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農業法人に広がる、農家が使用する車両管理の必要性と現状 ~500件超からの声で見えた農業経営のリアル~

農業法人に広がる、農家が使用する車両管理の必要性と現状 ~500件超からの声で見えた農業経営のリアル~

日本の農業は担い手不足や高齢化、燃料費・資材価格の高騰といった構造的課題に直面しています。こうした状況を打破する鍵として注目されているのが、ICTを活用した「スマート農業」です。なかでも、日々の作業や車両の運用を効率化し、「見える化」を実現するシステムへの期待が高まっています。マイナビ農業では全国の農業法人、JA、自治体555件を対象に、「車両管理の現状」に関するアンケートを実施しました。本記事ではその結果をもとに、現場の課題と解決の方向性を探ります。

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第1部:アンケート調査から見る「農業界での車両管理」のリアル

農業現場では、軽トラックから2トントラックまで、多様な車両が不可欠なインフラとして活用されています。働き方改革が進むなかで、農業における業務効率化や生産性向上、安全への配慮はますます重要性を増しています。
とりわけ車両の管理や安全対策は欠かせない取り組みです。では、実際の農業現場ではどのように管理が行われているのでしょうか。

1-1. 車両保有の実態

車両保有状況は、以下のとおりです。

3台以上を保有している法人は全体の53.9%、5台以上に限っても約半数近くにのぼっており、多くの農業法人が複数の車両を使っていることがわかります。

車両保有数が多いほど、管理の煩雑さが増すのは言うまでもありません。農業経営者からは、こうした現場の課題を象徴する声が聞かれました。

・圃場が複数に分かれていて、2トン車がどこに停まっているのか分からない。位置を把握できれば仕事がスムーズになる。(徳島県・法人経営者)
・稼働していない時間も結構あるのに、車両を使いたいシーンが被りがち(石川県・法人経営者)
・車両状況が見える化できていないため、「車両を大事に使う」という従業員教育が浸透できていない(同上)
・労働時間、使用時間、メンテナンスや買い替えのシミュレーションが出来ていない(山梨県・法人経営者)

1-2. 車両利用の割合

次に、業務全体を占める車両を使った業務の割合を聞いた結果です。

「全体業務の3割以上で車両を使っている」と回答した農業法人が31.2%と最も多い結果となりました。農協や市場への出荷、直売所への配達、資材や肥料の搬入、従業員の送迎など、多岐にわたる業務で車両が活用されているようです。

1-3. 法人規模と車両管理の関係性

回答に協力してもらった農業法人の雇用人数をみると、5人以下が全体の半数以上でした。一方で、100人規模の大規模法人からの回答も複数あり、車両管理が小規模・大規模を問わず共通の課題であることが分かります。
小規模法人は、人手不足で管理が手薄になりやすく、大規模法人は人も車両数も多く、メンテナンスや管理の難度が高まると予想されます。法人規模に関わらず、「システムによる効率化」が必要であると考えられます。

第2部:現場が抱える車両管理の課題

2-1. 安全運転・事故防止が最重要課題

「運転で課題と感じていること」では、最も多かったのが「安全運転・事故防止」で、432件(43.0%)が回答(図3)。
次いで多かったのは「燃料費の高騰」で330件(32.8%)、続いて「日報・記録の管理」が91件(9.1%)、「ドライバーの確保」が40件(4.0%)、「送迎ルート・計画作成」が16件(1.6%)となっています。
農業現場で運転は必要不可欠ですが、運転が苦手な人もいます。また、農業界全体が高齢化しているなか、高齢従業員が運転をするシーンも避けられません。「視力や判断力に不安がある」といった声もあり、安全運転は、労働安全だけでなく法人経営に直結する課題であることが明らかになりました。
また、実際に整備不良などのトラブルを経験した法人もあり、回答では次のような実例が寄せられました。
トラブルがみうけられ、
・車検の有効期限の管理が甘く、車検を受け忘れそうになった
・整備が十分でなく、トラブルになりそうな場面があった
・荷台の部品が外れた状態で使用されていた例が報告された

管理不足が日常業務や法人の信用を損なうリスクにつながっていることを示しています。

2-2. 燃料費の高騰と維持コスト

燃料費の高騰は、全体の3割以上が「課題」と回答しました。近年の原油価格上昇が農業経営を直撃しており、効率的な車両運用の必要性が一層高まっています。
また、「車の保険料が高い」「維持費全般が経営を圧迫している」などの声もあり、燃料だけでなく車両維持全般のコスト負担も重視されていることが分かります。

2-3. アナログ管理の限界

91件(9.1%)の法人が「日報・記録の管理」を課題に挙げました。多くの法人が、現在も紙や手書きのアナログ管理を続けているのが実情です。
多くの雇用と車両を抱えている大規模農業法人の経営者からは、「自家用自動車(白ナンバー)を5台以上業務で使用していると、安全運転管理者の選任が義務付けられているが、 アナログ管理のため管理者の負担が大きい。システム管理ができればいいと思っている」「データが分散しているため、メンテナンス時期の把握や稼働状況の分析が難しい」「稼働状況が見える化されていないため、投資判断が経営者の感覚になりがち」
といった声も聞かれました。

第3部:課題解決への次の一手

3-1. 車両管理システム導入への関心

「車両の運転の安全性向上、業務効率化で今後検討したいこと」に関する質問では、「車両管理システム導入」が最多の233件(47.5%)。次いで「運転・運搬の外注」が91件(18.5%)でした。

約2割はすでに管理システムを導入済みであり、半数近くが導入を検討中であることが明らかになりました。

3-2. 導入の決め手となる要素

「ICT導入において重視すること」の設問では、費用対効果、導入のしやすさ、業務負担軽減、運用のしやすさを中心に回答が集まりました。限られた予算と人員で運営する農業法人にとって、システムの簡便さとランニングコストの低さが成功のカギであることを示しています。

第4部:車両管理を支えるシステム活用の可能性

車両管理システムにはさまざまなサービスがありますが、農業法人が導入するうえでは以下の機能が備わっているサービスがおススメです。

4-1. 主要機能

1.リアルタイム走行情報管理
社用車が現在どこにあるかを瞬時に把握。圃場や配送先での所在確認が可能。
2.記録の自動化
走行距離・稼働時間・運転者の労働時間を自動で記録。日報作成や管理者の負担を削減。
3.安全運転指導
急ブレーキや急ハンドル、速度超過などの挙動をデータ化。従業員教育や事故防止に活用可能。
4.アルコールチェック管理
法改正に対応し、運転前後のアルコールチェックをシステムで一元管理。法令遵守を支援。

4-2. 現場が期待する効果

農業経営者からは次のような声が寄せられました。
・車両が動いていない時間が多いのに、必要な場面では車両が足りない。稼働状況を見える化できれば投資判断や教育にも生かせると思う。
・メンテナンスが抜けがちだが、システムで通知があれば助かる。
実際、こうした課題に応えるためにさまざま な車両管理システムが発売されており、農業分野でも導入が広がりつつあります。利用現場の状況や法人規模に応じて最適な選択肢を検討しましょう。

4-3.利用者の事例

さまざまな車両管理システムがある中、以下のように導入された方の声をいただきました。

利用サービス MIMAMO DRIVE※
利用者 有限会社永島牛乳店 代表取締役 永島 寛さん
業種 製造販売業
管理車両 社用車5台
従業員数 9名
導入前の課題

 

・ドライバーの安全運転意識と運転マナーの向上

・リアルタイムでの位置情報の可視化

導入のきっかけ

 

ドライバーの不注意による自損事故を機に、保険代理店から紹介を受けた
導入理由 ・運転スコア表示による安全運転意識の向上が期待できた

・業務効率化により、車両管理者の就労時間短縮につながると判断した

※MIMAMO DRIVEについて
MIMAMO DRIVEは、東京海上スマートモビリティ株式会社が提供する車両管理・リアルタイム動態管理サービス。
安全運転のスコアリングや位置情報のリアルタイム把握、各種データ管理が可能な車両管理・運行支援サービスなど、安全運転管理者の業務のほとんどを網羅しており、作業の効率化と、組織全体の安全性向上が期待できる。

調査概要
調査期間:2025年6月23日(月)~9月14日(日)
調査対象:『マイナビ農業』を利用する農業法人、JA、自治体
調査方法:マイナビ農業が農業アルバイトに関する現状と意識について、農家と消費者それぞれに質問を設定。択一、複数選択で回答。
アンケート方法:WEB・電話
有効回答数:555名

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