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『第四回 やまなしオンライン就農座談会』開催レポート

山梨で生きる就農ライフ -Live in yamanashi-

『やまなしオンライン就農座談会』
ARTICLE 04
7/16開催
イベントレポート

2022年7月16日(土)、山梨県での就農に興味のある方へ向けて『やまなしオンライン就農座談会』が開催されました。はじめに県の担当者から山梨県の農業の概要や就農・移住の支援制度の紹介があった後、先輩就農者の畑と中継を繋ぎ、就農のリアルに迫った座談会の模様をダイジェストでご紹介します。

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畑から生中継!先輩就農者を紹介

笛吹市の実が色づいたモモ畑からは、果樹農家の山本浩行さんです。山本さんは、神奈川県出身で前職は会社員。4年前に山梨に移住して2年間研修を行いました。現在は独立就農2年目でモモ(70a)とブドウ(20a)を栽培し、奥さんと二人で作業をしています。今年は約1万個のモモに袋がけをして、今がまさに収穫シーズン。朝4時から10時まで収穫して農協へ出荷するそうです。

    

北杜市の標高700mの圃場からは、有機野菜農家の保坂香里さんです。保坂さんは、愛知県出身で前職は会社員。山梨に来て6年、独立就農で農業を始めて5年目になります。八ヶ岳を望む1.4haの圃場で年間約15種類の露地野菜を栽培し、道の駅、スーパー、ECサイト等で販売しています。今はナス、ピーマン、ズッキーニなどが収穫期。農機具や焼き芋加工の作業場も紹介してくれました。

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座談会で就農までの道のりを大公開

最初のトピックは就農の経緯について。「ものづくりとブドウが好きで農業で独立しようと思った」という山本さんは、農業法人で修業しようとハローワークの求人でのちの研修先となる甲州市勝沼町の観光農園と出会い、ブドウの手が空いたときにできるモモの栽培も教わりました。研修先の社長から農地や機械の確保などのアドバイスを受けて独立に至ったそうです。
「社内ベンチャーで食に関わる仕事をして自分自身が生産者になりたいと思うようになった」という保坂さんは、職業訓練で有機農業を学べることを知って山梨県へ。機械化で女性一人でも作業をこなせる体制をつくって農業を始めました。

技術の身に付け方はそれぞれ異なり、山本さんは県が認定する先進農家での2年間の実地研修(現:やまなしあぐりゼミナール研修)で技術を修得。一方の保坂さんは県立農林大学校で職業訓練科の有機農業コース(9カ月)を修了し、就農後の困りごとは農大の先生や仲間、実習先の先輩農家、県の農務事務所などに相談しているそうです。
農地について、山本さんは、最初の37aは研修先からの紹介。その後は、農地中間管理機構(山梨県農業振興公社)や近所の方の紹介で圃場を増やしたとのこと。保坂さんは景色がよく生活しやすい北杜市白州町を選んだそうです。

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農業のお金事情のリアルにも迫る!

後半は参加者投票で質問が多かった資金や収入・支出に迫ります。最初に有機野菜農家の保坂さんが設備費一覧を公開。トラクターは中古1台50万円以上、小型機械は1台10〜20万円が目安。出荷場の改装費は200万円、資材費が10万円単位、ハウスは30mで100万円以上。「面積によりますが、最初はお金がいります」とキッパリ。果樹農家の山本さんも頷きます。果樹は「三種の神器」の防除機(消毒用)、軽トラ、乗用草刈機が必要で全て新品で揃えようとすると合計520万円。「防除機は研修先から無料で貸してもらっている」というラッキーな一面も。

「収入は会社員時代より減った」という二人。保坂さんは、冬期の燃油費が移住前の3倍に。「支出は増えていますが、生活できます。潤うところまでは行っていませんが」と包み隠さず話してくれました。山本さんは、アルバイトで植木剪定や他農園の手伝いをしていますが、「今年初めてJAにモモを出荷して、樹が大きくなれば生活できる」と手ごたえを感じたとのこと。
最後は先輩就農者からのメッセージです。「会社を辞めて農業をするのは難しい判断ですが、現場の生産者が減っています。ぜひ一緒に作りましょう」と山本さん。「やってみると栽培もできて、販売にも困りません。心配しすぎず前へ進んでください」と保坂さん。頼もしい言葉をいただきました。

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参加者の声

今回のイベントには、首都圏をはじめ東海、関西から約39名の就農希望者が参加しました。都心に近く自然が豊かで、栽培できる作物の選択肢が多く、農業を始めやすそうなことから、山梨県に興味を持った人が多いようです。
座談会後のアンケートでは、先輩就農者のリアルな話を聞いて就農への興味が増したという声が多く寄せられました。就農までの道筋として就農訓練や研修制度があること、栽培作物を選択した理由、収入・支出の変化など、具体的な話を聞いてイメージがわいたようです。今後、就農移住支援や農作物の情報収集、農業体験や研修、相談をしたいと参加者の半数以上が答え、全員が「とても満足」または「満足」した有意義なイベントになりました。
今後も就農にまつわるさまざまなイベントを予定しています。山梨県に興味がある方、就農を考えている方はぜひ参加してみてください。

お問い合わせ

農業に興味がある方、山梨県に移住したい方はこちらよりお問い合わせください(山梨県HPにジャンプします)。

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