トラックが古くても高価買取される理由

新車登録から約10年、走行距離10万km程度で中古車としての価値がほとんどなくなる乗用車とは異なり、トラックは低年式・過走行の古い車両でも数百万円以上の高値で取引される可能性があります。
なぜ、長く使い込まれたトラックでもそのような高価買取が期待できるのでしょうか?その背景には、以下のような近年の市場動向や、評価基準の違いが大きく関係しています。
- 新車不足により中古車需要が急増しているから
- 円安を追い風に海外需要が高まっているから
- 外観よりも商用車としての実用性が評価されるから
新車不足により中古車需要が急増しているから
近年、半導体不足や原材料価格の高騰が続いており、トラックの生産に大きな影響を与えています。中には、新車の発注から納車まで、半年〜1年以上待たされるというケースも。
運送会社や建設会社などにとって、トラックは事業運営に欠かせない資産です。例えば「繁忙期に合わせて車両を確保したい」「新規案件でトラックが急遽必要になった」という緊急のニーズに対して、納期の見えない新車では対応できません。
そこで、契約すればすぐにでも事業に投入できる中古トラックに需要が集中しているのです。
また、高騰し続ける燃料価格も中古車市場を後押ししています。トラックを利用する企業にとって、燃料費の上昇は経営を圧迫する深刻な問題です。
燃費の良い最新モデルを導入すれば、もちろん燃料費は抑えられますが、その分非常に高額な初期投資が必要になります。その結果、高額な新車への投資よりも、初期費用を抑えやすい中古車を選択する動きが活発化し、中古トラックの買取価格の上昇に繋がっているのです。
円安を追い風に海外需要が高まっているから
日本製トラックは、優れた走行性能と耐久性から世界的に高く評価されています。
特に、道路環境が十分に整っていないアジアやアフリカ、中東などの地域では、悪路走行にも耐えられるタフな日本製トラックが絶大な人気を誇っています。
この根強い人気に、更に拍車を掛けているのが近年の円安です。海外のバイヤーから見れば、円安は「高品質な日本製トラックをより安く仕入れられる」絶好の機会です。
そのため、独自の海外販路を持つ買取業者は、輸出目的で中古トラックの買取を積極的に強化しています。国内市場だけでなく、より高く売れる海外市場を基準に査定額を算出するため、国内の一般的な相場よりも高い価格での買取が可能になるのです。
外観よりも商用車としての実用性が評価されるから
一般的な乗用車の場合、デザインが古くなるモデルチェンジや外装の傷、10万kmを超える走行距離などが、買取価格を大きく下げる要因となります。しかし、トラックは主に荷物の運搬で使われるため、商用車としての実用性が最優先で評価されるのです。
トラックはモデルチェンジのサイクルが長く、型落ちによる価値の下落は緩やか。走行距離についても、乗用車なら過走行と見なされる20万kmや30万kmでも、トラックの世界ではまだまだ現役と判断されます。
実際に査定で見られるのは、ボディの小さな傷やへこみよりも、「エンジンや各種機能が正常に機能するか」「荷台や装備、キャブ内部の状態に問題がないか」といった実用面です。
定期的にメンテナンスされ、業務に支障なく使える状態が維持されていれば、古い車両でもその価値は正当に評価されます。この実用性を重視する評価基準が、中古トラックの高価買取を可能にする土台となっているのです。
トラックのサイズ別買取・売却相場

トラックは、車両のサイズによって「小型」「中型」「大型」の3種類に大きく分けられ、それぞれで買取価格の相場も大きく異なります。サイズごとの平均的な買取相場は以下のとおりです。
| トラックのサイズ | 平均買取相場 | 代表的な車種 |
|---|---|---|
| 小型トラック (2t・3tトラック) |
50〜150万円 | いすゞ・エルフ 日野・デュトロ 三菱ふそうキャンター |
| 中型トラック (4tトラック) |
100〜350万円 | いすゞ・フォワード 日野・レンジャー 三菱ふそう・ファイター UDトラックス・コンドル |
| 大型トラック (10tトラック) |
200〜700万円 | いすゞ・ギガ 日野・プロフィア 三菱ふそう・スーパーグレート UDトラックス・クオン |
小型トラックは、小回りが利くため市街地での配送業務などで需要が安定していますが、走行距離が査定額に影響しやすい傾向があります。
一方で、長距離輸送を前提に作られている中型・大型トラックは耐久性が高く、走行距離が長くても価値が落ちにくいのが特徴です。特に大型トラックは、海外からの人気も非常に高く、年式が古くても高価買取が期待できます。
ただし、上記の買取相場はあくまで目安です。実際の買取価格は、年式・グレードや走行距離、車両の装備やコンディションなど、さまざまな要因で大きく変わる点にご注意ください。
トラックを高く売るためのコツ5選

トラックの価値を最大限に引き出し、少しでも高く売るためのコツは以下5つです。
- トラックに強い中古車買取業者を選ぶ
- 複数業者から査定を受けて比較する
- 高く売れる時期・タイミングを狙う
- ボディの洗車と車内の清掃・消臭しておく
- メンテナンスノートや純正パーツを揃えておく
これらのポイントを実践すれば、売却額が数万〜数十万円単位で変わる可能性もありますので、査定を依頼する前に必ずチェックしておきましょう。
トラックに強い中古車買取業者を選ぶ
トラックを高く売るなら、ディーラーの下取りではなく、トラックに強い中古車買取業者に依頼しましょう。
ディーラーの下取りは、あくまで新車購入を前提としたサービスです。買取にそれほど力を入れているわけではないので、トラック本来の価値が正しく評価されない可能性があります。販売ルートも限られており、場合によっては値段が付かないケースも。
一方で買取業者は、中古トラックを商品として仕入れているため、トラックの価値を正確に判断して買取価格に反映してくれます。
特にトラックの買取実績が豊富な業者や、海外への販売ルートを豊富に持つ業者であれば、より納得感のある査定と高価買取が期待できるでしょう。
以下の記事では、トラック買取業者の選び方や具体的なおすすめ業者を紹介しています。高価買取を目指したい人は併せて参考にしてください。
複数業者から査定を受けて比較する
トラックを高く売るためには、複数業者から査定を受け、買取価格や見積もり内容をじっくり比較することが最も重要です。
というのも、トラックの買取価格は業者ごとの得意領域や販売ルート、査定基準などによって大きく異なり、時には数十万円以上の差が付く場合もあります。「A社で50万円だった車が、B社では100万円の値段が付いた」というようなケースも珍しくありません。
そのため、1社だけの査定で売却を決めてしまうと、提示された金額が適正価格なのか判断できず、結果的に得られるはずだった利益を逃してしまう可能性があるのです。
高価買取を目指すなら、3〜5社以上の買取業者から査定を受けるのがおすすめです。複数業者に査定を依頼することで、自然と競争が生まれ、買取価格を吊り上げる効果も期待できます。
高く売れる時期・タイミングを狙う
トラックを高く売るためには、売却する時期やタイミングを見極めることも大切です。買い替えを急いでいない場合は、以下のような時期・タイミングに売却すると高価買取が期待できます。
- モデルチェンジが発表される前
- 新車登録から10年・15年を迎える前
- 走行距離が40万km・50万kmに乗る前
- 翌年度の自動車税が課税される前
- 業者が買取を強化する時期(1〜3月・7〜9月など)
特におすすめなのが、各業者が買取を強化するタイミングです。多くの買取業者は3月や9月に決算期を迎えるため、業績アップのために在庫確保に力を入れます。
特に1〜3月は、新年度に向けた公共事業や企業の設備投資が活発になり、中古トラックの需要そのものが高まるため、売却に最適なシーズンと言えるでしょう。
また、走行距離や年式が大台に乗る前に売却するのもおすすめです。トラックは乗用車ほど走行距離や年式が査定に響くわけではありませんが、「50万km未満」と「50万km以上」、「9年落ち」と「10年落ち」では印象が大きく異なり、査定額がガクッと下がる場合もあるため早めの売却を検討しましょう。
ボディの洗車と車内の清掃・消臭しておく
トラックを査定に出す前には、必ずボディの洗車と車内の清掃・消臭を済ませておきましょう。
車両がキレイな状態だと、査定の際に「手入れが行き届いている」「丁寧に扱われてきた」といった良い印象を与えます。査定額が直接的に上がるわけではありませんが、プラスの心証につながり、その後の交渉も有利に進めやすくなります。
特に、キャブ内部は念入りに清掃してください。ホコリやゴミを取り除き、窓ガラスを拭くだけでも印象は大きく変わります。
また、車内に染み付いたタバコや汗の臭いもマイナス評価の要因になります。車内の臭いに慣れてしまっている自分では気づかない場合も多いため、第三者に確認してもらいながら、エアコンフィルターを清掃したり車用の消臭剤を使用したりして、できる限り臭いを軽減しましょう。
メンテナンスノートや純正パーツを揃えておく
トラックの査定の際には、メンテナンスノートや純正パーツも必ず一緒に提出しましょう。
メンテナンスノートとは、メーカー保証書と点検整備記録簿がセットになった書類です。法律によって車内での保管が義務付けられており、そのトラックが過去にどのような整備を受けてきたかを証明する「診断書」のようなものと言えるでしょう。
法定点検や任意のメンテナンス、オイル交換や消耗品交換の記録がしっかり残っていると、車両の信頼性が高まり、査定額のプラス評価に繋がります。
また、社外品のパーツに交換している場合は、取り外した純正パーツも一緒に査定に出しましょう。中古トラックとして再販する際、購入者はカスタムされていない状態を好む傾向が強いため、純正パーツが揃っているとより高値での取引が期待できます。
取扱説明書やスペアキーといった付属品も同様です。これらの書類やパーツを揃えておくと、「トラックはしっかり整備・管理されている」という強力なアピールになります。
トラックの高価買取を目指すなら買取業者へ
本記事では、古いトラックが高価買取される理由や買取相場、その価値を最大限に引き出すためのコツを解説しました。
トラックは一般的な乗用車とは異なり、低年式・過走行でも高値で取引される可能性が非常に高い車です。
新車不足や海外需要の高まりを背景に、古い車両でも高価買取を狙える可能性は十分にあるため、「売っても二束三文にしかならないだろう」と最初から諦めてしまうのは、非常にもったいない選択です。
ぜひこの記事で紹介した高く売るコツを実践して、納得のいく高価買取を目指してみてはいかがでしょうか?
なお、以下の記事では厳選したおすすめのトラック買取業者を紹介しています。各社の特徴や選び方も詳しく解説していますので、信頼できる業者を探している人は併せて参考にしてください。

















