小川農園株式会社 小川 陽平

加工食品
- 小川 陽平さん
- 小川農園株式会社

- 栽培品目
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- 生パスタ
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- エリア
- 兵庫県姫路市
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- 設立
- 2015年
自己紹介動画
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学生の頃まちづくりをテーマに地域デザインを学んでいて、大学院卒業後もまちづくりに関わる仕事に携わり、農業を通じて町を元気にしたいと考えていました。本格的に農業をやりたいと思ったのは、結婚を機にイタリアへ移住した時のこと。あるオリーブ園の農家の、農業に誇りを持って取り組んでいる姿がかっこよかったんです。ちょうどその頃、実家の会社が創業100年を迎える2019年に農業に参入することになり、私もそのタイミングで農業を始めました。
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私が就農した年、高温障害でコメの値段が急落しました。当時、コメの値段がガクンと落ちることを知らず、作り手は買い手がいう値段でしか売れないことに気づいたんです。そこで生産に力を入れるだけではなく、オリジナリティのあることをやらなくてはと考えるようになりました。ちょうどその年、話題になっていたのが6次産業化。これが自分たちの考えていることとピタッとハマり、レストランや加工品を作ることも農業なんだと世界観が広がっていきました。翌年には加工品の製造計画を立ててスタートしました。
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農家が本気で作った素材を使っていること、イタリアの技術を駆使していることです。生パスタはイタリア出身の妻の父に協力してもらい、イタリアで商品開発を行いました。イタリアの米粉パスタに使われているコメと似たような品種を日本で探し、それを栽培しています。また米粉のほかに、兵庫県加古川市で作られているデュラム小麦、近所の養鶏場の産みたて卵を使用。製造機械もイタリアのメーカーに頼んで一式作ってもらうなど、本場イタリアの味をとことん追求しました。
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会社を作った時から、テーマにしているのはロングセラー。“食べること”は絶対なくなりませんから。そのために私たちが心がけているのは、地元との関わりを強くすることです。これは家訓のようにもなっていて祖父の代から大切にしています。私も地元のお祭りに参加して全身筋肉痛になることも……(笑)。そこで農業をやっている人たちとコミュニケーションをとって、地域の中で自分たちができることを少しずつ広げていこうとしています。
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地元との関係を強くしつつ、農業の合理化にも取り組まなければ農地を守っていけないと思います。今ある地元の農業に今後どういう未来を描いていくかを、私たちの世代が考えていかなければなりません。あとは私たちが発信することで、農業を「やってみたい」と思う産業にしていくこと。前の世代ではあまりやってこなかったことだと思いますが、農業に触れる機会が少しでも増えて、興味を持ってくれる人が出てきたらありがたいです。
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