製造に約6カ月間かかる『アサギリMIX』は、本物
富士山の西麓に広がる朝霧高原(静岡県富士宮市)は、静岡県の乳牛の約7割が飼育される酪農地帯です。もともとは酪農を営んでいたという株式会社アサギリは、東京ドームと同じぐらいの5haの敷地に脱臭施設を備えた製造施設を構え、朝霧高原で発生する年間7万tの牛ふんのうち、2万2000tを肥料化しています。
その代表的な製品である完全有機質堆肥肥料の『アサギリMIX(登録番号 生第101586号)』の特徴について、代表取締役の蓑 威賴(みの たけより)さんは、次のように話します。
「『アサギリMIX』は土づくりをしながら、作物の生育にも効果が得られる堆肥と肥料をかけ合わせた製品です。微生物とミネラルが豊富に含まれており、微生物が堆肥を分解して作物の栄養をつくり、ミネラルはその微生物の働きを活発にしてくれます。原料は、牛ふんが50%以上で、さらに食品工場から出る動植物性の食物残さや、下水汚泥などを合わせて発酵させた資源循環型の完全有機質堆肥肥料です。環境に配慮した製造施設で一次発酵、二次発酵、その後の熟成期間を含めて約6カ月間かけて製造し、完熟堆肥として生産者のもとへ出荷しています」
しっかりと完熟していることは、良い堆肥の条件です。高温下で、十分な発酵と分解が済んでいない有機物は、畑の土の中で雑菌類による分解(腐敗)が始まるため、嫌な臭いや病原菌が発生しやすくなります。そうなると、畑の健康状態にも悪影響が出てしまいます。アサギリでは、一次発酵による発熱が80℃の高温に達するため、有機物中の雑菌や病原菌、雑草の種子は、ほとんどが死滅します。一方で、有効菌は高温下で活性化するので、良質な堆肥肥料に仕上がります。
また、下水汚泥については安全性を担保するため、重金属などの有害物質について3カ月ごとに分析検査を行っています。過去12年間で一度も肥料取締法に定められた基準値の半分を超えたことがないといい、その徹底した安全管理と品質の良さが、農業のプロたちから信頼される理由です。
完熟だから臭わない――『アサギリMIX』は、都市型農業の強い味方
神奈川県相模原市にある河本ファームは、イチゴの観光農園と、環境に配慮した安全・安心な野菜づくりに取り組む生産者です。ブロッコリーやハクサイなどを露地栽培する8反(約8000㎡)の畑で、10年前から『アサギリMIX』を使用しているといいます。
「以前は、別のところからトラック1台分の牛ふん堆肥を買っていましたが、完熟していなかったので、畑にすき込むまでは臭いがして、1日でも積んでおくと近隣の方から苦情が出てしまいます。野菜の苗づくりと畑の土づくりの時期が重なるため、堆肥が届いてもすぐにすき込み作業ができるとは限りません。私たちのような都市型農業者にとって、臭わない『アサギリMIX』は自分の都合に合わせて撒くことができるので助かります。うちでは『アサギリMIX PELLET』を機械撒きで400㎏入れています」と、話してくれたのは、河本ファームの工場長 小林 重治さん。
その河本ファームに『アサギリMIX』を薦めたのは、横浜市港北区で種苗と農業用資材を販売する西尾商店の西尾 洋芳さん。
「堆肥の臭いは、発酵する過程で発生するので、都市型農業には完熟堆肥がお薦めです。実は環境にやさしいと謳って、食品工場やスーパーマーケットなどから出た食物残さで作られた堆肥で、完全に発酵が済んでいないものが世の中にはたくさんあるんですよ。敷地を確保して、設備を整え、時間をかけて発酵させた『アサギリMIX』は、本当に素晴らしい堆肥だよ」と西尾さん。
「完熟した堆肥は、土の香りがします。嫌な臭いがしないのは、十分に発酵させた堆肥である証なんです。良い畑というのは、菌がバランスよく入っているものです。多品目の原料を使うほど有効菌の種類も増えるので、土壌中のどんな有機物もよく分解して肥料になり、菌がお互いに抑制し合うことで土壌のバランスが保たれるんですよ。牛ふんだけでなく、食物残さや下水汚泥が入っている『アサギリMIX』は、肥料として理想的なんですよ」と、西尾さんは太鼓判を押します。
家庭菜園や、ベランダのプランターに使えば地力がアップ
「畑の土づくりには、有機肥料の堆肥が重要で、化成肥料だけではだめなんですよ」と小林さんが話せば、「化成肥料は、即効性があるけど、持続性がないんです。有機質の堆肥は土壌の保肥力を高めてくれ、栄養をゆっくりと長く吐き出してくれるんだよ」と西尾さんが補足してくれます。
「有機質の堆肥肥料を入れると、地力がついて、天候が良くないときほど、品質や収量に差が出る」と、活用している生産者の声を教えてくれるのはアサギリの蓑さん。
「良い畑の土は、団粒化しているので、水はけがよく、保水力もあります。だから台風や干ばつにも強いんですよ。根の張り方も違って、水を吸い上げる直根だけでなく、養分を吸うひげ根がたくさん出てきます」と、西尾さんはその根拠を語ります。
これまではプロ向けの販売のみでしたが、今後は『アサギリMIX PELLET』を、家庭菜園向けに少量パックで販売していくといいます。
その使い方は簡単で、市販の園芸用の土と『アサギリMIX PELLET』を10対1の割合で混ぜるだけ。
「完全有機質なので多く入れすぎても大丈夫なんです。都心部では固くなったプランターの土を処分することも難しいと思います。そんな土でも収穫後や花が終わったときにお礼肥として『アサギリMIX PELLET』を入れて少し寝かせてあげると土がフカフカに復活してきます」と蓑さん。
みなさんの家庭菜園やベランダ菜園の土づくりに、プロが認める完熟堆肥『アサギリMIX PELLET』をぜひご活用ください。
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株式会社アサギリ
〒418-0102 静岡県富士宮市人穴203-51
TEL:0544-52-0212
※2019年5月1日、「有限会社アサギリ」は「株式会社アサギリ」に商号変更いたしました
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