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野毛山動物園に聞きました! 動物たちが食べる野菜・果物Q&A

野毛山動物園に聞きました! 動物たちが食べる野菜・果物Q&A

最終更新日:2018年08月17日

野菜や果物を食べているのは人間だけではありません。動物たちも日々、食事をしています。では、どんな動物がどんな野菜や果物を食べているのでしょう? そこで訪れたのが、神奈川県横浜市の野毛山動物園。飼料室で働く矢澤奈々(やざわ・なな)さんに気になる質問にお答えいただきました。動物と野菜や果物の関わりを少しでも知ることで、様々な種類の動物をもっと身近に感じられるかも。この夏動物園へ出かけたら、ぜひ動物たちが食事をしている様子もチェックしてみてください。

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動物園の動物が食べている野菜・果物についていろいろ質問!

約100種類1500頭の動物たちを飼育している、横浜市にある「野毛山動物園」。20名の飼育員さんたちが、動物たちの体調管理から、衛生面の管理、食事の世話などをしています。野菜や果物などの食事に関するいろいろな疑問をQ&A方式でお答えいただきました。

矢澤奈々さん

今回、質問にお答えいただいた野毛山動物園動物飼料担当の矢澤奈々さん


 

一番多く食べられている野菜・果物は何ですか?

「量が多いのはリンゴです。リンゴは、サル、クマ、タヌキなどの哺乳類がよく食べます。週4箱ぐらいのペースで消費しているんですよ。リンゴは年間を通してたくさん食べるので、業者を通して青森の農家さんから人には流通しない規格外のリンゴを安く仕入れることもあります」(矢澤奈々さん)

ツキノワグマのエサ

ニホンツキノワグマのえさ。2頭で1日あたりリンゴを6個ほど消費。ほかにも、ニンジンやゆで卵も!

ニホンツキノワグマ

ニホンツキノワグマ。2頭飼育されています


 

動物たちの食事の準備はどうしているの?

野毛山動物園の飼料室

飼料室で飼育員さんたちが動物たちが食べる食事の準備をしています

「動物園には飼料室があり、そこで動物たちの飼料の保管や調理をしています。私たち動物飼料担当のスタッフが、毎朝大きな釜でサツマイモやジャガイモ、ニンジン、卵などを蒸すところから飼料の準備がスタートします。蒸しあがった野菜や卵、八百屋さんから届く生野菜や果物などを動物ごとのボックス仕分けます。それを各動物の飼育員が動物の食事の前にまな板と包丁でカットしたり、つぶしたりして食べやすいような状態にして調理が完了します」(矢澤さん)

動物園のエサを蒸かす大きな釜

この大きな釜でサツマイモやジャガイモ、卵を蒸かします

「食事の準備で気を付けているのは、動物の種類や1頭ずつの年齢や体調による対応です。サツマイモを蒸しすぎて柔らかすぎると動物たちが食べにくかったりするので、固さに気を配ったり、飼育員が体調を見て、食べさせる飼料の種類を日々変えたりしているんですよ。手を使って食べる動物と口を餌箱に近づけて食べる動物、歯がない動物などでカットの仕方も違います。例えば、エリマキキツネザルは、手を使わずに食べるので、小さくカットする必要があります。強い子が好きなフルーツをひとり占めしないように、いろんな野菜や果物を混ぜて、いろんなエサ箱に置くなどの工夫もしているんですよ」(矢澤さん)

野毛山動物園の飼料準備風景

エリマキキツネザルのエサの準備。いろんな果物や野菜を包丁で細かくカットします

エリマキキツネザル

カットされた果物を美味しそうに食べるエリマキキツネザル


 

野菜や果物はどこから仕入れていますか?

レッサーパンダ

近隣農家から仕入れた笹の葉を食べるレッサーパンダ

「主に人間と同じ八百屋さんから仕入れています。私たち飼料室担当のスタッフが予算の中から食材を注文しています。季節によって値が上がるものがあるので、できるだけ旬のものや安いものを仕入れるのも大事な仕事のひとつ。柑橘類は年間を通して必要なので、冬は国内産のミカン、春夏秋はオレンジなど、その時期の安いものを選んでいます。また、キリン、クマ、シカなどは牧草を食べるので、牧草を栽培している農家さんに業者さんを通して注文しています。動物園ならではの仕入れがあるのは、レッサーパンダやカメの食事。レッサーパンダは笹の葉を食べるので、笹を育てている農家さんから、カメはハコベや桑の葉などを食べるので、野草を取り扱っている業者さんから仕入れているんですよ」(矢澤さん)

野毛山動物園のエサ用野菜と果物

この日、届いた野菜と果物

動物の飼料用のペレット

必要な栄養素を粉末にして固めたペレット。食べる動物の種類によって色も形もさまざまなものを用意しています

「業者さん以外にも、来園者の方から果物を寄付していただくこともあります。秋には園内にドングリポストが登場するので、多くの方がドングリをプレゼントしてくれるんですよ。いただいたドングリは釜で蒸して、クマやサルのエサにしています。ほかに、商品として加工する際に使用しない白菜の外側の葉をくださっている漬物屋さんも。その葉は、ダチョウやキジ、クジャクなどにあげています。また、ペレットという固形のエサを常備。自然災害が起こったときなど、仕入れのルートが途絶えてしまうときに備えて飼料室に保管しているんですよ」(矢澤さん)

一番グルメな動物は?

「いろいろな種類の食材を食べるという意味で、野毛山動物園ではチンパンジーが一番グルメだと思います。チンパンジーは1日3回の食事プラスおやつタイムがあります。味の好みが個体によって違うので、メスはニンジンが好きなのに、オスはあまり興味を持たない、なんてことも。人間と一緒で、同じものばかりだと飽きてしまうので、仕入れのときは予算内でチンパンジーが喜びそうな旬の野菜や果物も発注するように心がけています。春は新タマネギ、夏にはブドウやマンゴーなど。新しい食材だと、やっぱりうれしそうですね(笑)」(矢澤さん)

野毛山動物園のチンパンジー

チンパンジーのごはんタイム。飼育員さんからごはんを手渡し。これは、牛乳を飲ませてもらっているところ

この日はチンパンジーのごはんタイムを見学。キウイ、オレンジ、リンゴ、蒸したサツマイモ、ジャガイモ、キャベツ、ニンジン、タマネギ、牛乳をもらっていました。10種類ほどを食べるなんて、さすがグルメ!

野毛山動物園のコウタロウ

2016年9月生まれのコウタロウも上手に自分で食べています


 

野毛山動物園では、動物園の台所ツアーを開催

動物たちのエサ事情をもっと詳しく知りたい!という人は、実際に飼料室を見に行くツアーに参加してみてはいかがでしょう。今回取材させていただいた「野毛山動物園」では、月に2回程度「動物園の台所ツアー」を開催しています。当日申し込みで所要時間は約20~30分。普段は見ることができない飼料室に入って、動物たちのエサについてお話が聞けますよ。

また、8月は毎週土日に「ナイトのげやま」を開催。通常開園時間が16時30分までのところ、20時30分(最終入園は20時)まで開園しています。涼しい時間帯に活動的になる動物たちもいるので、ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょう。

野毛山動物園

昭和26(1951)年に開園した野毛山動物園

野毛山動物園
京浜急行日ノ出町駅より徒歩10分、JR桜木町駅から徒歩15分。

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