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先輩就農者の声|JA糸島

JA糸島の研修でアスパラガス栽培を学んで独立 人やブランド力に恵まれた糸島で、将来は農福連携も JA糸島の研修でアスパラガス栽培を学んで独立 人やブランド力に恵まれた糸島で、将来は農福連携も

寺田佳奈(てらだかな)さん
35歳 / 福岡県糸島市出身 / JA糸島 農業研修生支援プロジェクトを2022年3月に卒業

福岡県の最西部に位置するJA糸島(糸島農業協同組合)では「JA糸島 農業研修生支援プロジェクト」を通じて管内で新規就農を目指す人材を育成しています。その4期生として、2021年度はイチゴ栽培1名とアスパラガス栽培2名が研修を受講。アスパラガスを選択し、卒業後に自営就農を果たした寺田さんに就農までの道のりや今後の目標などを伺いました。

故郷での子育てが一段落、働きたいという気持ちで農業へ 故郷での子育てが一段落、働きたいという気持ちで農業へ

糸島から東京へ出て、郵便局で5年間勤めていたと話す寺田さん。出産を機に自然が豊かな糸島にUターンして子育てをしてきました。上の子どもが小学6年生、下の子どもが保育園に入るタイミングで一念発起して糸島での就農を決意します。祖父は佐賀県でミカンを栽培する果樹農家で、親は市内に所有する農地で家庭菜園をしていましたが、寺田さん自身は農業未経験。農業をきちんと勉強したいという気持ちが強く、JA糸島での農業研修に参加したそうです。

寺田さんに聞く「研修」と「就農」のリアル 寺田さんに聞く「研修」と「就農」のリアル

研修期間は4月から翌年3月までの1年間。JA糸島の指導員のもと、寺田さんら研修生2名で35aの研修用ハウスでアスパラガスの春芽や夏芽の栽培管理を学び、経営や経理については福岡普及指導センターなどで座学の講義を受けました。卒業後、糸島市内に25aの農業用ハウスと20aの露地の畑を借りて農業経営をスタート。アスパラガスは、苗を植えてから2年で半量、3年後に全量を収穫できるようになる時間のかかる作物です。アスパラガスが収穫できるまでの収入確保とアスパラガスの端境期(はざかいき)となる2月から10月までをつなぐため、就農初年度はサツマイモなどの露地野菜の栽培を中心に取り組みました。

Q. 栽培品目にアスパラガスを選んだ理由は?
A. イチゴよりも栽培にかかる労働時間が短く、他の野菜と比べても重労働が少ないので、アスパラガスは女性に作りやすいと聞いたからです。一度定植すれば10年ほどは収穫ができ、他の野菜と比べても単価が高いのが魅力です。
Q. 就農して大変だったこと、良かったことは?
A. 一番大変なことは労働力の確保ですかね。どうしても自分だけでは限界があるので、家族がどれくらい協力してくれるかが重要です。比較的重労働が少ないアスパラガス栽培ですが、定植する際などに大量の堆肥を入れて土作りを行うので、アルバイトを雇ったり、家族や友人に手伝ってもらうことで乗り越えました。良かったことは周りの方々がいろいろとサポートしてくれたことです。特に助けられているのが、JA、市役所、普及指導センターのサポートチームです。露地野菜の栽培については普及指導センターの方が指導してくださったり、相談に乗ってくれたり、JAの営農指導員も定期的に見に来てくれています。もちろん、近隣の先輩農家のみなさんからの応援やアドバイスがなかったら途中でくじけていたかもしれません。また、一緒に学んだ同期生がいるのは心強いですね。作業が大変なときに助け合ったり、情報交換ができるのがありがたいですね。
Q. 就農にあたりどのような支援制度を活用しましたか?
A. 新規就農の場合、国の支援制度である経営開始型(支給要件あり)で年間150万円を最大3年間受けることができますが、私はアスパラガス用の農業用ハウスを建てる補助金を満額受けたかったので、新規就農者育成総合対策の中にある「経営開始資金」は使わずに「経営発展支援事業」を満額活用しました。支援制度や補助金の活用については、JAや市が親身になって相談に乗ってくれたので、自分の状況に合わせた制度を活用することができました。
Q. 糸島市で農業をする魅力は?
A. 糸島市は福岡市にも近く、近隣にはJA糸島の「伊都菜彩」や「福ふくの里」などの大きな直売所があり、新規就農者も販路を確保しやすいのが魅力です。先輩方が培ってきた糸島ブランドにはパワーがあり、農業を営む環境に恵まれていると思います。

コミュニケーションを大切に、農業で地域に貢献したい コミュニケーションを大切に、農業で地域に貢献したい

寺田さんはJA糸島のアスパラガス部会に所属し、収穫が軌道に乗ったら全量をJAに出荷する予定です。その傍ら「出荷調整で長さを揃える際に出る茎の部分と規格外品の加工や、農福連携にも取り組み、地域貢献に関わる仕事をしたい」と目標を語ります。すぐに音を上げるだろうと思っていたという夫からは、「本当によく頑張っているね」と言葉をかけられほど情熱をもって農業に取り組んでいる寺田さん。「時間配分と自己管理が大変ですが、やる気があり、要領をつかめば、自己実現ができる仕事だと思います。そのためには、自分から周囲とコミュニケーションを取っていくことが大切です」と、新規就農希望者にメッセージを送ってくれました。

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