水稲農家 山田 康二さん
先輩就農者
インタビュー
INTERVIEW-05
人物紹介
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- 年齢
- 39歳
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- 就農年数
- 9年目
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- 出身地
- 愛知県
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- 営農地域
- 南越前町阿久和地区
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- 規模
- 20ha
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- 営農形態
- 独立就農
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- 生産品目
- コメ
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- 家族構成
- 本人、妻、長男
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- 趣味
- 旅行
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- 前職
- 会社員(広告代理店勤務)
年間スケジュール
コメ
つながりを大切に、地域の信頼に応える米農家
未来に継承する持続可能な農業へ
でも、当時は農業をしたいと思っても、今のように就農フェアや情報が充実しておらず、手始めにいろいろな農家さんに「お話を聞かせてください」と直接電話をかけました。私の場合は、農家になりたいという気持ちが先にあり、何の作物を作るかは二の次だったので「新規就農なら野菜が良いんじゃない?」と薦められることもありましたが、野菜の栽培工程を複雑に感じ、コメの方が自分の性格に合っていると思いました。
とはいえ水稲農家になるには設備も必要ですし、初期投資がかなりかかります。なんとかなれないものかと調べていくと、後継者不足で悩んでいる地域があることがわかりました。まずは担い手を探している地域に行きそこで技術を身に着けようと考え、未経験者でもペーパードライバーでも受け入れてくれた南越前町にIターンでやって来て、研修生生活を始めました。
独立してからは、阿久和地区の圃場を管理していた隣の集落の方が機械を貸してくださり、初期投資を抑えて営農することができました。トラクターやコンバインなど、コメづくりにはお金のかかる農機具が欠かせませんが、農家仲間と田植えや稲刈りのスケジュールを調整し、設備をシェアできているのはとてもありがたいです。新しく購入する場合もお金を出し合って共同購入しています。
そのほかには、こちらに来てから若手農家とのつながりも広がっています。鯖江市、越前市、池田町、南越前町、越前町の若手農家で構成している「丹南地区青年農業者クラブ」に参加し、お互いの農業技術の向上や経営手腕を磨き合っています。コロナ禍でこれまでのように集まることができなくなったこともあり、昨年は私が編集長となって“若手農家の若手農家によるみんなのための情報誌”として、フリーペーパー『Wa Ka No』を創刊しました。酒の席などでは意外と聞けない、農業に対してのそれぞれの深い考えや熱い思いも聞けたので、今後も継続したいと思っています。
就農希望者へのメッセージをお願いします。
農業に向いている資質というものは特にないと感じています。几帳面な人も大雑把な人も自分の性格をよく知っていればやっていけると思います。失敗するのは、自分の性格をよく知らない人です。私は大雑把なほうなので、圃場の状況は全部地図に落とし込み、前年のデータを必ず確認して作業しています。もし周囲の人から「あなたには無理」と言われたとしても、それは問題ありません。大切なのは自分の性格を熟知すること。ぜひ諦めずに挑戦してほしいです。
- 福井県農林水産部園芸振興課
- TEL:0776-20-0433