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先輩就農者の声|JAみなみ筑後

JAみなみ筑後トレーニングファームの1期生がイチゴで独立 産地を盛り上げる力になりたい JAみなみ筑後トレーニングファームの1期生がイチゴで独立 産地を盛り上げる力になりたい

田中宏典(たなかひろふみ)さん
31歳 / 福岡県みやま市出身 / JAみなみ筑後トレーニングファームを2022年5月に卒業

福岡県南部のJAみなみ筑後(南筑後農業協同組合)では、2021年に新規就農希望者の研修施設として「JAみなみ筑後トレーニングファーム(JAみなみ筑後農業経営者育成教育施設)」を開設。第1期生の研修生2名がイチゴの栽培技術や農業経営を1年かけて学び、独立就農を果たしました。今回はその1人である田中さんに研修や就農1作目の感想を伺いました。

イチゴ農家に刺激を受け、会社員から独立就農を目指す イチゴ農家に刺激を受け、会社員から独立就農を目指す

みやま市内に21aの農業用ハウスを新築してイチゴ『博多あまおう』を栽培する田中さんの前職は燃料配達のドライバー。配達先にイチゴ農家が数軒あり、世間話をするうちに農家のみなさんが楽しそうに仕事をしていることや、新規就農する方がいることを知り、イチゴ栽培での独立就農に興味を持ちました。インターネットで情報収集をしたところ、タイミングよく地元のみやま市にJAみなみ筑後の研修施設ができることを知り、すぐに電話で申し込みました。田中さんは、妻と子どもの3人家族。妻の理解と応援が農業への転身に大きな後押しになったと話します。

田中さんに聞く「研修」と「就農」のリアル 田中さんに聞く「研修」と「就農」のリアル

研修は6月から翌年5月までの1年間。ベテラン指導員のもと、研修生2人で23aのハウスを管理しながら、苗作りから定植、防除や水やりなどの栽培管理、収穫やパック詰めといった出荷調整、収穫後のハウスの後片付けまで、1年かけてイチゴ農家の仕事を体験。もちろん実習だけでなく、県の南筑後普及センターで行う農業経営に関する座学もありました。研修と並行して就農準備を進め、田中さんは卒業後の2022年6月に新規就農者として『博多あまおう』の栽培をスタート。ちょうど1作目が終わったところでここまでの感想を伺いました。

Q. 就農して大変だったこと、良かったことは?
A. 収穫期の忙しさと夏場のハウスの暑さが大変でした。収穫期にはたくさんのパートさんに来てもらいましたが、自分も含めて全員が初心者だったので、どうやって回していこうかと手探りしながら、なんとか乗り切った感じです。就農して良かったことは、会社員の時と違って時間の融通が利くことです。おかげで家族との時間も増えました。また、結果が良くても悪くても、自分で責任を持てることもやりがいだと思います。
Q. JAみなみ筑後の研修を受けて良かったことは?
A. 就農までのレールを敷いてくれることですかね。自分一人だったらとうてい就農できなかったと思います。栽培技術の習得はもちろんですが、農地探し、ハウス建設、補助金の活用なども含めて1から10までサポートしてもらいました。私たち1期生でモデルケースもできたので、研修生にとって新規就農までの道のりがより明確になったのではないでしょうか。
Q. みやま市で農業をする魅力は?
A. 周囲にはイチゴ農家が多く、困ったことがあると世話を焼いてくれます。独立後も指導員の先生が週1回ほどハウスを見に来てアドバイスをしてくれるのも心強いですね。研修生の同期とは圃場も近いのでお互いに行き来して情報交換をしています。『博多あまおう』はブランド力があり、JAみなみ筑後に全量出荷できるので収入も安定し、たくさん収穫すれば更に上を目指せます。
Q. 就農希望者の方へアドバイスできることは?
A. お金は貯めておくに越したことはありません。研修中は国の就農支援制度(支給要件あり)で年間150万円が支給されるので生活には困りませんが、就農資金は最低200万円程度が必要だと思います。妻が働いていなかったら厳しかったと思います。

産地の仲間と学び合い、栽培技術の向上を誓う 産地の仲間と学び合い、栽培技術の向上を誓う

就農1作目で初収穫したイチゴは、まず妻に持っていったという田中さん。食べてくれた方からの「おいしい!」の一言が、イチゴ栽培のモチベーションになっています。初年度の出荷量は所属するイチゴ部会で69人中7位と大奮闘。それでも指導員の大先生が田中さんに喝を入れたのは、期待を込めてのこと。初年度の目標とした反収6tに対して出来高は約85%にとどまり、田中さんは「1週間の定植の遅れを取り戻せず、6連棟ハウスの温度管理が難しく粒の大きさにムラができた」と課題点を振り返ります。そのうえで、目標は収量アップに向けて栽培技術を上げること。「イチゴ部会青年部の研修会や見学会が一番勉強になります」と田中さん。研修生にパック詰めなどの実習の場を提供するなど、トレーニングファームの卒業生としても貢献。「新規就農者のサポートでも産地を盛り上げたい」と抱負を語ってくれました。

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