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獣害対策をより簡単・効率的に、スマホで管理する監視システム『マタギっ娘』に新製品登場

獣害対策をより簡単・効率的に、スマホで管理する監視システム『マタギっ娘』に新製品登場

害獣による農作物への被害は、山間部だけでなく都市部でも深刻さを増しています。わななどで対策を講じても、圃場に仕掛けたわなの見回りやメンテナンスに時間を取られてしまい、本業の時間が少なくなってしまっては本末転倒……。そこでご紹介するのが、わなに害獣がかかるとメールで通知してくれる『害獣捕獲監視システム マタギっ娘』。新製品のLTE-M版なら、導入コストを抑え、簡単に設置できます。その特長の数々を開発したマクセルフロンティア株式会社を取材しました。

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害獣被害に悩める自治体や農家の頼もしい味方『マタギっ娘』に新製品が登場

日本全国で野生鳥獣による農作物への被害がどれほどあるかご存知でしょうか。農林水産省の報告によると、なんと約155億円(令和3年度)の農作物が被害に遭っているといいます。その中でもシカの被害額は年々増加し、最も多い61億円となっています。

害獣による農作物への被害は、収量の減少による収入減はもちろん、生産者の営農意欲も削いでしまう深刻な問題です。対策にはわなでの捕獲が一般的ですが、生息地域が山間部であるため、仕掛けたわなの見回りやメンテナンスに時間が割かれてしまいます。

そこでマクセルフロンティア株式会社が開発したのが『害獣捕獲監視システム マタギっ娘』です。LPWA(Low Power Wide Area)という、低消費電力で広域エリアをカバーする通信技術ZETAを活用し、わなに害獣がかかったことを携帯電話にメールで通知してくれる監視システムです。

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害獣がわなに掛かると罠検知ボックスに接続された磁石が外れ、メールで捕獲と位置情報を通知します

電波の届かない山深い場所であっても、電波を中継する中継器を設置することで監視が可能です。乾電池で約半年~1年駆動できるため、メンテナンスも簡単。2021年の発売以来、自治体や猟友会、害獣捕獲のコンサル企業などで利用され好評を博しています。

その『マタギっ娘』に、新製品LTE-M版が登場!従来モデルより軽量に、より簡単に、より安価に、大きな進化を果たした『害獣捕獲監視システム マタギっ娘 LTE-M版』について、開発者の方にお話をうかがいました。

「もっと軽く、もっと簡単に、もっと安価に」の声に応えた『マタギっ娘 LTE-M版』

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『マタギっ娘 LTE-M版』

「ZETA版の『マタギっ娘』では、多くの自治体と協力して実証実験を行いました。その際にいただいた『もっと手軽な製品が欲しい』『簡単に活用したい』といったご要望に応えるべく開発したのが、LTE-M版です」と、営業を担当している横山禎秀(よこやまよしひで)さんは話します。

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横山禎秀さん

ZETA版との大きな違いは、LTE-M版では既存の携帯電話の電波網を利用するという点。これにより基地局や中継器が必要なくなり、準備はわなに罠検知ボックスを設置するだけ、とより簡単になりました。

「山でわなを設置する際は、できるだけ荷物を減らし、かつ効率よく作業したいものです。LTE-M版はアンテナを内蔵したので、従来よりも持ち運びが容易になりました。そのため、一度に多くの罠検知ボックスを持ち運びできます。LTE-M版は本体以外の機器が必要ないので、一度にたくさんのわなに簡単に設置することができ、作業効率アップが期待できます」と、横山さんは話します。

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LTE-M版の罠検知ボックス。「錆びない工夫が欲しい」というユーザーの声に応え、磁石を付ける鉄の部品(継鉄)を内蔵しました

コストも大きく削減されました。営業部長を務める武井正彦(たけいまさひこ)さんは「LTE-M版の導入にかかるコストは本体の購入費用と罠検知ボックスに使う乾電池代だけ。通信費も購入時から500MB以内の利用であれば追加でかかることはありません(※)。自治体や企業のみならず、農家さんにも手軽に導入いただける製品になりました」と話します。
※500MBを超えると追加契約が必要となり、別途費用が発生します。

昨今は都市型農業も進み、ハクビシンやキョンなどの被害も多く聞かれます。中継器要らずのLTE-M版なら、都市部に多い害獣を捕獲するわなにも手軽に活用できます。従来のZETA版と併用することも可能なため、電波の届く範囲はLTE-M版、電波の届かない山間部はZETA版と、より効果的なハイブリッドな使い方もできます。
 

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武井正彦さん

マクセルフロンティアのソフト開発のノウハウを活用。『マタギっ娘』は設置後の活用も、簡単でストレスを軽減!

『マタギっ娘』では、わなに鳥獣がかかると利用者にメールで通知されます。製品企画に携わった高橋輝明(たかはしてるあき)さんは、「通知メールには、わなの登録番号や名称、地図情報など必要な情報のみが集約されています。屋外で通知を受けとった際に、できるだけ少ない操作で迅速に確認に行けるよう工夫しています」と話します。

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スマホ版のアプリではマニュアルの閲覧や通知の履歴確認、監理者からのお知らせなどがチェックできます

PCのシステム管理画面では、各罠検知ボックスの電波状況や位置情報、わなに鳥獣がかかっていないかなどの情報が一覧で確認できます。さらに、複数のわなのうち特定のユーザーには一部のわなの情報だけを表示するといったユーザー管理も可能です。

「猟友会には個々の猟師さんが所属していますが、それぞれが独自の技術や考え方でわなを設置していることも多く、いわばライバル関係であることもあります。そういった場合、お互いの情報が見えないように設定することが可能です。逆に、兼業で猟をしている方々には、グループ内で情報を共有し仕事への影響を軽減する設定も可能です」と、技術担当の槇大(まきゆたか)さん。今後もユーザーの使いやすさを追求し、アップデートを続けていくと話します。

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PCのシステム画面。シンプルな構成にすることで行いたい作業をすぐに見つけることができます。わなの捕獲履歴一覧はエクスポートすることで報告書などの作成もスムーズです

万が一不具合などが起きた際にはマクセルフロンティア側で各罠検知ボックスをチェックすることができるため、動作状況の確認や位置確認などのほか、盗難時にロックをかけるといったことも可能。アフターサービスの面でも安心して使うことができます。

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槇大さん(左)と高橋輝明さん

動物愛護や作物の盗難被害防止など、広がる『マタギっ娘』の可能性

より導入しやすく、そして使いやすく大きく進化した『マタギっ娘 LTE-M版』。「鳥獣を捕獲する用途だけでなく稀少動物の愛護や調査のためにも使えないかなど、様々な可能性を探っています」と、横山さんは展望を話します。そのためにも今後も自治体や企業、農家さんから多くの声を集め、マクセルフロンティアが持つ技術を活かせないか模索していくそうです。

「マクセルフロンティアには様々なセンサを活用してきた実績があります。今後はそれを農家さんのために役立てていきたいと考えています。ぜひご要望やお困りごとなど、ご相談いただきたい。そういったお話を聞く機会として、『農業WEEK』に出展を行います。ぜひ当社のブースに足をお運びください」と武井さん。
「農作業を楽にする方法はないか」「作物の管理を省力化したい」などの希望や要望も聞かせて欲しいと話します。

『農業WEEK』は2023年10月11日(水)~13日(金)の3日間、幕張メッセ(千葉県)で開催されます。『マタギっ娘』に興味を持った方はもちろん、現状を変えたいと考えている方は、マクセルフロンティアのブースを訪ねてみると解決のヒントが見つかるかもしれませんよ。

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お問い合わせ

マクセルフロンティア株式会社
〒240-0005 神奈川県横浜市保土ヶ谷区神戸町134番地
横浜ビジネスパーク ノース・スクエアⅢ

電話:045-279-7707(総務部)
MAIL:mfc_iot-support@maxell.co.jp

マタギっ娘についてはこちら

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