冬の風邪予防に! 「白菜」と「カブ」で寒さに負けない体づくり
「白菜には、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあるビタミンCが多く含まれているので、風邪予防にぴったりな食材です。止血や骨の健康に関わるビタミンKや血圧を安定させたり、むくみをとってくれるカリウムなどの栄養も豊富。カリウムは塩分の排出をうながしてくれる栄養素です。塩分を多く摂ったと感じたときに摂るといいですよ」と、管理栄養士の塚原絵理(つかはら・えり)さん。
年末年始の飲み会など、外食が続き塩分過多になっていると思ったら、居酒屋などで白菜が入った鍋をオーダーしてみるのも良いかもしれませんね。
「カブの白い根の部分には白菜と同様、風邪予防におすすめなビタミンCやカリウムが、葉の部分にはそれに加えてβカロテンやカルシウムが豊富に含まれています。βカロテンは抗酸化作用と粘膜の健康を保つ作用が、カルシウムは骨や歯を丈夫にする働きがあります」(塚原さん)
カブの栄養をしっかりと吸収するには、食べ方にもコツがあります。
「カルシウムの吸収率を上げるには、ビタミンDを一緒に摂るのがポイント。魚介類や干しシイタケ、マイタケなどのビタミンD豊富な食材と組み合わせた料理がおすすめです。βカロテンは油と一緒に摂ると吸収率がアップするので、炒めたり、油揚げなどと一緒だと栄養面が強化されます」(塚原さん)
白菜とカブの栄養の素晴らしさがわかったところで、今回の料理を担当してくださる農家さんをご紹介しましょう。
祖父が始めた自然農法で冬野菜13種以上を栽培
今回ご協力いただいたのは、埼玉県・児玉郡で10代続く農家「須賀農場(すかのうじょう)」の、須賀真理子(すか・まりこ)さん、恵美(めぐみ)さん姉妹。

須賀真理子さん(左)、須賀恵美さん(右)
「山に囲まれた上里町(かみさとまち)にある農場です。遠くに赤城山などが望め、見晴らしがいいんですよ。日照時間が長く、昼と夜で寒暖差がある土地なので、冬野菜に甘みが出るんです」(須賀真理子さん)
須賀さん姉妹の祖父の代の1957年から農薬・化学肥料・動物性肥料を一切使わない自然農法を実践している須賀農場。現在はご家族で年間で約40品目、冬は13品目の野菜を栽培しています。
「自然農法を行ううえで、父に教えてもらったのは、“適期適作、適地適作”という言葉。農薬でコントロールできない分、虫がつく時期、育つ時期、育たない時期など父が今までの成功や失敗の例を見直して先を予想し、種まきの時期や場所を決めています」(須賀恵美さん)
4人兄弟の真理子さん恵美さんは、それぞれ自分たちのできるやり方で、祖父・父が築いてきた自然農法支えていきたいそう。農業女子の活動もしている恵美さんは、今後は台湾に留学し、農業をベースにアジアをつなぐ懸け橋になる夢も持っています。
美味しい「白菜」「カブ」の選び方
今年、須賀農場では白菜は10月末から1月頃の収穫に合わせ9月半ばに、10月中旬から収穫時期を迎えるカブは、9月末ごろに種まきをしました。
今育てている白菜は、娃々菜(ワワサイ)という種類のミニ白菜。最近では、家庭で使い切りしやすい小さいサイズの白菜が人気だそうです。
白菜は、少しずつ大きくなったものほど重く、甘みがあるのが特徴。実が詰まっているものほどおいしいので、カットして売られている場合は、スカスカではなく層が厚いものを選びましょう。カットしたところが黄色くないもの、葉がしおれておらず、みずみずしいものかどうかもチェックして。
カブは、虫食いがひどすぎると、皮をむいても食感に影響することがあるので、皮にハリがあり、つやつやしているものがベター。また、古くなってくるとひび割れてきます。ひび割れや、傷、ひげ根が少ないものをおすすめします。
旬の白菜とカブを使ったレシピ
それでは、いよいよ、白菜とカブを使ったレシピのご紹介です。農家の仕事をしつつ、料理人としても活躍している恵美さんが、おすすめの料理をご提案してくれました。
ミニ白菜と海鮮のごちそう鍋
魚介のうまみたっぷりとしみ込んだ白菜が美味しい贅沢な鍋です。今回はホタテと赤海老を使っていますが、アサリやタラ、イカなど、お好きな魚介でOK。貝類があると良いダシが出ますよ。
材料 ※2~3人分
・ミニ白菜 1/2個 ※普通の白菜の場合は1/4個
・シイタケ 2個
・ニンジン 3センチ
・長ネギ 1/2本
・おろし生姜 小さじ1/3
・ニンニク 1かけ
・赤海老 2尾
・ホタテ(ひも付き) 2~3個 ※なければベビーホタテでもOK
・水 250cc
・塩 小さじ1/3
・醤油 小さじ1/2
・バター 5グラム
1.白菜は少し大きめにざく切り、他の野菜はお好みに切ります。赤海老は頭と殻をむき、背ワタを取ります。
2.鍋に、カットした野菜、海老、ホタテ、水、塩、おろし生姜、ニンニクを入れて強火にかけます。沸騰したら弱火にし、あくが出たらすくいます。
3.野菜に火が入ったら、醤油、 バターを入れてひと煮立ちしたら完成。
※締めにはラーメンがおすすめ。ラーメンを入れる場合、醤油、バター、コショウを少し足すとより美味しくなります。
冬野菜たっぷり鶏白湯風鍋
白菜×鶏肉は、お互いの甘みやうま味を引き出す組み合わせ。ミキサーを使うことで、簡単に鶏の美味しさがギュッと入った白鶏湯風の鍋が完成します。スープは、さらしなどでこすと白濁で濃厚な白鶏湯により近くなりますが、今回はこさずに作りました。手羽先の身や軟骨の食べごたえも楽しめます。鶏白湯ラーメンにしても絶品!
材料 ※2~3人前
スープ
・手羽先 350グラム(約5本)
・長ネギ(青い葉の部分を好みの大きさに切る) 5センチ×4本
・生姜 スライス3枚
・水 200cc
・酒 大さじ1
・塩 小さじ1/2
A
・足し水 150cc
・醤油 小さじ1.5
・コショウ 少々
・ニンニク(みじん切り) 1かけ
具
・ミニ白菜(大きめのざく切り) 1/2個 ※白菜の場合は1/4個
・シイタケ(好みの大きさに切る) 3個
・ニンジン(好みの大きさに切る) 3センチ
・長ネギ(好みの大きさに切る) 1/2本
・水菜(大きめのざく切り) 50グラム
1.手羽先に塩コショウを振ります。フライパンを熱し、弱火で皮目から焼いていきます。焦げ目がついたら裏返し、両面焦げ目が付くように焼きます。
※肉を焼くことにより、スープのうま味・風味が増します。面倒な場合は、1の行程は省いて大丈夫です。
2.鍋に1の手羽先とA以外のスープの材料を入れます。強火で火にかけ、沸騰したらフタを取り、中火にして10分煮ます。
3.2が煮えたら、一度火を止めて手羽先を取り出し、骨から肉をはがします。はがした肉を2回に分けミキサーにかけてペースト状にし、鍋に戻し、中火で5分程に立たせます。
4.土鍋に4のスープをこしながら入れます。Aと切った野菜を入れ、煮ます。
5.野菜に火が通ったら、水菜を上にのせてフタを閉め1分程煮たら完成です。
※締めにラーメンを入れるときに、醤油少々ともやしを入れるとさらに美味しくなります。
カブの海老あん煮
須賀さん姉妹のご実家でも冬によく作ると言う、カブがメインのひと品。みずみずしい旬のカブがダシの効いたとろみのあるあんとよく絡み、甘みが増します。いくらでも食べられる、家庭の味。
材料
・赤海老 3尾 ※ブラックタイガーやむきエビでもOK。海老は生の方がいいダシが出ます。
・醤油 小さじ1.5
・おろしショウガ 小さじ1/3
・水溶き片栗粉 小さじ1
・塩 ひとつまみ
A
・水 150cc
・かつお節 3グラム
・昆布 1グラム
1.Aの材料でダシを作ります。鍋に水と昆布を入れて火をつけます。沸騰寸前で昆布を取り出し、かつお節を入れて火を弱火にします。30秒程たったら火を消して3分おきます。
2.小鍋の上にクッキングペーパーなどを敷いたザルを置き、1のダシをこします。
3.カブは皮をむき、くし形に切ります。海老は殻むき、背ワタを取って約1センチに切ります。
4.2のダシが入った鍋に、カブと塩ひとつまみを入れてフタを閉めて煮ます。カブに串を刺してスッと通ったら、海老、醤油、おろしショウガを入れ、ひと煮たちさせます。
5.水溶き片栗粉を入れて、とろみがついたら火を消して器に盛れば完成です。
◆JA直売所「アグリパーク上里」で新鮮野菜を販売
須賀農場さんは、採れたて野菜を毎朝JAへ出荷。「アグリパーク上里」で販売しています。
農場の様子は、SNSでもお知らせしているので、チェックしてみては。
https://www.instagram.com/nowa.natural/