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米農家と中学生が交流会 作り手と食べ手双方が意見を交わす

米農家と中学生が交流会 作り手と食べ手双方が意見を交わす

一般財団法人マイナビ世界子ども教育財団(マイナビ財団)では、2021年より、経済的不安を抱える家庭への食料支援として「子ども応援! マイナビ財団食料ボックス(食料ボックス)」の配布を行っています。「食料ボックス」に詰められているのは、お菓子やコメ、栄養を考えた商品のほか、マイナビ社員や農家からのメッセージも。2023年9月15日、食料ボックスを受け取った家庭の中学生や保護者と、同封したコメを生産する石川県・たけもと農場の竹本彰吾(たけもと・しょうご)さん、茨城県・横田農場の横田祥(よこた・さち)さんがオンラインで交流しました。

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コメ農家への感謝の声

今回の交流会では「のぞいてみよう! お米農家さんのお仕事」と題し、現役コメ農家の竹本さんや横田さんが農業の魅力を語りました。中学生や保護者からは多くの質問・感想が寄せられ、それに回答する場面もありました。

事前のアンケートではコメ農家へ多くの感謝の声が。「お米を作ってくれてありがとう」「早速夕飯でお米をいただきました。私も家族も久しぶりにおかわりしてお腹いっぱい。明日もおいしいお米を食べるのが楽しみです」「一粒残さず食べています。以前田植えに参加したことがありましたが、とても腰が痛くなりました。本当にすごいお仕事だと思います」。一方で「産地は空気がきれいそうで、お手伝いしたくなりました」といった、農業への関心を持つ中学生もいました。

横田祥さんは「春の田んぼ一面に水が張ったところに空がうつるとウユニ塩湖のよう」と魅力を語る。

横田さんはコメ作りについて、重いものを運ぶ作業や機械の修理、自然災害の被害などの苦労がある一方で、生き物がたくさんいる環境や美しい景色を楽しめること、お客さんとの交流ができるおもしろさがあることを語りました。

農作業だけではない農家の仕事の魅力

青いTシャツがトレードマークの竹本彰吾さん

続いて竹本さんと横田さんが、農業という仕事の幅広さと魅力について語りました。
石川県能美市で江戸時代から続くコメ農家の10代目として後を継いだ竹本さんは「農業をなりたい職業ナンバーワンに」をスローガンとして掲げ、仲間と一緒に盛り上げようとしています。
「コメの消費量の減少や価格の低下など、生産者が落ち込んでしまうようなことはたくさんあります。でも農業はやりがいがあるし、誇りを持って仕事をしています。だからこのスローガンを掲げました。共感してくれる人たちもたくさんいます」(竹本さん)

結婚を機にコメ農家に就農した横田さんは、子ども向けに「田んぼの学校」を開催し、田植えや稲刈り、生き物探しなどの体験を行ってきました。最近は農家の声を集め農業の楽しさを詰め込んだ絵本を作成し、全国各地で子どもたちに読み聞かせる活動を行っています。

農業の魅力を話す横田さん

「竹本さんもおっしゃっていたように農作業をやるだけが農業ではありません。いろんな方とのつながりを大切にすることやSNS等で発信することも農業の大事なお仕事の一つです」(横田さん)

農業ではどんな学びも役立つ

会の途中、中学生から多数質問が寄せられ、竹本さんと横田さんが回答しました。「自然災害によって大事な作物がダメになってしまったら心は折れないのでしょうか」という質問には、「農業は僕らの努力だけでは何ともできないところがあるので、本当にダメだったらもうみんなで笑うしかないっていう境地でやってます」と竹本さん。横田さんも「うちも以前、台風でダメになったことがあったんですけども、しょうがないよねって乗り切ってます」と回答しました。

たけもと農場のスタッフのみなさん

そのほか「将来農家になるために何を勉強すればいいか」「将来農業をやりたいと思っているが、都会育ちの自分でもできるだろうか」など、将来につながる具体的なアドバイスを求める質問も。横田さんは「農業はいろんな仕事があるので何を学んでても役に立つので、興味のあることを一生懸命勉強するのが大切」と答えました。

作り手と食べ手の距離が縮まった交流会

交流会の最後には、竹本さんと横田さんが参加した感想を述べました。「うちのコメを実際に食べてくれる人と面と向かってお話しできる機会はそんなに多くないので、今日はとてもドキドキしていました。少しでも農業に興味を持ってもらえたらうれしいです」と竹本さん。

横田さんも「いろんなご質問をいただいて、農業に興味を持ってくださっていることがとってもうれしかったです」と振り返りました。

オンライン交流会の様子

現役農家が質問に回答しながら、仕事のリアルや魅力を語った今回の交流会。作り手と食べ手の距離がぐっと縮まったのではないでしょうか。マイナビ財団では、「食料ボックス」の対象家庭の子どもたちなどへ向けて、今後も将来を考える機会となるようなイベントの企画などを継続的に行っていくといいます。

(編集協力:三坂輝プロダクション)

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