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漁業|先輩就業者インタビュー

海への思いに火が着いて山口県へ移住。自分の裁量で働ける漁師の仕事がたまらなく楽しい

山口県防府市 満漁丸(小型機船底びき網漁業) 小林 健児さん

会社を辞め、漁師になるため海の無い奈良県から妻子とともに山口県へ移住。県内4カ所での短期研修に参加後、自分がイメージする漁師の仕事像に最も近かった防府市向島の師匠の元で2年半の長期漁業技術研修を受けて独立しました。

どうして「漁業」を仕事に?

どうして「漁業」を仕事に?

山口県に縁もゆかりも無かった私が、防府市の向島で漁師を始めることになったのは、電気関係の会社を辞めた35歳の時に偶然ネットで見かけた「山口県の若手漁師募集!」というキャッチコピーに心引かれたことがキッカケです。海の無い奈良県の出身なのですが、子どもの頃から海が大好きで、「海を仕事場にできる漁師の仕事」はとりわけ魅力的に感じました。

まずは、山口県の漁業就業促進支援コーディネーターのサポートを受けて県内4カ所での短期研修(1カ所につき2泊3日~1週間程度)に参加しました。一口に「漁師」と言っても、魚を獲る「漁法」や獲れる「魚種」は漁港によってさまざまで、自分がイメージする漁師の仕事像に最も近かった「向島の小型機船底びき網漁業」の先輩漁師のもとで長期漁業技術研修を2年半受け、2019年に独立しました。

文字どおりゼロからのスタートだったので、短期・長期の研修から住居、船探し、漁具の整備など、移住直後から重要な選択を迫られる場面も多々ありましたが、県の担当者をはじめ、山口県漁業協同組合向島支所の担当者、未経験の私を研修生として受け入れてくれた師匠などから力強いサポートを受け、ひとつずつ乗り越えて来ました。初年度は技術も漁具も十分とは言えず、魚が獲れない日もありました。しかし、山口県では独立開業後の3年間は給付金(3年間で360万円)の支援があるので、安心して漁に取り組めています。

「漁業」を仕事にする上で大切なことは?

「漁業」を仕事にする上で大切なことは?

特に私のような1人で操業する漁師は、自己責任の範囲が大きい分、船の行き先から漁の手法まで、すべてが自分次第。稼ぐことも自由ならば、稼がないことも自由です。

当面の課題は「技術の向上」なのですが、それだけは足らず、「漁具や設備の充実」にも力を入れなければなりません。例えば、クラゲや石が網に入ると漁ができなくなるのですが、それを解消する道具を手元に準備できているかどうかは、その日の水揚げを大きく左右します。そんなトラブルへの備えなどについては、師匠や漁港の先輩漁師とコミュニケーションを図りながら情報収集しています。

漁師の仕事は、率直に言えば「厳しい世界」です。ただ、苦しい反面、楽しさも十分に感じられる漁師の仕事は、大きなやりがいに満ちています。個人的には“誰にも負けない”という「負けん気の強さ」や「自立心」が漁への活力になっていると思います。

向島を選んだ決め手は
漁師への航路を照らす「師匠」との出会い
向島での研修でも漁師の厳しさを体感するなか、「本気なら自分の息子のように扱う」と宣言してくれた師匠の姿に胸を打たれ、迷いなく向島での漁師の道を選択しました。
漁師への航路を照らす「師匠」との出会い
漁師の生活リズム
夕刻から早朝稼働の漁師の仕事
3県(山口・愛媛・大分)の間に広がる海の沖合約20kmの漁場を目指して夕刻に出航。1~2時間かけて漁場に移動し、早朝に帰航するまでは、網の出し入れを3~4回(1回につき2~3時間程度)行います。
夕刻から早朝稼働の漁師の仕事

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