップで日中の作業もまとめてやり、皆が昼過ぎに畑に出る時に体を休める時間を確保してから子どもと過ごします。一緒に遊んでいると、葉っぱを見るだけで大体の野菜が分かる子供に感心したり、五感の感覚が豊かになっている成長を感じることもあります。全員農作業に行っている時に子供が心配なので、念のため携帯と連携させたWEBカメラを付けて、畑から携帯でたまに様子を見ています。


  • Q5今後、農業を通して叶えたい夢は?

    まずは頑張る農業女子が広域で繋がるコミュニティを作りたいです。長野県の農業女子の活動のなかで、PCやスマホを使ってミーティングをオンラインで開催するツールを使い始めているのですが、それをもっと広域でできるといいなと。先日、全く違う地域の方とお話して、川上村の農業が、栄えていて恵まれていることを実感しました。他者からの気づきを得たり、交流して元気になって日常に戻れる。そんな活動をしていきたいですね。

    私は夫と遠距離恋愛していた2年間、農家の嫁になるかとても悩んでいました。インターネットで「農家の嫁」と何度も検索して調べたりもしました(笑)。けれど、良い事がひとつも載っていなかった。
    苦労もありましたが、今は「私の価値観で生きていいんだ」って思えるようになって、農家も農村も受け入れられるようになりました。

    そんな私の今までや考え方のヒントを発信できたらと思っています。
    そして、これを読んでいただいている方にも、農業や暮らしを自分に合うようカスタマイズしてもらえると嬉しいです。

    1日のスケジュール

  • 農業女子あるある

    ジェルネイルをしている人が結構いる。写真は、ネイリストの資格を取った農家の嫁友達にしてもらいました!

  • 特技

    レタスの収穫が特別早い!今では家族の中で一番早いです。

  • 必須アイテム

    色々な柄のヤケーヌと、野鳥の会の長靴。長靴は毎年新調しています。

  • 私の癒し

    夜明けのドラマチックな景色。

気分が上がる農作業にオススメな音楽を教えてください!

庄子農園 庄子さんからのお答え

ジャミロクワイの1999年の大ヒット曲”キャンド・ヒート”です。

この曲の疾走感が好きで、単調な作業の時に聞くと気分がアガります。ノッてくるとジェイ・ケイみたいに踊っちゃうかも(笑)

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