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【2025年版】農業で使える補助金・助成金総まとめ! 気になる支給額や条件も解説

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【2025年版】農業で使える補助金・助成金総まとめ! 気になる支給額や条件も解説

中小企業や個人事業主にとって役立つ補助金・助成金。販路を拡大したり人を雇い入れたりなど、さまざまな局面での活用が期待できます。もちろん、農業でも使える補助金・助成金は多数あります。今回は補助金申請支援の専門家の立場から、農業関係者におすすめの補助金・助成金を目的別に紹介します。
なお、補助金・助成金などの各制度は随時アップデートされます。本記事に記載の内容が変更されたり、本記事にはない新しい補助金が公開されたりする可能性も十分に考えられますので、ご検討の際は今一度確認の上、公的機関や専門家に相談してみるとよいでしょう。

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人が辞めない職場を作りたい

IT導入補助金

ソフトウェアを導入するとき、検討すべき定番の補助金です。前年度に続き、2025年度も継続されています。例えば、インボイス対応の会計ソフトの導入で50万円以下の補助を受けられるなどの「インボイス枠(インボイス対応類型)」(補助率4分の3以内、小規模事業者は5分の4以内)は、農業分野でも使いやすいのではないでしょうか。専用のソフトを使うことで業務量を削減したり効率化したりできるでしょう。農作業以外の事務負担を軽減することで農作業に専念できるよう、この補助金の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)

賃金規定制度や人事評価制度などを整備することで働きやすい職場づくりに取り組む事業者が受けられる助成金です。助成額は230万円が上限ですが、労働者の賃金を期間中に5%引き上げるなどの賃金要件を満たせば上限は287.5万円となります。今や、人材の確保は農家・農業法人にとって最大の課題の1つ。人手不足の解決に向けてご検討ください。

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人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

技能実習生を含む外国人労働者を雇用する事業者向けの助成金です。雇用労務責任者の選任や雇用契約書等の多言語化に加え、苦情・相談体制の整備などの措置を行うことで、上限80万円が助成されます。言語の壁などで地域に溶け込めず、道半ばで帰国してしまう外国人労働者も多いと聞きます。雇用期間が終わるまで外国人労働者がイキイキと働けるように本助成金をご活用ください。

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両立支援等助成金

子育てや介護での離職防止に取り組む事業者向けの助成金です。産休・育休だけでなく、介護休業も助成の対象です。2024年度からは「育休中等業務代替支援コース」も設置されており、育児休業取得者の業務を代替してくれる周囲の労働者に手当を支払った場合、その総額の4分の3、最大120万円が支給されます。従業員に長く働いてほしい事業者の味方となる助成金です

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キャリアアップ助成金(正社員化コース)

アルバイトや派遣社員を正社員化する際に活用できる助成金です。条件を満たした中小企業や個人事業主が有期雇用労働者を正社員化した場合、1人あたりの助成額は40万円。いわゆるシングルマザー等の場合には上限80万円となります。キャリアアップ計画書を労働局に事前に提出することが必要ですが、計画書はチェックボックス式に変更されており、記載方法は簡略化されているとのことです。

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キャリアアップ助成金(短時間労働者労働時間延長支援コース)

パート・アルバイトの「年収の壁」問題を受けて新設されたコースです。労働者を新たに社会保険に加入させ、収入増加の取り組みを行った事業者については、要件を満たせば1人当たり最大75万円(常時雇用する労働者数が30人以下である小規模企業の場合)助成される制度です。収穫期などの繁忙期にパート・アルバイトを雇用している場合には、ぜひご検討ください。雇う側・雇われる側の双方にとって嬉しい助成金です。

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中小企業退職金共済制度に係る新規加入掛金助成

退職金制度は人が定着する職場づくりに欠かせません。この助成金は、中小企業のための国の退職金制度である「中退共(中小企業退職金共済)制度」に新しく加入する事業者に向けたものです。中退共の掛金月額に対して2分の1が助成され、上限額は毎月5000円(従業員1人あたり、最長1年間)。従業員が長く働きたいと思える退職金制度の構築を通して、人手不足解消への布石を打ちましょう。

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人を新しく採用したい

特定求職者雇用開発助成金(就職氷河期世代安定雇用実現コース)

就職氷河期世代の人を正社員として雇用する際に使える助成金です。1968年4月2日から1988年4月1日までの間に生まれた人のうち、過去1年間に正規雇用されてこなかった人などを正社員として雇い入れる場合などに支給されます。ハローワークや民間エージェントの紹介であること、長期雇用を前提とした待遇を適用することなど条件はあるものの、支給上限額は1人あたり60万円と、何かと物入りの人材採用フェーズにおいては貴重な助成金です。

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障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース

障害者を継続して雇用する前提で、試験的に雇用する際に申請できる助成金です。2年以内に2回以上の離職を経験していたり、直近で6カ月間の離職期間がある障害者に対して、原則3カ月(精神障害者は原則6〜12カ月の設定が可能)のトライアルを行う場合に申請できます。1人あたりの助成上限額は、月額最大4万円(精神障害者の場合は最大8万円)です。

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65歳超雇用推進助成金

定年引き上げや定年廃止、66歳以上の継続雇用制度の導入などを実施する事業者への助成金です。60歳以上の被保険者数や定年引き上げ年数などに応じて最大で160万円を支給。そのほかにも、高齢者向けの人事制度や勤怠制度、法定外の健康管理制度の導入を行った事業者に対する助成(中小企業の助成率60%)もあります。50歳以上の有期契約労働者の無期雇用への転換を促す助成もあり、高齢者を雇用している事業者は活用を検討すべき助成金です。

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施設や機械などに投資したい

農地利用効率化等支援交付金

経営改善に向けて農業用機械・施設を導入する際に担い手が使える交付金です。補助率は3/10、上限1500万円です。地区ごとのポイント制が導入されているので、検討する場合は営農している地域の市町村にご相談ください。
他の補助金などにも言えることですが、本交付金の獲得には地域を管轄する公的機関との連携・協調が鍵になります。地域の農業を担当する市町村や公的機関・準公的機関とは密な連携を取っておくのがおすすめです。仮に本交付金の対象外であっても、別の取り組みを紹介してもらえる可能性もあります。

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業務改善助成金

生産性向上と労働条件改善に取り組む事業者に向けた助成金です。農業分野では、効率化のための農業機械の導入や、ハウス内の異常を知らせる警報装置などに対して助成の実績があります。生産性向上に資する機械設備や教育訓練を行いつつ、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げることが要件。賃上げ額や対象労働者数によって変動するものの、助成上限額は600万円と比較的大型の助成金です。生産性向上や賃上げを検討している事業者は、本助成金の活用をご検討ください。

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農業近代化資金

こちらは補助金とは少し毛色が違いますが、長期かつ低利子の借入ができる融資制度です。農業を営む人・法人が広く対象で、集落営農や農協なども対象です。元々の金利が安く抑えられているほか、認定農業者についてはさらに低金利で借りられる可能性もあるため、借入を伴う設備投資の場合には活用を検討してください。なお、そのほかにも農業改良資金(無利子)や青年等就農資金(無利子)、スーパーL資金など、新規就農者や農家にとって有利な融資制度もあります。設備投資や長期運転資金などでの借入を検討する際は一度、日本政策金融公庫やJAバンクの窓口へお問い合わせしてみては。

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経営・人生のリスクを減らしたい

収入保険の助成金

農業経営収入保険に新たに加入する農家向けの助成金です。自治体ごとに制度は違うのですが、たとえば愛知県東海市の場合は条件を満たした個人・法人に対して上限10万円の補助があります(期間は限定的なのでご注意ください)。そのほかの自治体でも公募が時々見られますので、収入保険への加入を検討される場合は営農地域の自治体ホームページを確認してみてください。何かとリスクの多い農業において、収入保険は基礎的な安全策の1つ。本助成金を活用して、収入保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

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農業者年金保険料に対する国庫補助

農業経営に携わる39歳以下の方などについては、月額保険料の一部に国庫の補助を受けられます。補助金額は月額で4000円から10000円。最長で20年にわたって補助を受けられる仕組みであり、農業を引退した後の資金設計にプラスとなりえる制度です。また、農業者老齢年金を受給しながら農業を続けつつ、経営を引き継いだ後に特例付加年金を受給することができるなど、年金を受け取りながら働く柔軟な生き方にも活用できる制度設計です。
将来に備える施策としては、この他に小規模企業共済や民間の保険商品の積立もあります。それぞれ性格が異なるので、事業プラン・ライフプランに合わせて設計しましょう。

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農業を始めたい

就農準備資金

就農前の研修を受ける場合に受けられる支援金で、農家の方々にはおなじみです。要件は色々とありますが、就農予定時に49歳以下であれば年間150万円の支援を最大2年間受けられるものなので、手続き漏れなどのないようにしましょう。多くの就農者が受領する就農準備資金や経営開始資金(後述)ですが、開業届提出や農地確保などのタイミング次第では受けられなかったという声も聞きます。就農を志した方は、担当する市町村の窓口などに早めに相談しましょう。

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経営開始資金

経営を開始するときに受けられる支援金です。年間150万円の支援を最大で3年間受けられる制度で、就農準備資金と合わせて150万円を5年間受け取る農家も多いです。なお経営開始資金は、認定新規就農者として経営の立場から就農する場合に受けられるもので、たとえば大規模な農業法人に従業員として就農する場合は対象外となる可能性が高いです(たとえば実家の農業を継ぐ場合、新規参入者と同等の経営リスクを負っている等と認められれば受給できる可能性はあります)。

本支援金を活用する場合、交付期間と同じ期間以上を営農しなかった場合には返還義務が生じるのですが、現実的にはその返還義務がなくなった時点で離農してしまうケースも耳にします。少なくとも就農3年以内には自立して利益を残せるような経営計画を立てておきましょう。また、就農時に借入が必要であれば、上述した日本政策金融公庫の融資制度の利用も検討してください。

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販路を広げたい

小規模事業者持続化補助金

販路拡大を目指す小規模事業者にとってはおなじみの補助金です。次回は第18回公募で、10月3日から11月28日が申請受付期間となる予定です。販路拡大にかかる経費の3分の2を補助。通常枠での上限額は50万円、インボイス特例を用いれば上限額100万円、賃金引上げ特例を満たせば上限額200万円など、最大で250万円の補助を受けられます。ただし、農業分野に関しては間口が少し狭く、系統出荷による収入のみの個人農業者や農事組合法人は対象外です。農産物の加工や農家レストランの経営など、6次化に取り組んでいる方は検討してみるとよいでしょう。

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地域独自の補助金を活用したい

農業の振興は、地方自治体にとっての課題でもあります。自治体によって温度感は違いますが、営農地域によっては手厚い補助を受けられる場合もあります。

とはいえ、自治体主導の補助金・助成金を網羅的に把握している人は稀です。市町村などの公的な職員に教えてもらったり申請をサポートしてもらったりと、自治体との連携は不可欠でしょう。市民サービスを受ける側としてではなく、地域を共に盛り上げていく担い手としての意識を持ちながら、関係者とは普段から良好な関係を保っておくことが重要です。

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補助金・助成金を検討するとき、ここに注意!

本記事でご紹介した通り、農業で使える補助金・助成金は多くあります。ここで注意すべきなのが、その補助金を使った事業は、自社に本当に必要なのかを再確認すること。事業実施にあたっては自社でも少なくない金額を負担しなければならないからです。補助率が3分の2の場合、3分の1は自分で支払う必要があるほか、補助金は課税対象となるため「持ち出しが意外と多い」と驚く事業者も。筆者の周りでも、補助金で建てた施設が不要になった時の改装費・除却費の支払いに苦しんでいる事業者もいました。補助金があるからと安易に事業を展開するのではなく、あくまでも自社の経営計画に基づいて補助金を活用しましょう。

また、綿密な事業計画書の提出を求められる大型補助金などの場合、行政書士や中小企業診断士などの専門家が補助金申請の支援サービスを行っています。そうした支援サービスを活用すること自体は悪いことではありませんが、中には法外な報酬を要求するコンサルタントもいるようです。補助金の規模にもよりますが、成功報酬は10%程度が目安。悪質なコンサルタントによる過大な請求にも十分注意してください。

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