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野菜農家 最上暁広さん

山梨で生きる就農ライフ -Live in yamanashi-

INTERVIEW 34
野菜農家
最上暁広さん
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山梨で農業を始めたきっかけは?

地元が甲斐市の田園地帯で、子どものころから田畑で遊んでいました。農業は身近な仕事でしたが、実家は農家ではなかったため「農業に興味はあったものの」就農はせず、県内で建設業などの仕事をしてきました。転機は5~6年ほど前。知り合いの農家でスモモなど果樹の梱包や発送を手伝ったところ、とても楽しくて、やっぱり農業をやりたいと思いました。
県の農務事務所に相談すると、長期研修制度であるアグリマスター制度により市川三郷町の多品目野菜生産者を師匠として紹介してもらいました。師匠のもとで2年間、土づくりから施肥・防除、機械操作まで、農業の基本を一から教わりました。

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どんな農業を営んでいますか?

この地域で栽培が盛んなトウモロコシの「甘々娘」をメインに、ナス、水稲、冬はチヂミホウレンソウなどの多品目を約60aで栽培しています。研修先の師匠から「この品目の組み合わせなら一年を通して仕事が切れない」と教わったことが、現在の経営の土台となっています。収穫物はほとんどをJAに出荷し、一部はJA直営の直売所で販売しています。
目指しているのは、収量そのものよりも規格に合った品質のものをできるだけ多く出荷することです。里芋、ジャガイモ、カボチャなど、新しい品目を試しつつ、今年からはブドウの苗も植え始めました。

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農地や農機具はどのように確保しましたか?

実家は農家ではなく、資金も土地も機械もない状態からのスタートでした。本来なら就農は難しい状況でしたが、師匠が就農時に面倒を見てくれました。例えば、農地や中古のトラクター、耕耘機の確保など、師匠が話をつないでくれたおかげもあって、独立することができました。
倉庫は今でも師匠に借りています。地域で信頼されている師匠の存在があったからこそ実現できた就農で、本当に頭が上がりません。

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農業経営や栽培で工夫していることは?

一番意識しているのは出荷の時期です。大産地の出荷と重なると値段が下がり、私たちの規模では利益が出ません。トウモロコシはトンネル栽培で5月下旬から収穫を始め、他産地のものが出回る前の約1カ月で収穫を終えます。反対にナスは、あえて植え付けを遅らせる抑制栽培で、10月まで長く収穫します。作付け計画は毎年見直し、畑にも自分にも隙間ができないようにフル回転させています。
当初は安全策を取りすぎて手が空いたり、安値の時期に出してしまったりもしましたが、その失敗が今の計画づくりに生きています。作業内容や反省点はスマホのメモに記録を残し、同じ失敗を繰り返さないように心がけています。

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困ったときは誰に相談していますか?

栽培のことは、まず師匠に相談します。JAの指導員さんや資材屋さんも心強い相談相手です。野菜にはその土地ならではの育て方があるので、一般的な情報では通用せず、地元の専門家が一番確実な答えをくれます。
最近はAIも活用しています。といっても相談するのは農業技術ではなく、働き方や体調管理についてです。一人でやっていると1日休むだけで計画が回らなくなるので、繁忙期の食事や休憩の取り方を聞いて判断の材料にしています。食欲が落ちるのでこまめに間食を取りつつ、軽トラを倉庫に停めて15分ほど昼寝をしています。

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今後の展望は?

就農初期は、資材費や中古機械の修理費などの出費が重なり、これまで見たことがないほどの収入が入っても、すぐに出ていく状況でした。作業の効率化や自己管理を徹底することで、4年目に入って手元に利益が残り始める段階まで経営を安定させることができました。
今後は面積を増やして法人化も視野に入れ、一人で回しきれなくなったら、求人サイトも活用しながら人を雇うことも考えています。そして山梨は果樹王国。ブドウの苗も植えたことですし、いずれは果樹栽培にも本格的に取り組んでいきたいです。

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