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テーブルヤシを大きく美しく育てる方法を愛好家が解説。剪定のコツや増やし方、植え替えのポイントなど徹底解剖

itoh.tomohiro

ライター:

テーブルヤシを大きく美しく育てる方法を愛好家が解説。剪定のコツや増やし方、植え替えのポイントなど徹底解剖

コンパクトな仕立てでちょっとしたスペースにも飾れ、空間に南国風のおおらかな雰囲気を与えてくれる人気の観葉植物「テーブルヤシ」。今回は観葉植物愛好家の筆者が、テーブルヤシの特徴や主な品種、室内インテリアに最適な理由などを解説していきます。剪定や植え替えのコツなども紹介していきますので、本記事を参考に、観葉植物を取り入れてみてください!

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テーブルヤシの特徴と基本情報


テーブルヤシ(Chamaedorea elegans)は、ヤシ科カマエドレア属に属する植物で、中央アメリカの熱帯雨林が原産です。

低光量の環境でも育つため室内やオフィスに適し、成長も遅いため長期間形状を維持しやすいのが人気の理由。手軽で美しい観葉植物として、初心者から上級者まで幅広く愛されています。

観葉植物としてのテーブルヤシは手のひらサイズから1.5m程度まで。細くて柔らかい羽状の葉が優雅で繊細な印象を与えます。まれに黄色い花を咲かせる場合があります。
花言葉は「あなたを見守る」。プレゼントにも人気の観葉植物です。

テーブルヤシの主な品種

テーブルヤシ

「パーラーパーム」とも呼ばれる最もメジャーな品種です。細長い緑の葉とコンパクトなサイズが特徴で、室内での栽培に最適です。

斑入りテーブルヤシ

葉に白やクリーム色の斑が入る栽培品種のテーブルヤシ。流通量の少ないテーブルヤシで、装飾性が高いため人気があります。

カマエドレア・セイフリジー

竹のような茎と繊細な葉から「バンブーパーム」とも呼ばれる品種です。テーブルヤシよりやや大ぶりで群生する傾向があります。

カマエドレア・メタリカ

独特な外観で観賞価値が高い品種です。初心者マークのような形状と金属のような光沢がある葉が印象的で「メタリックヤシ」とも呼ばれます。

室内インテリアに最適な観葉植物

テーブルヤシはコンパクトなサイズで場所を取らないため、デスクやダイニングテーブルなどの限られた空間にも、癒しや華やぎを与えてくれます。病害虫にも強いので初心者でも育てやすく、株分けして増やす楽しさを気軽に味わえます。

耐陰性が強く低光量でも育つため、直射日光が届かない室内や北向きの部屋でも元気に育ち、空気清浄効果も期待できます。シンプルなのに奥深いのがテーブルヤシの大きな魅力かもしれませんね。

テーブルヤシの育て方。最適な環境と条件は

植え付け/植え替え/株分けの適期と肥料のタイミングについて、栽培カレンダーにまとめました。管理作業は成長期が始まる春がおすすめ。それほど肥料を必要としない植物なので薄めが基本です。

テーブルヤシの栽培カレンダー

水やりと湿度管理のポイント

テーブルヤシの水やりは、成長期の春〜夏は週1~2回程度。土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。秋~冬は休眠期のため、2~3週間に1回程度、土が乾いてから2~3日待ってから与えるのがいいでしょう。過度な水やりは根腐れの原因となります。

湿度が高い熱帯が原産のテーブルヤシは乾燥に弱いため、乾燥しがちな冬場は近くに加湿器を置くなどの工夫をしましょう。葉水は毎日行っても大丈夫。葉の表面についたホコリも落とせますし、ハダニやアブラムシの予防にもなります。

適切な置き場所と日当たり管理

テーブルヤシは明るい日陰を好みます。レースカーテン越しや直射日光が当たらない場所に置くのがおすすめです。屋外に置く場合は木陰にしましょう。

葉が光の方向に傾く(屈光性)性質があるため、時々鉢を回転させて均等に光を当てると樹形が乱れにくくなります。葉にほこりがたまると光合成の効率が下がるので、湿らせた柔らかい布で拭くなどして清潔に保ちましょう。

肥料と栄養管理のコツ


鮮やかな葉色を楽しむテーブルヤシ。肥料を多く必要としない植物ですが、適切に与えることでイキイキとしたグリーンの葉を楽しめます。濃い肥料や固形肥料を使うと“肥料焼け”のリスクがあるため、液体肥料をやや薄めに調整して水やりのタイミングで施肥するのが基本です。
春と秋には積極的に施肥して、気温が30度を超える夏場は控えめに。成長が止まる冬の肥料は不要です。

定期的な剪定と葉のケア方法

テーブルヤシは成長がゆっくりですが、樹形を整えるために数ヶ月ごとの軽剪定をおすすめします。必ず消毒した剪定バサミを使って葉全体が枯れている場合は茎ごと切り落とし、一部が枯れた葉や黄色くなった葉もカットします。過度な剪定は株全体にダメージがあるので避けましょう。

葉はホコリがたまらないよう柔らかな布で拭き取ったり、定期的な葉水を行います。

冬季や夏季に気をつけること

テーブルヤシは環境の変化に敏感です。季節に応じたケアで健康を保ちましょう。
真夏は直射日光による葉焼けに要注意。レースカーテン越しの光や半日陰の場所に置きましょう。また、葉が乾燥するエアコンの風が直接当たる場所も避け、定期的な葉水を行ってください。ハダニやカイガラムシも発生しやすいため、葉の裏を定期的に確認して湿らせた布で拭くか、殺虫剤で駆除します。

真冬は寒さに注意を払いましょう。10℃以下になると生育が止まり、5℃以下では葉が傷む可能性があるので室内の暖かい場所に置くと良いでしょう。冬は部屋の空気が乾燥しがちなので、加湿器を使ったり葉水をこまめに行います。

よくあるトラブルと対応策

病害虫に強いので、初心者にも育てやすい観葉植物ですが、育てていると不安になる時もあります。テーブルヤシ栽培で遭遇しやすいトラブルと、その対策を紹介します。

テーブルヤシが枯れそうです

水のやりすぎによる根腐れ、光不足、栄養不足、カビや害虫、寒さによるダメージなど、枯れる原因はさまざまです。原因を探って傷んだ部分を取り除き、植え替えなどを検討しましょう。小さな鉢植えなら園芸店に持ち込んでプロに相談してみるのもおすすめです。

葉が黄色くなってきました

しおれてはいないけれど色が薄くなってきた時は日光や栄養分が足りていないのかもしれません。根腐れや病害虫が原因の場合は、その原因を根本から取り除く対策が必要です。

葉先だけが茶色くなってきました

葉先だけが変色するのは、湿度が足りていないサインです。エアコンの風が直接当たらない場所に移動し、加湿器や定期的な葉水で対応します。多湿を好むので葉水は毎日あげてもかまいません。

過剰に成長してしまいました

剪定で樹形をコンパクトに整えるか、株分けするか、大きめの鉢に変えるかといった対策が必要です。テーブヤシは成長が遅めの観葉植物なので、せっかく元気に育ったのなら株分けして友人にプレゼントするのがおすすめです。

テーブルヤシでよく見られる病害虫

テーブルヤシは病害虫に強い植物ですが、ハダニやアブラムシ、カイガラムシがつくこともあります。発生しやすい夏場は特に注意して見守りましょう。下記では、それぞれの病害虫の対策方法について詳しく解説していきます。

ハダニ

ハダニは、葉の裏に小さな白い点やクモの巣のような糸を残します。乾燥した環境で繁殖しやすく数日で増えるため、発見したらすぐに処置しましょう。ハダニが発生すると吸汁により葉が栄養不足になり、黄変したり、枯れたりします。

ハダニは水に弱いため、軽度の場合はシャワーで葉の裏を軽く洗うか、湿らせた柔らかい布やスポンジで葉を拭き、物理的に除去します。広範囲に広がっている場合は園芸用の殺虫剤で駆除します。

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アブラムシ

アブラムシは葉や茎の汁を吸い、植物を弱らせたり、病気を媒介したりします。新芽に集まりやすく、成長が止まって葉が縮れたり黄色くなります。また、アブラムシが出す分泌物がカビ(スス病)を誘発します。

アブラムシも水に弱いため、軽度の場合はシャワーで葉の裏を軽く洗うか、湿らせた柔らかい布やスポンジで葉を拭き、物理的に除去します。重度の場合は園芸用の殺虫剤で駆除します。再発予防にはニームオイルや木酢液が有効ですが、独特の香りがあるので注意しましょう。

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カイガラムシ

カイガラムシは硬い殻やワックス状の塊が葉や茎に固着し、汁を吸って植物を弱らせます。
軽度の場合は、歯ブラシや綿棒、湿らせた柔らかい布などで物理的に除去し、除去後はぬるま湯で葉を洗って残渣を流します。

重度の場合はカイガラムシ対応の殺虫剤で駆除し、スス病が発生した場合は殺菌剤を使用します。カイガラムシは卵が残りやすく再発する可能性があるため、2~3週間は継続して再チェックしましょう。

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植え替え、鉢替え、株分けのコツ

テーブルヤシが大きくなったり、根がパンパンにはってしまったら植え替えが必要です。下記では、植え替えのタイミングや鉢選びのポイントについて、詳しく紹介していきます。

植え替えのコツ


植え替えの目安は3年ごと。鉢底から根が出たり、水はけが悪くなったり、株全体に元気がなくなった時も植え替えを検討しましょう。

植え替えは成長期で根の回復が早い4月~6月がおすすめ。深植えや浅植えは避け、根元が古い土の高さと同じになるよう調整するのがコツです。

鉢選びのポイント

テーブルヤシの優雅な雰囲気に合わせ、室内のインテリアや機能性とのバランスを考慮しながら鉢を選びましょう。現在の鉢より1~2サイズ大きいもので、排水穴があって水はけがいい鉢を選びます。

テーブルヤシは背が低めなので、鉢の高さを控えめにするとインテリアに馴染みます。

株分けでテーブルヤシをさらに楽しむ

テーブルヤシは、株分けして増やすことが可能です。株分の適期は、根の回復が早い春と秋。できるだけ根を傷つけないように注意し、絡んだ部分は清潔なハサミで切り分けます。植え替え後はたっぷりと水を与え、風通しの良い明るい日陰で管理します。株分けするタイミングで、鉢植えから水耕栽培やハイドロカルチャーに切り替えることも可能です。

テーブルヤシの株分けは根詰まりの解消にもつながるので、ぜひチャレンジしてみてください。

インテリアとしての活用アイデア

コンパクトで初心者でも育てやすく、お部屋やオフィス空間に緑を添えてくれるテーブルヤシ。インテリアとして効果的に活用するアイデアを紹介します。

リビングの脇役に

大きめの鉢植えをリビングのコーナーやソファーの脇に配置します。間接照明と組み合わせると、よりリラックスした雰囲気に。

バスルームの癒しアイテムに

湿気に強く、低光量でも育つテーブルヤシは、バスルームの棚や窓辺でも育てられます。テーブルヤシの繊細な葉が癒しの空間を引き立てます。

デスク上のアクセントに


手のひらサイズの鉢植えや水耕栽培のテーブルヤシで卓上を彩ります。ガラス製の容器と組み合わせると軽やかな雰囲気を演出できます。

オフィスや店舗のエントランスに


テーブルヤシが来客者に落ち着いた印象を与えてくれます。光量が少なめでもしっかり育ち、空気清浄効果も期待できます。

風水から考えるテーブルヤシの置き場所は?

テーブルヤシは、穏やかで調和のとれたエネルギーを室内にもたらす観葉植物です。空気清浄効果もあるテーブルヤシが空間のポジティブな流れを促進し、癒しの効果が期待できます。
テーブルヤシのコンパクトさと柔らかい葉は、風水で「穏やかな成長」を象徴し、「木」のエレメントを持つので東や南北の方向が吉。リビング東側の窓辺や書斎の南東コーナーに置くのがおすすめです。

初心者にこそおすすめ!涼しげなテーブルヤシで癒される毎日を

小ぶりなテーブルヤシの鉢植えひとつで、なにげない日常に潤いや彩りが生まれるテーブルヤシ。特に初心者におすすめしたい観葉植物の一つです。耐陰性に優れ、水やりの頻度も少なめでいいため、枯らしてしまうリスクが少ないことがその理由。病害虫にも強く、肥料もそれほど与えなくても元気に育ってくれます。園芸店やホームセンター、100円ショップなどで気軽に入手できるのもおすすめのポイントです。栽培の手間が少なく、初心者でも続けやすいテーブルヤシをとっかかりに、観葉植物のある生活をはじめてみませんか?

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