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農業|先輩就業者インタビュー03

料理人の経験を生かし、栄養価が高く、おいしい野菜作りと食べ方の提案も

山口県萩市福栄 ミノルファーム(イタリアントマト・ニンジンなどの野菜栽培) 細田 実さん

親の病気をきっかけに山口県にIターン。料理の世界から興味があった野菜作りにチャレンジする細田さん。『ロッソナポリタン』や『シシリアンルージュ』などのイタリアントマトと出会い、栽培をスタート。栄養価をしっかりと高めた野菜作りにこだわり、料理人の経験を生かしておいしい食べ方も伝えていきたいと奮闘しています。

どうして「農業」を仕事に?

どうして「農業」を仕事に?

農業を始める前は「料理人」として、主に愛知県のイタリアンのお店で8年ほど働いていました。そこで、さまざまな食材と出会う中で「自分たちがこだわって作った野菜をお客様に提供したいので、自社農園をやりたい」と会社に提案したこともあったのですが、委託栽培止まりで、自分がイメージした形では実現することができませんでした。

その後、もう少し料理やパンの勉強をしようと東京に行ったのですが、農業にも関心があったので東京の有楽町でやっていた『新・農業人フェア』に足を運びました。漠然と「農業をやるなら、人口が多い首都圏がいいなぁ」と考えていましたが、フェアで父親の実家がある山口県のブースで話を聞いてみると県庁の方と話が盛り上がり、「人が少なく、農地が空いているのなら、逆に何か面白いことができるのでは…」とピンと来るものがありました。

ちょうどその頃、地元の萩市に戻っていた父が病気で倒れ、母も体調を崩したので、私がIターンで山口県に行くことにしたんです。その際、県庁の方に「山口県で農業をやろうと思います」と連絡したら、萩市の農林振興課の方につないでくれ、市内の農事組合法人で働くことになりました。そこで農作業の基本を覚えつつ、『BLOF理論』という有機農業の技術が学べる山口市内の「農業塾」のようなところに通って勉強。タイミングよく、リタイヤする農家から農業用ハウスなどを譲り受けることができたので、1年半ぐらいで農事組合法人を退職し、2017年4月に独立就農を果たしました。

「農業」を仕事にする上で大切なことは?

「農業」を仕事にする上で大切なことは?

飲食業の世界でも同じことが言えるのですが、「自分が食べていけるだけ稼げればいい」という考え方では、農業を続けていくのは厳しいと思います。ちゃんと「稼ぐ」ということにフォーカスしながら、その上で「楽しむ」ということが大切です。

農地面積が大きくなくても、少量多品目栽培や有機栽培、直接販売など、いろいろとやり方はあると思います。私も当初は少量多品目で細かくやろうとしてきましたが、ある程度の量をきちんと作れば取引ができる販路を「農業塾」のつながりで見つけることができたので、経営の軸となる品目を絞って取り組むようになりました。人口が少ない田舎では、直売所だけで稼ぐのはかなり厳しいと思います。

また、最初の1~2年は収穫が計画通りに進まないことが多いので、想定の三分の一ぐらいの腹積りが必要です。自己流でやっている私の場合は、毎年改善する中で3年目ぐらいからうまくやり繰りができるようになりました。現在は8棟の農業用ハウス(21a)と露地(45a)で、イタリアントマト(ミニ玉・中玉)、ニンジン、アスパラガス、ズッキーニ、ニンニクを軸として栽培し、その他は細々と試験的に作っています。主な出荷先は、有機野菜の宅配サービス企業や卸をはじめ、県内のスーパーマーケットなど。もちろん地元の道の駅や月に1回開催している「萩マルシェ」などでも販売しています。

イタリアントマトを軸に
甘みが強く、濃厚な味が魅力
トマト嫌いな方でもおいしいと食べてもらえる味に魅せられ、イタリアントマトを3~5品種ぐらい栽培しています。地元の堆肥や有機物などを活用して土作りを行い、就農2年目には『オーガニック・エコフェスタ』の栄養価コンテストで最優秀賞(夏ミニトマト部門)をもらうことができました。
イタリアントマトを軸に 甘みが強く、濃厚な味が魅力
野菜を作るのにもお金がかかる
国や県の支援制度を上手に活用
独立就農から5年間は国の『農業次世代人材投資資金』を受けることができました。資材などを揃える際にも活用ができ、いろいろと試行錯誤することができました。みなさんにアドバイスできるとしたら「資材費はケチらない方が、後々無駄なお金をかけずに済む」ということでしょうか(笑)。
野菜を作るのにもお金がかかる 国や県の支援制度を上手に活用