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果樹農家 山下さん

山梨で生きる就農ライフ -Live in yamanashi-

INTERVIEW 33
果樹農家
山下さん
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山梨で農業を始めたきっかけは?

出身は山梨市で、現在は笛吹市に住んでいます。会社員を続ける中で「いつかは自分で起業したい」という思いがあり、その選択肢として農業経営は10年ほど頭の片隅にありました。前職は建設機械の修理業で農業とは無縁でしたが、山梨県立農林大学校職業訓練農業科(以下、「農林大学校」という。)に果樹を学ぶコースがあると知ったのが転機です。
募集の申込期限が迫っていることを聞き、翌日には会社に退職届を出しました。妻は農家の出身で農業の大変さを知っているぶん心配していましたが、「やってみなければわからない」と思い、学ぶなら本気で挑戦しようと飛び込みました。

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どのように果樹栽培を学んでいますか?

農林大学校の職業訓練(果樹コース)で9ヶ月学んだ後、法人での雇用を経て当時の農家派遣実習先だった笛吹市のアグリコネクトふえふき(株)で、現在、独立就農を目指して研修中です。同社では、山梨県オリジナル品種の「夢みずき」「夢桃香」など、多品種のモモのほか、巨峰やシャインマスカットなどのブドウを栽培しています。
今年の5月からは、同社の研修制度の第1期生として、週4〜5日、年間約1,600時間超の実践研修に取り組んでいます。農林大学校時代からの師匠である柿嶋さんのもとで、土地や気候に合わせた管理を直接学べるのはありがたいです。

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果樹栽培の大変さ・やりがいは?

一番難しいと感じるのは、作業タイミングの見極めです。農薬散布や除草などは、天候を見極めて「数日で一気にやり切る」といった段取りが欠かせません。現在は柿嶋さんに相談できますが、独立後はすべて自分で判断しなければなりません。日々の作業内容や気づきをこまめに記録し、来年に活かすことが今の課題です。
一方で、日々の努力が樹の成長にダイレクトに表れ、1年ごとに成果を確かめられることに大きなやりがいを感じています。果樹栽培は研究に裏付けられた技術の積み重ねであり、知れば知るほど奥深く、その面白さに引き込まれています。

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農地や農機、出荷先はどのように確保しますか?

農地については、アグリコネクトふえふき(株)が市や県と連携し、離農した畑などを借り受け、整備や苗木を植え付けた畑を研修生に貸し出す仕組みがあるため、不安はありません。独立時はモモ約40a、ブドウ約2.5aからスタートする予定で、そのうち一部は苗木を植えたばかりの未成園です。
農機具の確保は、離農された方の中古情報を柿嶋さんに紹介していただきながら、助成制度の活用を検討しています。出荷先もJAが規格品をすべて引き受けてくれるため、栽培に専念できる環境が整っています。

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今後の抱負と目標は?

経営の土台となるのは、安定した栽培技術です。当たり前のことを着実にこなし、その上で高品質な果実栽培を追求したいと考えています。自分で判断し動く農業経営は、大変さもありますが楽しみでもあります。今後の目標は、地域のみなさんが長年培ってきた果樹のブランド力を大切に守りながら、一生のうちに品評会へ出品できるようなモモを作ることです。まずは日々の出荷物の質を磨き、信頼を積み重ねたいと思います。
収入面では、子どもたちの大学進学も見据え、独立5年後の所得目標を達成したいです。家族のために収入を増やしたいという思いが、独立就農を決意した一番のモチベーションでした。

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就農希望者へのメッセージ

笛吹市は果樹栽培のブランド力が高く、長年培われた技術が地域全体に根づいています。JAによる手厚いサポートもあり、モモづくりを学ぶには理想的な環境です。また、何より心強いのが同じ志をもつ仲間の存在です。農林大学校には県外からも意欲ある生徒が多く集まり、県内に生まれ育って気づかなかったこの土地の魅力を、彼らが教えてくれました。今でも情報交換や繁忙期の助け合いを通じて、お互いを高め合っています。
農業は一人では完結できないからこそ、こうした絆が大きな力になります。これから挑戦されるみなさんにとっても、山梨はかけがえのない場所になると嬉しいです。

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