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「ミヤコバンカー®」でハダニ類の防除を安定化。天敵利用で埼玉ブランドイチゴを育てる

「ミヤコバンカー®」でハダニ類の防除を安定化。天敵利用で埼玉ブランドイチゴを育てる

植物の葉裏に寄生し吸汁するハダニ類。繁殖力が強くあっという間に増え、植物の生育を著しく停滞させてしまいます。ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しているため化学農薬が効きにくく、大量発生してしまうと手に負えません。天敵資材の利用は有効な手段のひとつですが、使い方が難しいことが課題です。ハダニ類の防除に苦戦していた埼玉県吉見町のイチゴ農家、岩崎健一さんが、「これでうまくいった」と言う「ミヤコバンカー®」を使ったハダニ類の防除についてうかがいました。

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埼玉ブランド「かおりん」「あまりん」の拡大に、ハダニ類の影

埼玉県中部の吉見町は、県内屈指のイチゴの産地。秩父を源流とする荒川が育んだ肥沃な沖積土壌が、イチゴの甘さを濃くしてくれます。岩崎さんは、祖父の代から吉見町でイチゴを栽培する生産者です。5年前に親元から独立して「いちご園ななちゃん」をオープンしました。イチゴの栽培面積は10アール。3年前から、埼玉県のオリジナル品種「かおりん」「あまりん」の栽培に取り組んでいます。

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「かおりん」は糖度・酸度が高く濃厚な味わいが特徴。一方の「あまりん」は酸度を抑えて甘さが際立ち、糖度は16度以上と、主要なイチゴ品種の中でもトップクラスです。メディアにも取り上げられて、岩崎さんの元へも注文が殺到。北海道から九州まで発送しているそうです。和菓子やフランス料理店のデザートにも採用され、庭先の直売所でも午前中に売り切れるほどの人気です。

かおりん・あまりん紹介リーフレット(農園マップ)はこちら

当初は「とちおとめ」がメインだったところを、「かおりん」「あまりん」の作付けを拡大して、現在は全体の8割を占めています。このほか、お客様の嗜好に合わせて「やよいひめ」「スターナイト」など幅広い品種を栽培しています。

「祖父の時代、いちご園の前の通りはイチゴ街道と呼ばれて40軒ほどのイチゴ農家が連なっていましたが、今では5、6軒です。埼玉ブランドのかおりん・あまりんで産地を盛り上げていきたいです」と、産地再興への思いも胸に栽培技術の向上に励んでいます。

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そんな岩崎さんを悩ませてきたのがハダニ類です。気温が高くなるシーズン後半にどんどん増え、防除に苦労していました。

天敵を増やして放つ「ミヤコバンカー®」でハダニ類の防除に革新

ハダニ類はどこにでもいる一般的な害虫です。様々な作物や雑草に寄生していて、ハウス内に侵入し生育環境が整うと、とてつもないスピードで増えていきます。

「ハダニ類が増えると養分が取られて株は大きく育たないし、収量も少なくなります。せっかくのイチゴもおいしくなくなり大打撃ですよね。定期的に化学農薬による防除をおこなって、ハダニ類の密度を減らす対策をしていますが、計画どおりに上手くはいきません」と、岩崎さんはハダニ類防除の難しさを訴えます。

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以前は、ハダニ類を捕食するミヤコカブリダニがボトルに入った天敵農薬も導入しましたが、うまく扱い切れないため効果は限定的でした。ボトル入りの天敵農薬は、イチゴの葉に振りかけて撒くので、ミヤコカブリダニが葉の上から落ちやすく、株に定着せずにロスも発生していました。

そこで、日頃から栽培技術の相談をしているJA埼玉中央のTAC(地域農業の担い手に出向くJA担当者)に勧めてもらったのが、「ミヤコバンカー®」です。

「ミヤコバンカー®」は、ミヤコカブリダニが100頭含まれているパック(システムミヤコくん)を、耐水性のある素材で作られた「バンカーシート®」という資材の中に入れて使用します。

「バンカーシート®」は、天敵の増殖に影響する薬剤散布や乾燥などから天敵を守る役割と、天敵の増殖を促す環境を整える増殖装置の2つの役割を兼ねています。1パックに含まれている100頭のミヤコカブリダニが1000頭以上に増殖して長期間放出され、イチゴの株上に住みついてハダニ類を捕食する仕組みです。

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「この仕組みを聞いたときは、本当かなと半信半疑でしたが、ボトル入りの天敵農薬よりも高い効果が期待できること、組み立ても簡単で手軽に設置できるので導入することに決めました」と岩崎さん。
導入初年度は、定植前から圃場にハダニ類がいて、その防除に手こずりましたが、翌シーズン以降は、定植前のハダニ類の密度を抑えることに成功し、安定した効果があったと話します。

「まず収量が1~2割アップしました。以前はハダニ類が出たらそこで諦めるしかありませんでしたが、シーズン最終の5月末までしっかり収穫できるようになりました。最長で6月上旬まで収穫できています。作業面では、薬剤散布の回数が激減したことで、ホースを引っ張ったり、交配用のハチをハウスから出す作業などの重労働が軽減されて、いいことづくめですね」と話す笑顔が印象的でした。

JA全農との「ミヤコバンカー®」有効利用の取り組みが成功

イチゴのハダニ類被害は全国的な問題です。JA全農では、ハダニ類の薬剤抵抗性の課題に対して、天敵資材の「ミヤコバンカー®」を利用した防除体系を普及させる「ハダニゼロプロジェクト」を立ち上げ、全国のJAと連携した実証試験を行っています。

「吉見町の農家さんの多くは、9月に苗の定植を終えますが、定植から1カ月経つとハダニ類が見られ、2~3月には密度が高くなっています。ハダニ類の密度が少ない状態で10月下旬~11月上旬に「ミヤコバンカー®」を設置(ゼロ放飼)することが最も重要です。このため、育苗期からハダニゼロを目指すプログラムを提案しています」と話すのは、JA埼玉中央のTACの内野悟さんです。

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現在、岩崎さんは、そのプログラムにもとづいて防除に取り組んでいます。
「化学農薬はハダニ類に効くものと効かないものがあり、内野さんに相談できたのがよかった。専門家にアドバイスをいただけるのはありがたいです」と岩崎さん。「ハダニゼロプロジェクト」の取り組みで品質・収量をさらに高めて、産地を盛り上げていく思いです。

長く効く天敵をハダニ類に悩むあらゆる生産者へ

「ミヤコバンカー®」は、ミヤコカブリダニ剤と天敵保護装置「バンカーシート®」を組み合わせた天敵パック製剤です。「バンカーシート®」内でハダニ類を捕食するミヤコカブリダニを増殖させ長期的に放出します。ミヤコカブリダニは、葉裏に寄生するハダニ類を探して成虫や若虫、幼虫、卵を捕食します。ハダニ類を捕食するので農作物には影響を与えません。
設置方法も簡単で、フェルトで挟んだミヤコカブリダニパック(システムミヤコくん)と保水資材を入れた「バンカーシート®」を竹串で等間隔に立てるだけです。

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イチゴのほか、果樹類、野菜類、花き類、観葉植物の施設栽培やりんご、日本なし、おうとうの露地栽培にも使用できます。繰り返すハダニ類の防除の悩みを「ミヤコバンカー®」で解決しませんか。

「バンカーシート®」は、農林水産省・食品産業科学技術研究推進事業 課題番号26070C(実用技術開発ステージ 現場ニーズ対応型)で実用化技術を確立、実証し、実用化に至りました。

バンカー

その他の適用作物/果樹類、野菜類、花き類、観葉植物の施設栽培、りんご、⽇本なし、おうとう、野菜類の露地栽培
※本内容は2021年1月13日付のシステムミヤコくんの登録内容に基づいています。

「ミヤコバンカー®」(システムミヤコくん)の商品詳細はこちら

【取材協力】
いちご園ななちゃん

【埼玉県オリジナルいちご品種「かおりん」「あまりん」】
埼玉県農林部生産振興課

【お問い合わせ】
全国農業協同組合連合会
MAIL:zz_zk_hiyaku-noyaku@zennoh.or.jp

石原バイオサイエンス株式会社
営業統轄部 生物農薬グループ
TEL:03-6256-9187
ホームページ ~生物農薬特設ページ~
https://ibj.iskweb.co.jp/biopesticide/

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