くしまアオイファーム 堀内翔斗さん


宮崎の農業を知りたい!
どんな人々が就農している?

株式会社くしまアオイファーム
取締役副社長
(宮崎県 串間市)
堀内翔斗さん
大阪府出身。アメリカの大学を卒業後、総合商社勤務を経て、
2018年7月からさつまいもの生産、加工、販売を行うくしまアオイファームに入社。
海外の市場開拓に取り組む。
世界を股にかける商社マンから
サツマイモの農業ベンチャーに転身!
宮崎で農業を始めたきっかけ
世界中に日本のサツマイモを届けたい
高校時代から商社マンに憧れて、卒業後にニューヨークの大学に留学、奨学金を得て苦学しながら卒業後、念願の総合商社に就職しました。アルミニウムの売買でシンガポールやニューヨークに滞在、文字通り海外を飛び回る生活でした。充実した毎日でしたが、30歳前後になってその後の人生を見据えた時、「自分の好きな人の役に立つ仕事がしたい」と思い、結局、日本人のため働きたいという結論に達しました。とくに日本の産業でも衰退が伝えられる第一次産業で自分にできること=農産物輸出で日本に貢献したいと帰国を決断。生産者と一緒に働きながら、海外に打って出る拠点となり、趣味のサーフィンもできる場所は?ということで宮崎が浮上しました。なかでも農業ベンチャーである当社は、まさしく自分のやりたいことができそうな会社でした。
入社後、タイ、マレーシア、ドイツ、イギリス、ドバイなどの海外市場を開拓し、サツマイモの輸出量拡大に力を注ぎました。近年は農家の高齢化などでサツマイモの生産量が急激に減っていることから、関東や北海道などで生産者を拡大する「産地化」にも積極的に取り組んでいます。入社当時、すでにシンガポール、香港、台湾とは取引実績があったので、ヨーロッパ等のまだ誰も進出していない地域を中心に開拓を進めました。ライバルはアメリカやオーストラリア等の輸出国です。独自の貯蔵技術でサツマイモの甘み・旨味を最大限引き出せる強みを伝えるため、冷凍の焼き芋を輸出し、女子向けに「1日1個サツマイモを食べましょう」という訴求をして、市場開拓を進めています。世界各国のローカルスーパーの店頭に日本のサツマイモが普通に並んでいるのが私の理想です。

農業をやっていて良かったこと
後悔はゼロ。「世界一のサツマイモカンパニー」をめざす
農林水産省の需要予測では2030年までに約85万tのサツマイモが必要とされていますが、現在の国内生産量は約75万t(※)で圧倒的に不足しています。販路の開拓と同時にサツマイモの「産地化」を進めることが日本の課題であり、会社としても注力している事業です。私も北海道など各地の農家さんを訪問し、苗の提供、機械の貸し出し、流通のサポートなどを提案して栽培面積の拡大に尽力しています。販路開拓も産地化も大きなやりがいがあり、農業を選んだことについては後悔ゼロですね。
入社当時約10億円だった売上高は2021年度予算で17億になりました。私自身も3年間で課長、部長、常務、副社長とステップアップし、経営の中枢を担う立場になりました。会社の中長期の目標は5年後50億円、10年後100億円に設定、「世界一のサツマイモカンパニー」になることを目指しています。生産者の高齢化や廃業、災害の多発、病害発生など困難は尽きませんが、それらに負けない強い農業を確立し、状況を乗り越えていきます。
※農林水産省「令和元年作況調査」
就農希望者へのメッセージ
異なる人材が会社を面白くする
当社は商社出身の社長はじめ、パティシエやデザイナー、福祉関係など他業界からの転職者が多数在籍しています。農業は確かに大変な部分もありますが、成功している農家は研究熱心で常にいろんなことにトライしています。当社も多様な人材の知恵を結集して「新しい農業」を創っていきたい。生産から販路拡大のどこかに必ずあなたの経験が生きる場があります。
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農作物の特長
人気の5品種、
大学と共同で品種改良にも挑戦主なサツマイモの種類は葵はるか(紅はるか)、べにほっくり(宮崎紅)、くちどけいも(シルクスイート)、安納とろとろ(安納芋)、イロドリムラサキ(パープルスイートロード)の5品種。宮崎大学農学部とのコラボでおいしいだけでなく栄養機能成分(抗酸化作用など)が豊富で健康にも良い、新しい品種の開発にも取り組んでいます。
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オフタイムについて
海が近い。
それだけで幸せです会社を選ぶときは、仕事6ライフスタイル4ぐらいの比重で考えていました。サーファーの自分としては、宮崎は日本でもトップクラスの波に乗れるメッカです。サーフィンは社会人になってから始めて決して上手くはないですが、ずっと好きで今も週末は海に出ます。サーフィンをしなくてもとにかく僕は海が大好きなので、「海が近い」だけで幸せです。