短工期・低コスト 断熱塗料の酷暑対策
「これは、アメリカのNASAで開発された特殊な断熱塗料です」と話すのは、株式会社APTの石黒さん(写真・中央)。
自動倉庫のエンジニアリング企業である同社では、省エネ技術として2年前から『セラミック・カバーCCS100(以下 CCS100)』を販売しています。
原料の83%を占めるシリカは熱伝導率が極めて低く、高圧洗浄した屋根に『CCS100』を2度塗りすることで、膜間に境膜が作られ、日射(太陽からの放射エネルギー)を65~78%も防ぐという優れた断熱効果が得られます。
屋根や天井の断熱工事を行うよりも、工期は圧倒的に短く、コストも1㎡あたり4000円~(工事費込み・足場費別途)と、低コストで高水準の断熱を実現します。日射を遮る「遮熱」ではなく、熱そのものが伝わりにくい「断熱」なので、夏場の冷房はもちろん、冬場の暖房効率も改善。結露防止にも効果を発揮します。
日本一のレンコンの産地として知られるJA水郷つくばでは、直売所の『サンフレッシュ花野果(はなやか)』に『CCS100』を試験的に導入。外気温31.6℃の条件下で、64.6℃にもなる屋根の表面温度が、塗装した所では41.7℃と大きな違いを生んでいます。
効率的な断熱が節電と安全な環境を
直売所の屋根はガルバリウム鋼板一枚で、猛暑日には冷房を入れても温度がなかなか下がらないばかりか、冷蔵ケースの室外機にも負荷がかかり、冷蔵ケースが機能しなくなることもあるといいます。「直売所の暑さ対策として、天井の取り付けも考えましたが、工事で店舗を1カ月休業すれば、生産者の出荷にも影響します」と話すのは、JA水郷つくば 営農部の久保田さん(写真・左側)。
『CCS100』の効果を伺うと、「省エネ効果を判断するには、まだ材料不足なのですが、電気代や店内の体感温度が下がったという声がありました」と話します。
『CCS100』は紫外線の吸収率が低いため、劣化や退色もしにくく、1回の塗装で断熱効果が10年間持続します。また、ホルムアルデヒドの放散量が0.12mg/l以下の製品のみ取得できるFフォースターを取得するなど、安全性能も担保しています。
直売所のほかにも、暑さに弱い鶏や豚などの畜舎や、選果場など、さまざまな農業施設への適用が期待されます。異常気象が常態化する今、働く環境の改善はもちろん、冷暖房のコスト削減に断熱塗料を検討してはいかがでしょうか。
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