就農を見据えて植木カットデザイナーに転身
三脚を積んだ軽トラで颯爽と現れたのは、カットデザイナーの長谷川幸正さん(46歳)。三脚に登り庭木を剪定する姿は、デビュー2カ月目とは思えないほど様になっています。前職は接客や営業をしていた長谷川さんは、なぜカットデザイナーに転身したのでしょうか。
「自然の中で働きたいという夢をずっと持っていました。農業をしようと新規就農相談や情報収集をしているときに『植木屋革命®』というキーワードを見つけて、確かに植木屋という職業もあるなと思いました」と長谷川さん。カットデザイナーは個人事業主。クイック・ガーデニングとの業務委託契約で仕事をすることになります。
「事業を始めるとなったとき、技術は覚えられても、仕事をどうやって取ってくるのか、経理をどうするのかなど、一人でやるには不安もあり、労力もかかります。そこを、クイック・ガーデニングが会社としてバックアップしてくれることはとても魅力でした」と長谷川さん。
未経験から研修を受けてカットデザイナーとしてデビューをすると、期待以上に多くの仕事が入ったと言います。
クイック・ガーデニングで働き始めてからの変化
「個人事業主は仕事をやればやっただけ収入が増えます。その仕事を、自分でコントロールできることで生活は大きく変わりました」と長谷川さん。
前職の会社勤めでは決まった勤務時間と給与がある中で、自分の仕事をこなすために深夜残業することもあったと話します。
しかし、カットデザイナーになってからは、プライベートの予定がある日は計画的に休みを入れメリハリをつけて働くことで、自由な時間も増えました。そのうえ、体を動かす仕事のため体が引き締まり、休日にジムに行く必要もなくなりました。
日が沈んだら外での仕事は終わりなので睡眠時間も増えて、ワークライフバランスの取れた生活を送っているそうです。
「何よりもお客様に頼んでよかったと喜んでもらえることがやりがいです。時間の余裕ができて、スキルアップにも時間とお金をかけられることがモチベーションになっています」と笑顔で話す長谷川さん。
カットデザイナーはサービス業。前職で経験してきた、お客様対応やニーズを先読みした提案などが活かせています。
組織力と情熱で植木カットデザイナーをサポート
営業は本部が対応
クイック・ガーデニングは、2003年に設立。関東全域と東海地区(一部地域を除く)で「庭木の手入れ」のサービスを提供しています。お客様の希望で庭木1本から、樹木の高さに応じた明朗な価格設定で植木屋の敷居の高さや不安をなくしたことで、お客様の支持を得て売上を伸ばしてきました。
営業活動はすべて本部が行います。提携先のホームセンターでの営業やポスティングなどで集客して、同社コールセンターに直接お客様の依頼を集め、担当エリアのカットデザイナーに仕事を依頼します。その後、カットデザイナーがお客様にアポイントを取り、見積りをしたうえで作業に入ります。
見積りに伺う日時や作業スケジュールは、お客様との間で調整するため、自由度の高いワークスタイルが実現できます。
充実した研修制度やフォローアップ
「二連はしごのかけ方や三脚の立て方、ハサミの使い方など基本から研修しますので、まったくの未経験者でも始めていただけます」と話すのは同社カットデザイナー採用部の伊禮廣児(いれい・こうじ)さんです。
カットデザイナーとして独り立ちするための研修は、専用の研修施設である植木屋道場が行います。
先輩カットデザイナーの現場で実践的に学ぶこともあります。座学ではiPadを使った見積りも学び、最後に卒業試験を受けデビューとなります。
「お客様のご自宅へ見積りに伺い、庭木を見て本当に自分で切れるのかと不安になるときがあります。そんなときは、聞けばいいんです。しょうもない電話をいっぱいしています」と長谷川さん。
植木屋道場のホットラインに、現場からの電話やiPadで撮った写真を送って、すぐに相談できる体制があります。
自分の技術では対応できないと思ったときは、コールセンターに連絡をして仕事を返上することもできます。ペナルティーなどは一切なく、本部ができる人を探してくれます。更に、他のカットデザイナーがどのように手入れをするのかを見せてもらうことも可能です。
「カットデザイナーは個人事業主で作業はひとりで行いますが、組織的なバックアップ体制があり、決してひとりではないことを感じていただいています。」と話すのは、同社カットデザイナー採用部の齋藤智子(さいとう・ともこ)さんです。
また、カットデザイナーには三ツ星制度があり、試験に合格すると業務委託料に反映され、指導者として活躍することもできます。心の拠り所や横のつながりを持ちながら働けるのは、個人事業主には心強いかぎりです。
生涯現役! これからの時代を生きる働き方
働き方で変わる人生
現在、クイック・ガーデニングと契約するカットデザイナーは137人。その中には、兼業農家や就農希望者もいます。農業との兼業は軽トラや、はしごなどの機材を共用できるので、初期投資が抑えられるメリットもあります。水稲の農閑期の収入を確保したり、ミカン栽培との兼業で多くのリピーターを抱える売れっ子もいます。
「通勤の満員電車に疲れていたり、プライベートの時間が持てずに、今の働き方に疑問を持っている人も多いかと思います。ふと立ち止まって緑に触れて、移りゆく季節を感じながら働いてみませんか。『仕事で人生は変わる。働き方で生き方が変わる』という当社の代表の言葉があります。カットデザイナーになってよかったという声を聞くと私達もやりがいを感じます。おこがましいですが、人生に寄り添って幸せのお手伝いができる貴重な仕事だと思います」と伊禮さん。
クイック・ガーデニングが描く未来
クイック・ガーデニングの昨年の売上は13億7000万円、今期目標は15億5000万円。5年後には売上30億円、カットデザイナーの数を300人まで増やす目標があります。
「ただ売上を目指すだけではありません。137人のカットデザイナーがいて137通りの人生があります。そこに当社がずっと関わっていける仕事を提供していくことが社長の願いです。私達もそのマインドを受け継いでいます」と齋藤さん。
カットデザイナーには定年がありません。生涯現役で働くことが可能で、木に登るのがたいへんになったら、現場の掃除をする「お庭きれいサポーター」や後進の指導にあたるという道もつくっています。現在、カットデザイナーの最高齢は74歳。お庭きれいサポーターは85歳。近年は、時代に合った働き方を求めて、長谷川さんのように30~40代の応募者が多いそうです。
「農業の夢も捨てていません。将来は半農スタイルで有機栽培をやりたいですね」と長谷川さん。自然にふれることができ、フレキシブルな働き方でダブルワークも可能。農業に向けた資金を貯めるにも理想の仕事かもしれません。これからの時代を生きるライフプランに、カットデザイナーを入れてみてはいかがでしょう。
クイック・ガーデニング
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