マイナビ農業TOP > 農業ニュース > シロアリ駆除は必要ない? 対策不要な家の特徴や自分でできる予防方法を解説

シロアリ駆除は必要ない? 対策不要な家の特徴や自分でできる予防方法を解説

Maya Fukuoka

ライター:

シロアリ駆除は必要ない? 対策不要な家の特徴や自分でできる予防方法を解説

シロアリ駆除には、決して安くない費用や業者選びの手間、対応する時間も掛かるため、できれば避けたいと思うのは自然なことです。

しかし、シロアリは普段人目に付かない場所で活動しているので、気付いた時には家の土台や柱に甚大な被害を与えている可能性も。そのため「駆除は必要ない」「うちには関係ない」と安易に判断してしまうのは危険です。

そこで本記事では、シロアリ駆除・予防の必要性や対策不要な家の特徴、自分でできる予防・対策方法などを徹底的に解説します。

シロアリがもたらす被害や駆除・予防に適した時期、専門業者に依頼した場合の費用相場なども紹介していますので、正しいシロアリの対処法を知りたい人はぜひ最後までご覧ください。

シロアリ駆除は必要ないって本当?

結論から言うと、「シロアリ駆除は必要ない」という話は多くの場合で間違いです。

シロアリは日本のほとんどの住宅で発生するリスクがあり、木造住宅だけでなく、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、ベタ基礎を採用している建物でも、内装・下地などに使われている木材を目指して小さな隙間や亀裂から侵入してきます。

「木造じゃないから関係ない」「ベタ基礎だから大丈夫」と考える方もいますが、あくまで木造住宅よりもシロアリ被害に遭いにくいというだけで、完全に安心とは言えないのです。

また、家に棲み着いたシロアリが、自然に居なくなることはまずありません。一時的に姿が見えなくなったとしても、人目に付かない床下や巣の中で活動しているため、1匹でもシロアリを見た場合は自発的な駆除が必要です。

発生したシロアリを放置していると、いざという時の修繕費用が膨れ上がるだけでなく、建物の耐久性が低下して地震の際に倒壊するリスクも高まります。安易に「必要ない」と判断せず、まずはプロに調査を依頼して、自宅の状況を正しく把握しましょう。

シロアリ駆除が必要ない家の特徴

あらゆる住宅で発生するリスクがあるシロアリですが、「全ての家で絶対に駆除すべき」というわけではありません。

特に以下2つの条件に当てはまる家であれば、駆除が必要ない、あるいは緊急性が低いと判断できます。

  • シロアリ駆除・予防から5年以内の家
  • シロアリ被害のサインが全く見られない家

それぞれ詳しく解説しますので、自宅に該当するか確認してみてください。

シロアリ駆除・予防から5年以内の家

過去5年以内に専門業者によるシロアリ駆除・予防処理を行った家、また新築時に防蟻処理を行った家は、新たに駆除を行う必要性は低いと考えられます。

主な理由としては、シロアリ防除に使用される薬剤の効果持続期間が、一般的に5年程度とされているからです。施工後5年の保証期間を設けている業者が多いのも、この薬剤効果の持続期間に基づいています。

この期間は、薬剤の効果によってシロアリの侵入・繁殖リスクを抑えられている状態です。保証期間内であれば、無償で点検・再施工を受けられる場合も多いため、万が一シロアリが再発した場合も新規で駆除依頼する必要はありません。

ただし、保証やアフターサービスの内容は、被害状況や施工内容、業者などによって異なります。保証の範囲や条件が細かく設定されている場合もあるため、保証の詳細内容は契約前にしっかり確認しておきましょう。

シロアリ被害のサインが全く見られない家

現時点でシロアリ被害の兆候が全く見られない家は、急いで駆除を行う必要性は低いと言えます。シロアリ被害の代表的なサイン・兆候は以下のとおりです。

シロアリ被害のサイン

  • 基礎や家周辺に蟻道(ぎどう)がある
  • 家周辺で羽アリが大量発生している
  • 柱や壁を叩くと空洞音がする
  • 床が軋む・プカプカと浮き沈みする

これらのサインが一切確認できなければ、シロアリ駆除の必要性は低いと言えるでしょう。逆に、一つでも兆候が見られた場合は駆除が必要となる可能性があります。

ただ、シロアリは人目に付きにくい場所で活動していることが多いため、上記のようなサインが見られなくてもシロアリが居ないとは断言できません。

不慣れな初心者が全ての兆候を確認することも現実的ではないので、少しでも気になる点や不安がある場合は、一度プロに調査してもらうことを強くおすすめします。

シロアリ駆除が必要ない家でも「予防」は検討すべき

シロアリは、基本的に築年数が長い家ほど発生しやすい害虫ですが、地域や環境によっては築浅物件でも被害に遭う可能性は十分にあります。

そのため、現段階ではシロアリ駆除が必要ない場合でも、将来的なリスクに備えて「予防」は検討すべきでしょう。

以下では、シロアリがもたらす具体的なリスクや、駆除に適した時期・タイミング専門業者に依頼した場合の費用相場について解説します。ぜひ参考に、シロアリ駆除や予防をご検討ください。

関連記事
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
家の基礎や柱を食い荒らし、建物の耐久性を著しく低下させるシロアリ。木造住宅だけでなく、さまざまな構造の建物で被害を引き起こす非常に厄介な存在です。 シロアリ被害を放置してしまうと、修繕費用が膨れ上がることはもちろん、…

シロアリ被害がもたらす影響・リスク

シロアリが家屋にもたらす具体的な影響・リスクとしては、例えば以下のようなものが挙げられます。

シロアリ被害がもたらす影響・リスク

  • 建物の耐久性・耐震性が低下する
  • 駆除や修繕に多額の費用が掛かる
  • 建物の資産価値が下がる

シロアリがもたらす最も深刻な被害は、土台・柱・梁など、建物にとって重要な構造部分の木材を食害することです。構造部分が食べられてしまうと、建物全体の強度が著しく低下し、地震などで倒壊に繋がる危険性も十分に考えられます。

また、シロアリを放置していると、被害の拡大に伴って大掛かりな工事が必要になり、駆除や修繕に掛かる費用も増加します。建物全体に深刻な被害が出ている場合は、100万円以上の費用が発生するケースも。

その他にも、建物の資産価値低下や日常生活に支障をきたす場合もあるため、普段からシロアリの予防策を講じ、万が一発生した場合は速やかに駆除することが重要です。

駆除・予防に適した時期・タイミング

シロアリ・羽アリは、春〜夏によく見られますが、冬眠はせず1年中活動しているため、基本的には季節を問わず駆除可能です。

また、予防という観点から見た場合は、シロアリ防除に用いられる薬剤の効果が切れる「5年ごと」が最適な施工タイミングです。

日本しろあり対策協会でも「防除施工(予防処理)を行った建物は、その建築物の保存対策と維持管理上、5年を目途に再処理をする。」と規定されています。

参考文献:日本しろあり対策協会 防除施工標準仕様書

専門業者に依頼した場合の費用相場

シロアリ駆除を専門業者に依頼した場合の費用相場は、1㎡当たりで約2,000〜3,000円1坪当たりで約6,000〜10,000円がおおよその目安です。ただし、この金額はあくまで目安であり、具体的な費用は被害状況や建物の面積、施工方法などによって大きく変わります。

正確な費用は実際に見積もりを取るまで分からないため、まずは複数の専門業者から見積もりを取り、自宅のシロアリ駆除・予防に掛かる適正費用を把握することをおすすめします。

なお、業者に現地調査・見積もりを依頼する際は、価格だけでなく作業内容や費用内訳、接客対応などもしっかり確認し、総合的に見て依頼先を決めることが大切です。

以下の記事では、シロアリ駆除業者の選び方やおすすめサービスを紹介していますので、専門業者への依頼を検討中の人は併せて参考にしてください。

関連記事
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
家の基礎や柱を食い荒らし、建物の耐久性を著しく低下させるシロアリ。木造住宅だけでなく、さまざまな構造の建物で被害を引き起こす非常に厄介な存在です。 シロアリ被害を放置してしまうと、修繕費用が膨れ上がることはもちろん、…

シロアリ駆除・予防は自分でできる?

結論から言うと、既に発生してしまったシロアリを自分で完全に駆除するのはほぼ不可能です。

まず、初めての駆除・予防では、シロアリ用の薬剤に加えて、防護服や噴霧器など専門的な道具が必要になります。被害状況にもよりますが、薬剤と道具を揃えるだけで10万円前後の初期費用が掛かるため、業者に依頼した時と比べても大幅なコスト削減にはなりません。

また、完全に駆除できなかった場合や再発してしまった場合、施工ミスがあった場合などには、そこまでに掛けた費用も労力が無駄になってしまう可能性も。

何より、暗くて狭い床下に潜っての作業は非常に過酷です。思わぬ事故や怪我の危険性もあるため、完全駆除が必要な場合は専門業者に依頼するのが賢明です。

ただし、被害が発生する前の「予防」であれば、自分でできることも少なからずあります。次の章では具体的な予防策を紹介しますが、もしシロアリの発生が疑われる場合は、無理せず専門業者に相談するのが最も確実で安全な方法と言えるでしょう。

自分でできるシロアリの予防・対策方法

シロアリ被害を未然に防ぐためには、シロアリが好む環境を作らないことが基本です。自分でできる手軽な予防策としては、例えば以下のような方法が挙げられます。

自分でできるシロアリ予防・対策方法

  • シロアリの餌となる木材や段ボールを処分する
  • 水漏れや雨漏りがある場合は速やかに修繕する
  • 床下換気口・基礎周りの風通し・日当たりを改善する
  • 市販のシロアリ防除剤・木材防腐剤を定期的に使用する

シロアリは、基本的に乾燥や光を苦手とし、暗くて湿気の多い場所を好みます。床下や浴室、台所など、特に湿気が溜まりやすい場所は、日当たりや風通しを良くすることを意識しましょう。

なお、上記の手段はあくまで予防策であり、状況や環境によっては効果が感じられない可能性もあります。既に被害が発生している場合は、自力での予防では不十分のため、被害が拡大する前に専門業者までご相談ください。

深刻なシロアリ被害は速やかに専門業者に依頼しよう

本記事では、シロアリ駆除・予防の必要性や対策不要な家の特徴、自分でできる予防・対策方法などを解説しました。

あらゆる住宅で発生するリスクがあるシロアリですが、以下2つの条件に当てはまる家であれば、駆除が必要性・緊急性は低いと判断できます。

シロアリ駆除の必要性・緊急性が低い家

  • シロアリ駆除・予防から5年以内の家
  • シロアリ被害のサインが全く見られない家

しかし、既に被害が出ている住宅では専門業者による駆除が必要となり、現時点では被害のない住宅でも、将来的なリスクに備えて予防対策を取ることが重要です。

まずは、基礎周りに蟻道や羽アリが発生していないかチェックしてみましょう。兆候を発見した場合、あるいは少しでも不安を感じる場合は、決して放置せず速やかに専門業者までご相談ください。

なお、以下の記事では、信頼性の高い優良なシロアリ駆除業者をご紹介しています。業者選びでお悩みの方は、ぜひ関連記事もあわせてご覧ください。

関連記事
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
シロアリ駆除業者おすすめランキング! 6社の比較や業者の選び方を徹底解説
家の基礎や柱を食い荒らし、建物の耐久性を著しく低下させるシロアリ。木造住宅だけでなく、さまざまな構造の建物で被害を引き起こす非常に厄介な存在です。 シロアリ被害を放置してしまうと、修繕費用が膨れ上がることはもちろん、…
広告

関連キーワード

シェアする

関連記事

あなたへのおすすめ

タイアップ企画