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漁業|先輩就業者インタビュー02

「やっぱり漁師をやりたい」という長年の思いを山口県・豊北町で実現

山口県下関市豊北町(一本釣り漁業) 松田 治さん

漁師である父親から止められて就職。35歳で一念発起し、漁師になる道を模索した松田さん。情報収集する中で、自分が理想とする漁師のスタイルや支援制度に魅力を感じて山口県に移住。3名の指導者のもとで2年間の長期漁業技術研修を受けて独立しました。

どうして「漁業」を仕事に?

どうして「漁業」を仕事に?

出身は長崎県で、前職は食品関係の会社に勤めていました。実は父親も有明海で一本釣りの漁師をしています。子供のころから「自分も漁師をやりたい」と考えていましたが、有明海は魚が取れなくなっており、価格も安かったので、「儲からないぞ」と父親から漁師になることを止められて渋々就職しました。

35歳で会社を辞め、次が最後の就職先だと考えた時に「やっぱり漁師をやりたい」という思いが込み上げ、インターネットで見つけた『山口県漁業就業支援フェア』に参加しました。九州などでの漁師募集の情報も調べたのですが、漁法、漁場、魚種などが自分の理想とマッチせず、ピッタリと合ったのがフェアで出会った山口県・豊北町での一本釣り漁業だったのです。

まずは、豊北町での「漁業体験(受講料不要)」に数日間参加。その後、受入地域からGOサインをもらったので、こちらに移住して2015年10月から2年間の「長期漁業技術研修(最長3年間・研修生には指導者から賃金が支給)」に進みました。国の支援制度を活用する「長期漁業技術研修」は、同じ指導者からみっちりと漁を学ぶのが一般的なようですが、豊北町では3名の指導者の船を3カ月ごとのローテーションで回るユニークなスタイル。「一本釣り」はもちろん、「イカ釣り漁」や「素潜り漁(採介藻漁業)」の得意な先輩漁師から指導を受けることができました。

「漁業」を仕事にする上で大切なことは?

「漁業」を仕事にする上で大切なことは?

自分が釣った水揚げだけで生活する漁師の仕事は、厳しいけれど、やりがいのある楽しい商売です。これは師匠たちの受け売りなのですが、よく「道具に負けるな」と言われます。沖に出て、魚がいても、それに対応する道具(漁具や仕掛け)がないと釣り上げることはできません。つまり、「トラブルを含め、さまざまなことを想定して準備すること」がとても大切です。とは言え、経験の浅い自分が想定できる範囲というのは限られるので、「先輩漁師の話をしっかりと聞いて実践する」ということが一番重要だと思います。

一人で操業する漁師は「一匹狼」のようなイメージかもしれませんが、海の上では無線や位置情報などでつながっているんです。釣れていなくても無線の会話で元気が出ますし、何かあった時には助け合わなければならない漁師にとって「仲間との絆は不可欠で、人との協調性はもちろん、日頃からのコミュニケーション」が大切です。

また、師匠たちからは「漁はどんでん返しがあるので、辛抱することが必要だ」と教えられています。水揚げが悪い日が続いても、コツコツと取り組める人が一番強いのではないでしょうか。諦めが早い性格やバイタリティーが乏しい人には漁師の仕事は難しいと思います。

初期投資が大きな漁業
漁船や漁具、もちろん燃料代も
独立には中古船の購入など、まとまったお金が必要です。山口県には漁船・漁具等の取得支援や就業後3年間の給付金(3年間で360万円)などのサポートがあります。
初期投資が大きな漁業
研修で複数の漁法を学ぶ
一つの漁法だけでは経営が難しい
「ここ数年は主力のイカが取れない」と指導漁師の春永さん。自然が相手で、計画生産ができない漁業では、さまざまな技術を身に着ける必要があるとその狙いを話します。
夕刻から早朝稼働の漁師の仕事

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