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『第二回 やまなしオンライン就農座談会』開催レポート

山梨で生きる就農ライフ -Live in yamanashi-

『やまなしオンライン就農座談会』
ARTICLE 02
9/26開催
イベントレポート

2021年9月26日(日)、山梨県での就農に興味のある方々に向けて『第2回やまなしオンライン就農座談会』が開かれました。はじめに県の担当者から山梨県の農業と支援制度、移住についての説明があった後、先輩就農者の畑と中継が繋がりました。多くの質問が飛び交った座談会の様子をダイジェストでご紹介します。

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畑から生中継!先輩就農者のプロフィール

気持ちよく伸び揃ったネギ畑からは、有機野菜農家の根津弘穀さん。座談会には夫婦で登場してくれました。東京都出身の根津さんは山梨県で独立就農して今年で10年目。峡南地域の市川三郷町でキュウリ、ナス、レタス、ホウレンソウなど約40品目の野菜を無農薬無化学肥料で栽培しています。

収獲期を迎えたブドウ棚の下からは、果樹農家の丸子知子さんです。宮崎県出身の丸子さんは、山形県に住んでいた際に、果樹農家になりたいと思い立ち、家族5人で山梨県へ移住。今年で就農4年目になります。峡東地域の山梨市牧丘町で地域特産の巨峰を中心に、シャインマスカット、甲州を栽培しています。

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農地確保、必要な資金…先輩就農者が答えます!

参加者から聞きたいことや気になることを投稿してもらい司会者がズバッと質問。まず農地の確保についてです。
丸子さんは「農業大学校時の農業相談で訪れた中間管理機構から一つだけ出ていた10aを確保。その後は近所の方から話をもらって20aをすぐに決めました」と回答。初年度から収穫できる成園を借りたそうです。根津さん(夫)は「就農前に3年間研修を受けた山梨県の有機農家からまとまった農地を紹介してもらった」と回答。就農当初はアパート暮らしでしたが、現在は畑の近くに家を建てて住んでいます。

就農前にどのくらい貯金していたかの質問について。丸子さんは「貯金額は覚えていませんが、軽トラック、乗用草刈り機、薬剤噴霧機(すべて中古)を揃えるのに30~50万円かかりました。収益を上げるまでの生活費を含めて200~300万円の貯金があるといい」と参加者にアドバイス。根津さん(夫)は「大学卒業後すぐに来たので貯金なし。地域おこし協力隊の給料が貯まって就農しました」と苦労を振り返ります。初期投資はトラクター、育苗ハウス、軽トラック、軽のバン、種・肥料・資材代で計800万円。補助金や無利子の就農支援資金も活用したそうです。

何でも具体的に答えてくれる先輩就農者の話に参加者は興味津々。就農を検討するにあたり、とても参考になりました。

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リアルな話に参加者も共感

参加者からの質問はまだまだ終わりません。
研修内容・技術習得までの期間について、丸子さんは、移住1年目に近所のブドウ農家を手伝い、2年目に農大の果樹コースに入学、卒業した3年目に独立就農。「現在も失敗はありますが反省しながら学んでいます」と笑顔で話します。独立後は研修先の農家、農協の指導員に相談したり、農閑期のアルバイト先の果樹試験場でも情報を得ているそうです。

山梨県へ移住・就農を決めた理由も聞きました。根津さんは「就職活動の一環で就農も一つの選択肢でした。山梨で農業体験後すぐに住み込み研修が始まり、他に悩む時間はなかった」と話します。一方、大学で出会った奥様は、独立までの3年間を東京で会社員生活。「不安でしたが、27歳だったので挑戦する決心がつきました。学生時代は東京の生活が楽しかったけど、社会人になって高い家賃を払って満員電車に乗って職場に行く意味がわからなくなった」というリアルな話に共感する参加者も多かったようです。

最後に先輩就農者からメッセージ。根津さん(夫)の「なんとかなります」の言葉に、奥様も同意。丸子さんからは「何も知らずに勢いだけで就農しましたが、自分たちのペースで暮らせて富士山が見えるところで農作業できるのは幸せ。なんとかなると思います」。勇気の出る言葉をいただきました。

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「山梨就農のイメージができた」参加者の声

今回のイベントには、首都圏をはじめ東海、関西などから約50名の就農希望者が参加しました。就農に必要な貯金額や就農後の収入を具体的に知ることができて参考になったとの声が多数ありました。補助金や研修などの支援制度の充実が安心材料になり、山梨での暮らしもイメージできたようです。山梨の農業をより身近に感じてもらえたのではないでしょうか。先輩就農者のイキイキとした姿や「なんとかなる」の言葉に勇気づけられた人も多いことでしょう。
今後も就農にまつわるさまざまなイベントを予定しています。山梨県に興味がある方、就農を考えている方はぜひ参加してみてください。

お問い合わせ

農業に興味がある方、山梨県に移住したい方はこちらよりお問い合わせください(山梨県HPにジャンプします)。

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