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「みどりの食料システム戦略」って結局何?リスクを回避するこれからの病害虫防除

「みどりの食料システム戦略」って結局何?リスクを回避するこれからの病害虫防除

30年先の農林水産業を見据えて農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」。日本の農業は今後どうなっていくのか、生産現場は何をすればいいのか、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。環境の変化に応じるためには、まずは「知る」ことが大切です。「みどりの食料システム戦略」のポイントや事例などを解説するセミナー(株式会社イノベックス)などを活用して知識を得て、自身が実践できることは何か考えてみましょう。

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「みどりの食料システム戦略」とは

「みどりの食料システム戦略」とは、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立を実現するために農林水産省によって定められた方針のことです。
通称「みどり戦略」とも呼ばれていて、農林水産業のCO2排出量削減、化学農薬・化学肥料の使用量低減、耕地面積における有機農業の割合を増やすことなどを目標としています。

参考:農林水産省「みどりの食料システム戦略」

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2030年までの目標の例

近年、気候変動による大規模自然災害の多発、農業資材の高騰などにより、生産現場の持続可能性を保つことがますます難しくなっています。
また国際的にも、農業には温室効果ガスを排出している側面があるとされ、化学農薬・化学肥料等の使用低減、カーボンニュートラルといった持続性が重視されるようになりました。

こうした背景をふまえてつくられたのが、みどりの食料システム戦略です。

生産者には、環境負荷低減に向けた取り組みの計画を作成することが求められています。
作成した計画が地方自治体の認定を受けると、設備投資の際の税制優遇や補助事業の優先採択が受けられるなどのメリットもあります。

まずは情報収集を イノベックスのセミナーを活用しよう

このように、生産者や関連企業は、みどりの食料システム戦略の方針に対応し変化していくことが求められています。
「何から始めればいいのかわからない」という人は、まずは、みどりの食料システム戦略や取り組み事例について「知る」、それから実際に「やってみる」の2ステップで進めていくと良いでしょう。

ステップ1. 知る

まずは、みどりの食料システム戦略について知ることから始めましょう。情報収集にはイノベックスが行っているセミナーが役立ちます。

イノベックスは、合成樹脂製品などを農業や建築、食品などさまざまな業界向けに販売している企業で、2023年に「みどりの食料システム戦略とは!? ―防虫・防除の事例と併せて徹底解説―」をテーマに、全3回のセミナーをオンラインで開催しました。

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ウェビナー形式のため、全国どこからでも参加可能。傍聴は無料

第1回・第2回では、農林水産省による基調講演が行われ、それぞれ農林水産省 農産局農業環境対策課の大山兼広氏、坂口文香氏が講師として登壇。みどりの食料システム戦略の概要具体的な取り組み事例を紹介しました。
第3回では農研機構による基調講演が行われ、農研機構本部 みどり戦略・スマート農業推進室の梅本雅氏が講師として登壇。みどりの食料システム戦略のポイントや、持続可能性と生産性を同時に実現するためにはイノベーションが重要となることを紹介しました。
また、それぞれの回でIPM(総合的病害虫防除)防虫・防除の具体的な方法について紹介され、最後に参加者からの質疑応答が行われました。

こうしたセミナーを利用することで、ポイントを整理しながら情報をインプットすることができます。またわからないこともその場で質問できるため、より理解を深めることができます。

ステップ2. やってみる

みどりの食料システム戦略について理解が深まったら、実際にやってみましょう。

戦略で掲げた各目標の達成につながる技術が「みどりの食料システム戦略技術カタログ」としてまとめられています。
水稲、畑作、露地野菜、果樹、花き、畜産など作物別に技術がまとめられており、導入の効果や留意点、価格帯、みどりの食料システム戦略のどの分野に貢献するかなどが記載されています。

このカタログを参考にして、自身が栽培している作物ではどんな技術が導入できるか調べ、取り入れてみましょう。

また、これらの取り組みを行う際には融資の特例措置を受けることができたり、税金の負担が軽減されたりと税制上のメリットもあります。

たとえば、化学肥料・化学農薬の使用低減に貢献する除草機や可変施肥機などを導入した場合、農業改良資金(無利子)の貸付や償却期間の延長といった特例措置が受けられます。
対象となる機械は指定されているため、詳細は農林水産省のホームページで確認してください。

虫を侵入させない「物理的防除」の技術 IPM

施設園芸農業で農薬使用量を削減する方法の一つに、防虫ネットや光の色の工夫などで害虫の被害を回避する物理的防除があります。
中でも「みどりの食料システム戦略技術カタログ」では、IPM防除技術が紹介されています。
これは化学農薬のみに頼らない多角的・総合的な方法で、人や環境へのリスクを抑える防除技術です。

カタログでは、イノベックスが千葉大学、農研機構と共同で開発したハウス専用の防虫ネット「ダイオサンシャイン 虫バリア」が紹介されています。
物理的防除と薬剤を組み合わせ、さらに高い通気性を実現したネットです。

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「ダイオサンシャイン 虫バリア」を設置したハウス

園芸施設の換気窓には、コナジラミやアザミウマなどの侵入を防ぐため、目合い0.4mm以下の防虫ネットを張ることが推奨されています。しかし目合いが小さいほど通気性が確保できないことが課題となっていました。

その点「ダイオサンシャイン 虫バリア」は、イノベックス独自の細糸を使用しており、目合い0.75mmでありながら1.00mmの防虫ネットと同等の通気性を確保できます。

また虫がネットを通過する際、ネットの糸をつかんで通過しようとする習性に着目し、薬剤(エトフェンプロックス)を含んだ糸を使用しています。
これによってネットに虫が長い時間とどまることができず、網目に虫が詰まるのを防いで通気性を保ち続けます。

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ネギのアザミウマによる食害被害指数の比較(提供:イノベックス)

こうした資材を利用しながら、例えば反射シートや反射マルチ、捕虫テープなど他の資材を併用したり、雑草対策をして害虫が寄りづらい環境を作ったりして、総合的な病害虫管理を行うことが重要です。

株式会社イノベックス 農業用防虫ネットのご紹介(アグリソリューション)

日本が今後、環境に配慮した持続可能な農業を目指していく中で、生産者にもその対応が求められます。
しかし同時に、収益性や生産性を損なわずに取り組んでいく必要があります。それを達成するための鍵となるのが「新たな技術の導入」です。そのためにも情報収集が欠かせません。
まずは「知る」、そして「やってみる」ことで、みどりの食料システム戦略に対応していきましょう。

なお、イノベックスは今後も前述のようなセミナーを実施していく予定です。
ぜひ今後の情報発信に注目してください。

お問い合わせ

株式会社イノベックス
住所:東京都中央区明石町8番1号 聖路加タワー13F
電話:03-6830-3019(アグリソリューション部)

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