スイカ一筋50年のベテラン農家を襲った熊本地震
植木町で代々続く農家に生まれた野添公夫さん。若い頃に家業を継いでから、50年以上スイカを栽培してきた大ベテランです。現在ではハウス約50aで、『春のだんらん』『祭りばやしエイト』『黒小玉』など様々な品種を奥さんの由美子さんと二人三脚で栽培しています。
夏の果物として知られているスイカですが、植木町では早い品種のもので2月下旬から出荷が始まります。取材に訪れたときも、野添さんの連棟ビニールハウスの中には、たくさんのスイカが立派に実っていました。
「スイカが大きく実ってきたら、実全体の糖度が均一になるよう収穫まで2~3回玉をひっくり返し、日光に当てる部分を変えます。出荷時期が来たら、一つ一つ手作業でスイカを収穫します。春でも真夏のように暑いハウス内の作業は大変です」と野添さんは笑います。
まるで我が子を育てるかのように、愛情込めてスイカ栽培に取り組む野添さん。手塩にかけて育てたスイカの出荷が目前に迫った2016年の4月、まだ記憶にも新しい熊本地震が起こったのです。
「倉庫を早く建てたい」被災農家の要望に応えた驚きのスピード施工
2016年4月16日未明、震度7の大地震が熊本を襲いました。植木町も広い範囲で大きく揺れ、野添さんの自宅のほか、当時使用していた農業用の木造納屋も被災しました。
壊れた納屋では農作業に欠かせない車や道具を安全に管理できません。「一刻も早く倉庫を建て直したい」。そう考えていた野添さんが出会ったのが『イナバ倉庫・ガレージ』でした。
「建設業を営む親戚からの紹介でイナバの倉庫を見に行きました。早く建てられることはもちろん、地震のことを踏まえて頑丈である点も重視していたのですが、倉庫を一目見て『これなら安心して管理できるな』と、購入を決めました」
新設したのは4連棟タイプの倉庫で、オプションで側面に扉を設置しました。本体の施工にかかった期間はなんと3日間。当初は早く建てられることに対して半信半疑だった野添さんも、このスピードには驚いたといいます。
「導入したときは、近所の人から倉庫についてよく質問されました。木造倉庫を使用しているところが周りには多いので、木造とは違う風貌の倉庫があっという間に建ったら誰でも気になりますよね」
広い庫内でスイカの積み込み作業が楽々!
自家用車やトラックなど4台が余裕で入る広い庫内は、農作業に必要な道具類もすっきり収納することができます。
出荷シーズンになると、収穫したスイカをJAの選果場まで運ぶ車の一時待機スペースに変身。倉庫の高さは十分にあるので、トラックの荷台に立って楽々と作業できます。間口が広く、十分なスペースがあるので雨風が強い日の作業も快適です。
「車を頻繁に出し入れするので、間口を広く取れる可動式の柱が気に入っています」と野添さん。以前使用していた木造倉庫と比べて断然使い勝手は良くなったそうです。
軽量鉄骨製の倉庫は耐力試験をクリアしており、非常に頑丈です。不燃認証も受けているので、耐火性もお墨付き。屋根は積雪にも耐えうる強度があり(※)、結露を軽減する素材を使用しているので、災害や悪天候から、大切な車や道具類を守ってくれます。前面に付けられた施錠付きのシャッターを下ろせば、防犯面も安心です。
※屋根は積雪高さ60㎝の一般型、100㎝の多雪地型、150㎝の豪雪地型の3パターンから選べます
野添さんの倉庫には通気用の設備はついていませんが、シャッターを開けていることが多く風通しは良いので、特に不便さを感じていないとのこと。建てた後でもオプションの小窓や換気扇を取り付けることは可能で、通気性が良くなるというメリットがあります。
災害に強い丈夫な倉庫とともに、農業を長く続ける
木造倉庫より安価で、短納期で建つ上に頑丈さや使い勝手も期待以上だという『イナバ倉庫・ガレージ』。「補助金を使わなくても安く購入できました。コストパフォーマンスの面でも満足しています」と、野添さんは話します。
以前は25戸あった集落のスイカ農家ですが、現在は6戸にまで減少。後継者不足が危ぶまれていますが、野添さんは「元気であり続ける限り、スイカを作る」と力強く話します。野添さんがこの先も農業を続けていけるよう、『イナバ倉庫・ガレージ』が安心・快適な農作業を支える重要な役割を担っています。
【『イナバ倉庫・ガレージ』に関するお問い合わせ】
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【取材協力】
野添公夫さん
熊本県熊本市北区植木町
設置機種:『イナバ倉庫SG-369TPN-4』