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【漁業】先輩インタビュー3

先輩インタビュー
漁業

震災から立ち上がった仲間たちと共に
野田の宝のさらなる創出に!

養殖業 橋場 一敏(はしば・かずとし)さん

震災から立ち上がった仲間たちと共に
野田の宝のさらなる創出に!

祖父の代から漁師一家のわたしは、小さい頃から将来は漁師になることが当たり前だと思っていました。いざ、就職を考える年になった時も迷いはなく、1日も早く一人前になることを目標に頑張ってきました。そんな時に襲ったのが2011年に発生した東日本大震災です。津波によって船もろとも流され、一時は漁の再開は難しいとあきらめかけていましたが、仲間と共に立ち上がり、乗り出したのがホタテの養殖です。

橋場 一敏さん

後に「荒海ホタテ」としてホタテでは全国初のGI(地理的表示保護制度)に登録された地域の財産は、わたしたち漁師の誇りです。村内の給食にも提供され、子供たちが「美味しい!」と喜ぶ姿を見るたびに、嬉しさが込み上げてきます。また、肉厚で旨味がしっかり乗った荒海ホタテは高値で取引され、収入面から見ても安定していることも強みです。今後は荒海カキなど新たな養殖にも取り組み、野田村の新たな特産品創出にも取り組む方針です。

経験がすべての漁師の仕事
“習うは一生”

漁師の仕事はズバリ、経験がすべてです。今は穏やかでも潮の流れや風、空の様子など、総合的な判断でこれから起こりうるシケや天気の移り変わりを予測します。これは言葉で教えられることではないため、とにかく経験を積むしかありません。そういった意味で漁師は、一生を通して学び続ける仕事と言えるでしょう。それは苦労ではなく、常に進化する喜びでもあります。野田村にはそんな気質の漁師が多いように感じます。

橋場 一敏さん

漁師になるにはわたしのように家業を継承するスタイルが一般的ですが、昨今の後継者不足により人材育成は課題の一つです。未経験からのチャレンジも大歓迎!漁師仲間がしっかりサポートするのでご安心を。養殖業はものづくりの側面があり、より良い荒海ホタテを育てるため、日々研究を重ねています。一人だけが勝ち組になるのではなく、野田村の漁師みんなでハッピーになろう!そんなマインドの仲間と共に働けることが、わたしにとって最高の幸せだと実感しています。

橋場 一敏さん

下安家漁業研究会の活動内容は?

わたしが所属する下安家漁業研究会(しもあっかぎょぎょうけんきゅうかい)では、養殖業に関する情報収集や意見交換を行っています。荒海ホタテのさらなる高品質化や安定収量のための工夫はもちろん、担い手育成や各漁家(ぎょか)が抱える課題にも、みんなで知恵を出し合い、解決へと導きます。さらに、村の新たな特産品の創出に今年から養殖カキに取り組んでいます。その出来は上々。楽しみにしていてくださいね!

研究会の仲間はどんな人たち?

研究会には現在、20〜50代の漁師が所属し、年代や経験年数に関係なく、さまざまな意見が活発に交わされ、良いと思ったものは即実行というアグレッシブさが自慢です。未曾有の被害に見舞われた東日本大震災から立ち上がったことで、絆がさらに強くなったと感じています。とにかくみんな、世話好きないい人たちばかりなので、海のこと、漁のことは何にもわからないという人でも大丈夫!漁師に少しでも興味がある方はぜひ、飛び込んでみてくださいね。

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