地域の酪農家をサポートする、必要不可欠な存在
豊頃町の産業の中核を担うのは農業です。大規模な畑作が行われているだけでなく、畜産では乳牛を中心とした酪農経営を行っています。
酪農の仕事は、朝夕の搾乳作業をはじめ、清掃、餌やリなど、牛の飼養管理は365日年中無休です。酪農家の皆さんが、病気やけが、冠婚葬祭などで、どうしても家を空けなくてはならない時に、酪農家に代わって作業を行うのが酪農ヘルパーの仕事です。地域の酪農家の皆さんに、ゆとりのある経営を展開してもらうため、町内の酪農家らの出資によって誕生したのが『豊頃酪農ヘルパー有限責任事業組合』です。
現在地域には、酪農家43戸の組合員がいます。組合員の皆さんの依頼に応じて、7名の酪農ヘルパーが活躍。訪問する酪農家さんによって、飼育管理や施設、機械が異なるため、幅広い対応をしています。
酪農家の方々の思いに応えるため。スタッフ同士の情報共有、密に
『豊頃酪農ヘルパー有限責任事業組合』に入社して1年目となる中川眞人さんは、動物飼育に関して学んでいた学生時代、酪農ヘルパーのインターンシップで豊頃町を訪れました。
昔から動物の中でも、特に牛に興味があったという中川さん。インターンで酪農家の方々がとても親身になって教えてくれたことが、ここで働く決め手になったそうです。「牛が可愛くて、毎日作業していて楽しい」と笑顔を見せてくれました。
訪問する酪農家さんによって、勤務時間は前後しますが、おおむね午前のヘルパー業務は午前5時から午前9時、午後のヘルパー業務は午後4時から午後7時まで。主に、搾乳や給餌、牛舎の掃除などを行っているそうです。
「酪農家さんによって、作業のやり方や使う機械も違うため、日々新しいことを学ぶことができます。仕事が終わった後に、酪農家さんから感謝されるとうれしいし、やりがいを感じます」と中川さん。今後の目標については、「早く仕事を覚えて、酪農家さんから信頼されるヘルパーになりたい」と話してくれました。
入社3年目、埼玉県出身の山際将人さんは、昔から動物が大好きで、将来は動物園で働く夢を持っていたそうです。農業高校卒業後、動物のスペシャリストを目指す専門学校に進学しました。専門学校で、酪農ヘルパーという仕事を初めて知り、興味を抱き、酪農ヘルパーの世界に飛び込みました。
「北海道といえば広大な土地に牛を放牧しているイメージだったので、牛舎できっちり管理されている様子を見て、最初は驚きました」。
初めて牛の出産に立ち会った時は「こんな風に牛は生まれてくるのか」と感動したという山際さん。今では、牛に付き添い、出産をサポートすることもあるそうです。入社後に、農業機械を運転するための免許を取得したという山際さん。「今は、農業機械の運転に慣れてきましたが、常に注意しながら取り組んでいます」と言います。
未経験でも、地域の酪農家さんにとって不可欠な酪農ヘルパーに成長できる
『豊頃町酪農ヘルパー有限責任組合』では、入社後3カ月間を研修期間に当てます。牧場の雰囲気に慣れたら、酪農ヘルパーの先輩方と一緒に、牧場を回りながら、ゆっくり仕事を覚えていくことができます。また、酪農家さんの協力を得て、農業機械研修も行うため、農業機械の操作をしっかりと身に付けることができます。
また月1~2回全員でミーティングを行います。作業中に注意すべき情報を共有するほか、シフト調整を行うなど、スタッフ同士の連携を図っています。
万全のサポート体制なので、酪農の仕事が初めての方でも安心です。中川さん、山際さんをはじめ、スタッフのほとんどが未経験からスタートし、地域の酪農家さんにとってなくてはならない存在に成長しています。
環境面では、単身者向けに1LDKの社宅を完備(住宅手当含む1万2300円/月)。このほか、厚生年金や賞与(年2回)・昇給(年1回)、退職金制度などの各種手当があります。昨年からは、寒冷地手当(1万円/月、11~3月)を設けるなど、スタッフ一人一人が安心して働くことができる環境を整えています。
豊頃町農業協同組合の松本孝輔さんは、「豊頃町の酪農は、早くから餌やリの機械化・自動化が進んでいるので、働きながら最新システムや搾乳機器などの知識や技術を学ぶことができます」と話します。
酪農ヘルパーの仕事について「動物が好きで人の役に立ちたいと思っている人に最適。酪農ヘルパーという職業に興味があり、誠実に仕事に取り組んでいただける方は、未経験でも大歓迎です」と松本さん。
最先端の酪農を学ぶことができる豊頃町で、酪農ヘルパーの仕事に挑戦してみませんか?
豊頃酪農ヘルパー有限責任事業組合
住所:北海道中川郡豊頃町中央若葉町12番地
電話:015-574-2104