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『第十一回 やまなしオンライン就農座談会』開催レポート

山梨で生きる就農ライフ -Live in yamanashi-

『やまなしオンライン就農座談会』
ARTICLE 11
6/21開催
イベントレポート

2025年6月21日(土)、本年度最初の「やまなしオンライン就農座談会」が開催されました。 県の担当者による山梨県の農業と就農・移住支援制度の案内に続き、先輩就農者の圃場と中継をつなぎ、畑の様子とリアルな声を届けました。参加者からの質問を交えながら、就農の資金計画や働き方をテーマに繰り広げられた座談会の模様をダイジェストで紹介します。

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畑から生中継!先輩就農者の農業ライフを拝見

一人目は果樹の名産地・甲州市でモモ78aとブドウ12aを一人で栽培する本間将彦さんです。静岡県磐田市の出身で、地域おこし協力隊として山梨へ移住後、研修を経て独立し、就農6年目を迎えます。
10種類のモモと2種類のブドウを育て、6月下旬から9月まで品種をリレーして収穫が続きます。実家の魚屋や食品配送の仕事を経て、バイク旅の途中で住み込みで援農した山梨のモモに感動し就農を決意しました。

    

二人目は上野原市で年間約50品目を一人で栽培する小田友美さんです。鹿児島県出身で、2017年に家族と東京・立川市から移住。2年間の研修で技術を学び、独立して7年目を迎えます。
夏野菜のズッキーニは力を入れている作物のひとつ。農薬を使わない栽培を実践し、談合坂サービスエリアへの出荷と宅配が主な販路。地域行事への参加や夫の消防楽団活動を通じて地元に溶け込み、人の温かさに励まされながら農業を営んでいます。

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トークセッションで就農資金と収支のリアルに迫る

参加者投票で選ばれたテーマは「収入と支出の変化」「就農に必要な貯金」「繁忙期・閑散期のスケジュール」の3つ。先輩就農者の本音トークから、資金計画と働き方の要が見えてきました。
本間さんは「独立直後は大きな機械投資が重なり、協力隊時代や配送の前職より収入は一時的に下がった」と正直に告白。SS(スピードスプレーヤー)で約450万円、草刈り機でも100万円規模など、初期投資が嵩む一方で「返済が進めば同等以上に転じる見立て。体感では7〜8年で上向きの手応え」と展望を語りました。現金収入は「果樹の場合、7〜8月の収穫・出荷期にドンと入る」ため、年間を見据えた収支管理が必須と教えてくれました。

小田さんは、前職のパート収入(日給5,000円)ほどから、現在は夏場の個人宅配と談合坂SA等への出荷で一日あたり売上1万円前後に。「子どもも成長しており、今は収入・生活のバランスが取れている」と話してくれました。大型機械を使用しない少量多品目栽培としているため、出費は種・堆肥・マルチなどの資材が中心です。
就農資金について、本間さんは「ほぼゼロで開始し、最初の1〜2年は相当苦労。最低でも1年分の生活費は用意してほしい」と強調しました。小田さんは「貯金ゼロは精神的に不安。補助金利用を前提にしても、ボーダーラインとして200万円程度を目安に」と具体的な数字を示しました。二人とも支援制度や中古機の活用で初期負担を抑えつつ、将来の効率化につながる投資はタイミングを見て思い切ることが大切だと教えてくれました。

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畑仕事の1日と年間スケジュールを聞いてみた

トークセッションの後半では、「農家の1日と年間の働き方」をテーマに、繁忙期と閑散期の過ごし方を聞きました。
本間さんは「5〜6月が一年で最も忙しく、日の出とともに畑に出て、日没まで作業が続く」と語ります。朝4時半から収穫・袋がけ・選別などに取りかかり、暑さが厳しい午後の時間帯に休憩を挟んで効率的に動くそうです。収穫期後の10月末から11月にかけては比較的余裕ができ、「月の半分ほど休もうと思えば休める時期」もあるとのこと。「その時期に旅行できるのが楽しみ」と笑顔を見せました。

一方、小田さんは「3月から徐々に畑が動き出し、5月がピーク。夏は採る・整える・出す、を繰り返す機械のような日々です」と話しました。冬の間も片付けや資材の準備など作業は続きますが、12月だけは「少しペースを落として翌年への仕込み期間」にしているそうです。
本間さんは「地道にコツコツやるのが自分の性に合っている」と話し、小田さんは「失敗もあるけれど、思い通りに育ったときの達成感が楽しい」と笑顔。二人の言葉からは、自然のサイクルに合わせて、自分のリズムで働き方を組み立てられる農業の魅力が伝わってきました。

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参加者の声

今回のオンライン座談会には、全国15の都府県から35名が参加。東京都をはじめ神奈川・千葉など関東圏が半数近くを占め、関西・四国・北陸から9名、中部・東海から7名、九州からも2名が参加しました。男女比はおよそ3:4で、全体の約4割が子育て世帯。幅広い層が山梨での就農に関心を寄せています。

アンケートでは「とても満足」49%、「満足」34%と、参加者の8割以上が高い満足度を示しました。「収入面などシビアな話も包み隠さず聞けて参考になった」「作物に合う人・合わない人がいるとの言葉が印象的。自分に合う農業を探したい」「良い面だけでなく課題も知ることで安心感と挑戦意欲が湧いた」「頑張っている先輩農家さんの話を聞けて楽しかった」といった感想が寄せられました。

「就農支援センターや有楽町の相談窓口に行きたい」「自分に合う栽培作物を検討したい」など、山梨県での移住就農に向けて前向きな声が多く聞かれました。臨場感ある中継と先輩就農者の率直な話を通じて、参加者の関心と行動意欲を高める座談会となりました。
山梨での就農に興味のある方は、ぜひ相談窓口の山梨県就農支援センターへ。オンラインでも相談を受け付けています。

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