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ナガノパープルはどんなブドウ? 旬の時期やおいしいナガノパープルの選び方も解説

ナガノパープルはどんなブドウ? 旬の時期やおいしいナガノパープルの選び方も解説

ナガノパープルは、甘くてジューシー、さらに皮ごと食べられることで人気を集めている黒ブドウの品種です。種がなく渋みも少ないため、小さなお子さまからご年配の方まで幅広く親しまれています。長野県で誕生したこの品種は、見た目も美しく、贈答用にもぴったりです。この記事では、ナガノパープルの特徴や旬の時期はもちろん、おいしいナガノパープルの選び方についてもわかりやすく解説していきます。ブドウが好きな方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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ナガノパープルの特徴

種なしで皮ごと食べられる

ナガノパープルは巨峰とリザマートを交配して生まれた、長野県の高級ブドウの品種です。最大の特徴は、なんといっても種がなく、皮ごと食べられること。皮が薄くて渋みが少ないため、皮をむく手間がなく、手を汚さずにパクッと食べられます。

大粒でジューシー、甘さも抜群

果粒は13〜15グラムと大粒で、しっかりとした果肉とジューシーな食感が魅力。糖度は18~21度と非常に高く、さわやかな甘さが口いっぱいに広がります。皮と実が一体化しているため、食べごたえも十分。まるでスイーツのような贅沢な味わいが楽しめます。

ナガノパープルの旬の時期


ナガノパープルの旬は、毎年9月上旬から10月中旬ごろ。なかでも9月いっぱいがもっともおいしくなるタイミングとされており、この時期には長野県内の直売所や市場、通販などでも多く見かけるようになります。

おいしいナガノパープルの選び方

軸がみずみずしい緑色

まずチェックしたいのが軸の色です。新鮮なナガノパープルは、軸がみずみずしい緑色をしています。逆に、茶色く乾燥している場合は、収穫から時間が経っている可能性があるので要注意です。

粒の色・張り・ツヤで見極める

ナガノパープルは黒紫色が特徴の黒ブドウ。粒の色がしっかり濃く、全体が均一に色づいている房を選ぶと、甘さがしっかり乗っていることが多いです。また、果粒に張りとツヤがあり、指で軽く触れて弾力があるものは新鮮な証拠。逆にシワが寄っていたり、押して柔らかすぎたりするものは避けましょう。

ブルーム(白い粉)がついているか

粒の表面に白っぽい粉がついていることがありますが、これはブルームと呼ばれる天然の成分。果実の水分蒸発を防ぐ役割があり、新鮮な証しでもあります。全体にふわっとブルームがついているものは、果汁たっぷりでおいしい証拠です。

粒の大きさとバランスが良い

ナガノパープルはもともと大粒ですが、房の中で粒のサイズがそろっていて、ぎゅっと詰まっているもののほうが、見た目にも味にも安定感があります。粒同士が押し合って変形しているようなものよりも、ふっくらとした形を保っているものがおすすめです。

ナガノパープルの栽培が難しい理由


皮ごと食べられる高級ブドウとして人気のナガノパープルですが、実は栽培がとても繊細で手間がかかることで知られています。なぜそんなにも難しいのか、いくつかのポイントに分けてご紹介していきます。

裂果(れっか)が発生する

ナガノパープルの栽培で特に問題となるのが、裂果です。裂果とは、果実が熟していく途中で皮が破れてしまう現象のこと。特にナガノパープルは皮が薄く、水分をよく吸収するため、梅雨のような湿度の高い時期や環境では実が急激に膨らみ、パチンと弾けてしまうことがあります。

裂果を防ぐための工夫が必要

裂果を防ぐためには、いくつかの管理ポイントがあります。まず大切なのは着房数を少なくすること。つまり、1本の枝に房をたくさんつけすぎないようにします。加えて、摘心(てきしん)といって、新しく伸びた枝の先を早めに切る作業を、他の品種よりも丁寧に、こまめに行う必要があります。着房が過多になると成熟が遅れ、果皮の強度が十分に備わりません。また、その状態だと雨後に急激な吸水が起こり裂果しやすくなるため、1枝1房程度がおすすめです。

また、房をあまり大きく育てすぎないのもポイント。大房にすると果粒が密集し、結果的に水分過多や裂果の原因になるため、ややコンパクトなサイズに整えることで、リスクを減らすことができます。

ナガノパープルの適正な果房重はおよそ400〜450グラム。果粒数は25〜30粒を目安にし、粒同士が押し合わないよう早めの摘粒で隙間を確保します。一方で房数を極端に減らして粒だけを大きくさせ過ぎると、皮が伸び切り逆に裂果しやすくなります。そのため、房数を抑えつつ中房サイズを維持するというバランス管理が重要です。

高度なメンテナンスが必要

ナガノパープルの栽培には、繊細な環境管理も欠かせません。露地栽培もありますが、近年では裂果を防ぎ、品質を安定させるために、ハウス栽培や雨よけ施設を使う農家が増えてきました。ハウスの設置には初期投資がかかり、その後も温度・湿度・換気の調整などを細かく行う必要があります。

まとめ

ナガノパープルは、種なしで皮ごと食べられる手軽さが魅力ですが、その栽培には高度な技術と多くの手間がかかる特別なブドウです。もし店頭で見かけたら、この記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひ本物のナガノパープルを選んでみてください。そして、ブドウ狩りや農園の見学など、ナガノパープルが育つ現場を体験してみるのもおすすめです。旬の時期には、ぜひ味わってみてくださいね。

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