北海道スマート農業SUMMIT2024 開催報告
北海道スマート農業
SUMMIT2024
開催報告
2024年11月26日(火)、札幌市のアクセスサッポロにて『北海道スマート農業SUMMIT 2024』が開催されました。2019年、2021年(オンライン)、2022年に続き4回目です。生産者や農業関係者が『スマート農業』を重要テーマとし、未来の農業をともに語りともに考える場として実施されました。
ゲストとして招かれた農林水産省大臣官房政策課技術政策室の齊賀大昌氏は、セミナープログラムにも登壇。立ち見が出るほどの賑わいで来場者の関心を集めました。

会場内には40ブース51社が出展し、農業ドローン等の農業機器や、農業資材・設備、IoT、肥料・種苗など幅広い商品や技術を紹介。生産者や農業関係者を中心に1285名が来場し、時代を切り開く最新技術や最新情報に触れ、メーカーと直接会話や商談を行う姿が印象的でした。

また、出展者同士の情報交換も活発に行われ、単なる展示会にとどまらず「つながる場」としての役割を果たしていました。本イベントを通じ、北海道農業のさらなる発展と未来への可能性が大いに感じられる熱気に満ちた1日となりました。

北海道スマート農業
SUMMIT2024概要
- 【開催日・会場】
- 2024年11月26日(火)10:00〜17:00・アクセスサッポロ
- 【主催】
- スマート農業共同体(SAc)
- 【共催】
- 株式会社マイナビ 地域活性CSV事業部
- 【後援】
- 札幌市/STARTUP HOKKAIDO/一般社団法人 北海道農業法人協会
通常ブースの様子
屋内展示場の一般ブースには、44の企業が出展。自動操舵システムやドローンなどの農業機器や、農作業のアシストスーツ、ビニールハウスのフィルムなどの農業機材・設備から、IoTを実現する測定機器、ゴーグルを装着しARで農作業補助をするアプリまで幅広い商材が揃い、多様な来場者の関心を集めていました。
10時の開場と同時に、道内外から駆けつけた生産者、農協関係者、農業関連企業の方が次々とブースを訪れ、会場内はたちまち熱気と活気に包まれました。訪れる人々の期待感と出展者の情熱が交錯し、賑わいの渦が広がっていく様子は圧巻!どのブースでも熱心に会話や商談をする様子が印象的で、中には声を枯らして話している出展者の姿も見られるほどでした。






ディスプレイブースの様子
屋内展示場に中央に設けられた商品ディスプレイブースには、実演コーナーを含む計6社が出展。広々としたスペースには、肥料散布や農薬散布用のドローン、最新自走式&ラジコン草刈機、動きやすく快適ながらカラフルでオシャレな作業服など、最先端の技術やアイデアが詰まった商品がずらりと並び、見る人を圧倒しました。
中でも注目は国内最大級の大型ドローンの展示。同機はタンク容量70L、最大散布幅15m、最大吐吐出量14L/minを誇り、その圧倒的存在感は、最新のテクノロジーが農業の姿を大きく変貌させていることを連想させるのに十分すぎるほどでした。また実演コーナーでは、普段展示会でもなかなか体験ができない機械の動作確認を間近でできるとあって、たくさんの人が熱心に視線を注いでいました。
どのブースも工夫を凝らした展示で、訪れた人々の足を自然と止めさせ、商品をじっくりと眺めたり、熱心に説明を聞いたりさせていました。会場全体に漂う期待感と熱気が、展示会の盛り上がりを一層際立たせていました。






セミナー会場のレポート
セミナー会場は、毎回72席がほぼ全部が埋まり、立ち見が出るほどの盛況でした。国の政策を広める立場、太陽光利用型植物工場などに挑戦する生産者の立場、データの活用で生産者の収益増を支援する立場、農業専門求人サイトを運営し農業の発展を目指す立場など、5名の専門家が各自のフィールドの最新情報を共有。参加者は熱心にメモを取り、学びを持ち帰ろうとする意欲が随所で見られ、スマート農業への高い関心が感じられる場となりました。
地域資源を活用したアグリビジネスの可能性
加藤夢人さん株式会社寅福 代表取締役社長
地域資源を利用した太陽光利用型植物工場による持続可能な農業の取り組みとAI技術を利用した多収生産と作業合理化の取り組みなど、株式会社冥福の取り組み事例を紹介

スマート農業技術の導入による環境負荷の低減
齊賀大昌さん農林水産省 大臣官房 政策課 技術政策室
スマート農業技術で農業の課題をどう解決していくのかについて、全国の様々な事例を交えつつ「スマート農業技術活用促進法」をはじめとした国の普及促進策を解説

北海道でも増収増益の実績あり~初年度から結果を出したスマート農業~
戸上崇さんグリーン株式会社 代表取締役CEO 博士(学術)
収集した環境データをどのように活用すれば収益につながるのかをテーマに、『e-kakashi』というAIアプリが最適な栽培環境に導くための判断をどうアシストしてくれるのか具体的に紹介

全国データ活用の傾向 スマ農プロ紹介 北海道での計画など
生駒祐一さんテラスマイル株式会社 代表取締役
自治体向け「データ活用基盤 “RightARM”」を使い、23都道府県累計60カ所で行われた実証・実装の結果を紹介。また進行中の『農作物出荷/原材料調達』の最適化プロジェクトからの知見を共有

農業界におけるHRトレンドとスマート農業の関連性について
諸藤貴志さん株式会社アグリメディア 代表取締役
遊休農地活用の「シェア畑」や、農業の担い手確保を支援する農業専門サイト「あぐりナビ」を運営する立場から、スマート農業の進展で今後はどのような農業人材の確保が求められるかなどを解説

来場者の声
小野裕之さま(札幌市)北海道大学 特任教授 スタートアップ創出本部 副本部長
我々は大学が有する優れた技術をシーズとして提供し、産学連携で産業を起こすことを目指しています。その一つが、道内19の大学と4つの高専から「研究開発型スタートアップ」の創出・育成を目指すHSFC(エイチフォース)という創業支援プラットフォームの運営です。スマート農業を最重要領域と位置付けているため、業界の最先端でどんな企業がどのような挑戦をしているのかを学ぶために足を運びました。会場のすごい熱気に圧倒されています!

金澤保弘さま(新ひだか町) 生産者
齋藤聖哉さま/綾梨紗さま(新ひだか町) 農業研修生
今日は10人ほどの仲間たちと来ています。ミニトマト農家として独立して2年目です。規模拡大を目指しており、将来的な人手不足や連作障害に備えるヒントを得ることが来場の目的です。農薬を扱う企業まで来ているとは思わず、専門的な話を聞けてよかったです(金澤さん)
元々は道東で露地栽培をしていました。ミニトマトの新規就農を目指して夫婦で研修中です。ハウス栽培のためフィルム資材のことも勉強しないといけないのですが、ここでメーカーさんと知り合うことができ、いろいろと勉強するいい機会になりました(齊藤さん)

出展者の声
上田彩香さまココカラ合同会社 カスタマーサクセス/広報
東京からの参加です。私たちは、ココナッツのヤシガラを利用した園芸培土ブランド「ココカラピート」の企画製造販売を行う農業資材メーカーです。SDGsの観点からもサステナブルで扱いやすい商品ということで問い合わせが増えていますが、生産者の課題を直接聞きたいということで出展しました。ブースに足を運んでくれる生産者さんは熱心に話を聞いてくれる方が多く、サンプルや詳細規格が欲しいなどの引き合いが想定以上にあり、びっくりしています。

柏木良太さま株式会社 大学農園 営業
私たちは創業して約65年、元々は『キングメルティ』という青肉メロンの種子のメーカーです。今回はビニールハウスの自動換気装置や、ひとりで準備・散布・片付けまでできる農業ドローンなど、弊社が扱うスマート農業機器を知って欲しいと思い出展しました。「興味はあったけど、導入には至っていない」という農家さんが訪ねてくれて、商品の説明をすると「これを機に使ってみようかな」という反応の方が多く、掲げていた新規顧客目標を達成できそうです!


