芝刈りのベストな頻度・時期は?

芝刈りの頻度は1年中同じわけではなく、芝生の品種や季節によって変わることはもちろん、芝生を管理する刈高によっても異なります。
自宅でどのような芝を育てているのか、どの程度の刈高で管理したいのかなどでベストな芝刈りの頻度は変わるため、状況に応じた適切な管理が必要になるのです。
そこで、まずは芝刈りの頻度を決めるための原則と、より具体的な目安となる年間スケジュールを紹介します。
- 芝刈りの頻度を決める基本ルール【3分の1法】
- 種類別の芝刈り年間スケジュール【日本芝・西洋芝】
しっかり理解して、自宅の芝生に適切な芝刈り頻度を見極めましょう。
芝刈りの頻度を決める基本ルール【3分の1法】
芝刈りの頻度を決める上で、最も基本となる考え方が「3分の1法」です。
3分の1法とは「1回の芝刈りで、芝の全長のうち上から3分の1以上は刈らない」という、芝生に大きな負担を掛けず、安全に刈るための基本原則です。
例えば、芝生の高さを20mmに保ちたい場合、芝が30mmまで達したことを確認してから、全長の3分の1にあたる上部から10mmのみを刈り取ります。
1回の芝刈りで3分の1以上刈ると芝に大きなダメージを与えてしまい、成長が鈍ったり弱ったりする原因になります。この芝を短く刈りすぎることを「軸刈り」と呼び、最悪の場合、病気になったり枯れたりする可能性もあるため、芝刈りをする際は軸刈りにならないよう十分に注意しましょう。
このように、管理したい刈高や芝生の成長を基準に、3分の1法を守って頻度を決めることが健康で美しい芝生を育てるための基本となります。
種類別の芝刈り年間スケジュール【日本芝・西洋芝】
芝生は、夏の暑さに強く冬に休眠する「日本芝」と、涼しい気候を好み冬でも緑を保つ「西洋芝」の2種類に大きく分けられます。具体的な品種としては、日本芝では高麗芝やTM9、西洋芝ではクリーピングベントグラスやケンタッキーブルーグラスなどが代表的です。
芝刈り頻度の目安となる年間スケジュールは、日本芝・西洋芝それぞれで以下のとおりです。
| 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本芝 | 月1回 | 月2〜4回 | 月4回 | 月1〜2回 | 月1回 | |||||||
| 西洋芝 | 月1回 | 月4〜6回 | 月3〜4回 | 月4〜6回 | 月2回 | |||||||
※表は横スクロール可能
日本芝は梅雨明けから夏にかけて成長のピークを迎え、西洋芝は春と秋に成長が活発になります。年間を通して緑を保つ西洋芝は、日本芝と比べて成長が早い品種が多く、芝刈りの手間もより多く掛かります。
ただし、上記表の「月1回」「月4回」といった頻度はあくまで目安です。お住まいの地域の気候や日当たりなどによっても芝生の成長スピードは変わるため、最終的な芝刈り頻度は上述した「3分の1法」に則って、刈高や芝生の成長を基準に判断しましょう。
しないとどうなる?芝刈りの役割と重要性

芝刈りは芝生の成長をコントロールし、密度を高める役割を担っています。
定期的に芝の上部を刈り取ることで横方向への成長が促進され、結果として密度の高い絨毯のようなフカフカな芝生に育っていくのです。
芝生の密度が上がると見た目が美しく整うのはもちろん、擦り切れに強い丈夫な芝に育ち、更に雑草が生えにくくなる効果も期待できます。
逆に、芝刈りを怠って長いまま放置していると、以下のような問題が発生します。
- 風通しが悪くなり、病気や害虫の発生原因になる
- 根元まで光が届かず、芝の衰弱や枯れの原因になる
- 横方向の成長が不足し、密度の低いスカスカの芝生になる
このように、芝刈りは見た目を保つだけでなく、芝生が健全に育つための生育環境を整える上でも不可欠な作業です。健康で美しい芝生を維持するためにも、適切な手入れを心掛けましょう。
初心者OK!芝刈りの具体的な手順とコツ

ここからは、芝刈りの具体的な手順とコツを解説します。作業は大きく分けて以下の4つのステップです。
- ステップ1:芝と道具の事前準備
- ステップ2:芝生全体の刈り込み
- ステップ3:壁・庭木周りの際刈り
- ステップ4:刈った芝と道具の後片付け
正しい手順とポイントを押さえれば、初心者でも失敗することなく、プロのように美しい芝生に仕上げられます。一つひとつの作業は非常にシンプルですので、芝生の管理を始めたばかりの人もぜひ挑戦してみてください。
おすすめの刈高と芝刈りのタイミング
実際の手順に進む前に、おすすめの刈高と芝刈りのタイミングの目安を解説します。
一般家庭の庭では、芝生の刈高は20〜30mmで管理するのがおすすめです。見栄えが良く、芝が伸びやすい夏場でも週1回程度の芝刈りで維持できます。
一方、刈高を20mm未満にすると芝刈りの頻度が極端に多くなり、40mmを超えると見栄えが悪く、病気も発生しやすくなるため、よほど強いこだわりがない限り避けるのが賢明です。
具体的なイメージとして、スポーツ施設では以下のような刈高に調整されています。
- サッカー場:20〜30mm程度
- ゴルフ場:グリーン3.5~4mm程度、フェアウェイ10~15mm程度、ラフ40mm以上
なお、芝刈りする際は記事冒頭でも述べたように「3分の1法」を守り、軸刈りにならないように注意しましょう。以下の表に、目標刈高ごとの芝刈りのタイミングをまとめましたので、ぜひ芝刈りをする際の目安にしてください。
| 目標の刈高 | 芝刈りのタイミング(芝の全長) |
|---|---|
| 20mm | 約30mm |
| 25mm | 約37.5mm |
| 30mm | 約45mm |
| 35mm | 約52.5mm |
ステップ1:芝と道具の事前準備
最初のステップは、安全かつスムーズな芝刈り作業のための事前準備です。芝刈りを始める前に、芝生の状態と庭の障害物、芝刈り機の切れ味を必ず確認してください。
まず、芝生がしっかり乾いているかを確認します。濡れた芝は芝刈り機に絡まって故障の原因になるため、雨が降った後や朝露が残っている時間帯の作業は避けましょう。
次に、庭に小石や木の枝、ゴミなどが落ちていないか点検します。芝刈り機に障害物を巻き込むと、芝刈り機の刃が欠けたり、石が飛んで思わぬ事故に繋がる危険もあるため、作業前に必ず取り除いてください。
最後に、使用する芝刈り機の切れ味をチェックします。切れ味の悪い刃では芝の葉を引きちぎってしまい、断面はギザギザに、葉先は茶色く変色します。芝生の衰弱や病気の原因にもなるため、必要であれば簡易研磨を行って切れ味の良い状態で作業しましょう。
ステップ2:芝生全体の刈り込み
事前準備が完了したら、いよいよ芝刈り機を使った刈り込みを始めます。芝生を美しく仕上げるためには、一方向のみに刈るのではなく、上下左右に方向を変えて刈り進めるのがポイントです。
まずは庭の縁に沿って外周をぐるりと1周し、その後は端から順に芝刈り機の刈り跡が少し重なるように刈り進めてください。
この時、毎回同じ方向に刈ると芝生の葉が寝てしまい、仕上がりにムラができてしまいます。ムラのない均一な仕上がりにするためにも、庭全面を刈り終えたら、方向を変えて庭の全面をもう一度刈りましょう。
なお、芝刈りの際は「3分の1法」に則り、必ず軸刈りにならない刈高に設定してください。
ステップ3:壁・庭木周りの際刈り
芝刈り機で庭全面を刈り終えた後は、隅々まで美しく仕上げるための際刈りを行います。
壁際や花壇の縁、庭木の周りなど、芝刈り機では刈りきれない芝生の際を、芝生用のハサミやバリカンを使って丁寧に整えましょう。
また、ハサミやバリカンでも難しい場所の処理や、庭の枕木やコンクリート部分などとの境目を整えたい場合は、エッジカッターを使用するとハッキリとした境界線を作れます。
庭の端で目立たないからと軽視されがちですが、この一手間を加えるだけで細部まで手入れが行き届いた印象になり、庭全体の完成度が格段に上がります。より美しい仕上がりを目指すなら、芝生の際までしっかり整えましょう。
ステップ4:刈った芝と道具の後片付け
最後に、刈った芝の後片付けと道具の掃除・メンテナンスを行います。芝刈りや際刈りで出た刈りカスは、熊手やレーキなどを用いて丁寧に集めて処分してください。
刈りカスを放置すると「サッチ」と呼ばれる層になって堆積し、土壌の通気性・排水性を悪化させてしまいます。病気や害虫の温床になる可能性もあるため、芝刈り機の集草箱で集めきれなかった刈りカスは必ず片付けましょう。
全ての作業が終わった後は、芝刈り機の刃やその他の道具に付着した土や芝を水で洗い落とし、しっかりと乾燥させてから保管します。また、芝刈り機の刃が摩耗している場合は、必要に応じて簡易研磨や交換をしてください。
作業終了後の掃除とメンテナンスが、機械の故障を防ぎ、長く使い続けるための秘訣です。次回の芝刈りをスムーズに始めるためにも、作業後の後片付けはしっかり行いましょう。
芝刈りを楽に!手間を省いて無理なく管理する秘訣

庭の芝生を美しく保ち続けるには、大変な手間や労力が掛かります。せっかく芝生を張ったのに「体力的に芝刈りがつらい」「手入れする時間が取れない」などの理由で、管理が行き届かなくなっている人も多いのではないでしょうか?
そこでこの章では、芝刈りの手間を省いて無理なく楽に管理する秘訣を紹介します。「なるべく手間は掛けたくないけど、仕上がりにも妥協したくない」という人は、以下3つのポイントをしっかり押さえておきましょう。
- そもそも管理が楽な品種(高麗芝やTM9)を選ぶ
- ハサミやバリカンだけでは大変なため、小面積でも芝刈り機を導入する
- 芝生管理は完璧を目指しすぎず、ほどほどに手を抜きながら楽しむ
趣味や癒し目的で張った芝生も、手入れが苦痛になってしまっては本末転倒です。これらのポイントを押さえれば、芝刈りの負担は大幅に減らせますので、ほどほどに手を抜きながら楽しんで管理しましょう。
なお、どうしても時間が取れない場合や体力的な限界がある場合は、無理せず専門業者に任せてしまうのも賢い選択肢です。
1㎡あたり150〜500円程度で依頼できますので「手間や時間は掛けられないけど、芝生の仕上がりには妥協したくない」という人は、ぜひ依頼を検討してみてください。
適切な頻度の芝刈りで美しい庭を維持しよう!
本記事では、芝刈りの頻度を決める基本ルールや種類別の年間スケジュール、芝刈りの手順や手間を省くコツなどを解説しました。
芝刈りは、見た目を美しく保つだけでなく、芝生の健康を守るために欠かせない作業です。「3分の1法」を守り、自宅の芝生の種類や季節に合わせた頻度で手入れを行えば、初心者でも失敗することなく青々とした理想の庭を維持できます。
しかし、自分で行う芝生管理に限界があるのも事実です。特に、夏の暑い時期の芝刈りは負担が大きく、体力的に厳しい場合やどうしても時間が取れない場合もあるでしょう。
そのような時は、無理に自分でやろうとせず、芝刈りの専門業者に相談するのも賢い選択です。できる範囲は自分で管理しつつ、難しい作業や時間がない時だけプロに任せることで、楽しみながらより安全・確実に美しい芝生を維持できます。
なお、芝刈り業者の選び方や具体的なおすすめサービスは、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は併せて参考にしてください。

















