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価格が1.5倍でも選ばれる理由 ミニハクサイ「タイニーシュシュ®」

価格が1.5倍でも選ばれる理由 ミニハクサイ「タイニーシュシュ®」

同じハクサイでも、なぜ「高くても選ばれるもの」と「価格で比べられるもの」に分かれるのでしょうか。
静岡県東部、箱根西麓の若手生産者グループ『箱根西麓のうみんず』が栽培するミニハクサイ「タイニーシュシュ」は、一般的なハクサイとは異なる評価を受け、市場で安定して選ばれるようになりました。理由は、品種が特別だったからだけではありません。10年以上かけて、使い方を伝え、誤解を減らし、扱われ方そのものを変えてきた結果です。
本記事では、「価格が1.5倍でも売れるミニハクサイ」がどのようにつくられてきたのかをたどりながら、他の産地でも実践できるブランド化の考え方を整理します。

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「小さいハクサイは売れない」という出発点

ミニサイズのハクサイは、当初から評価されていたわけではありません。
「こんな小さいハクサイ、誰が食べるんだ」と言われ、最初は売るのに非常に苦労したそうです。
ライバルは大型ハクサイ。1/4カットと比べられ、価格で判断されがちでした。
消費者目線で見れば、食味がよく、生でも食べられるという品種のよさはありましたが、それだけで売り場の評価が変わることはありませんでした。
そこで『のうみんず』が意識したのは、どう売るかではなく、どう理解してもらうかという点でした。

箱根西麓の若手農家『のうみんず』のメンバー6人「高くても選ばれる」ミニハクサイ『タイニーシュシュ』の圃場で

品種がよくても、それだけでは選ばれない

『のうみんず』が続けてきた取り組みは、とてもシンプルです。
青果販売の現場で、「ミニハクサイ」のよさを丁寧に伝え続けること。
2020年ころまではマックスバリュの店頭に月1回、自分たちで直接立ち、PRを続けました。
最初、「これは何?」「どうやって食べるの?」と聞かれたことが印象に残っているといいます。

●普通のハクサイと同じように使えます
●生で食べられるので手間がかかりません
●一玉でも使い切れるのがいいところですよ

お客様の年齢や家族構成など、それぞれの生活スタイルに合わせて言葉を選びながら、特別な野菜として売り込むのではなく、「日常で使いやすい理由」を伝え続けてきました。
その積み重ねによって、ミニハクサイは少しずつ「便利でおいしい野菜」として認識されるようになったのです。
現在は、月に1回開催される「ミシマベジマルシェ」に場所を移し、消費者と直接向き合う機会をつくり続けています。

青果袋を変えた理由

こうした対面でのやりとりを重ねる中で、『のうみんず』は「伝え方」だけでなく、「見え方」にも課題があることに気付きました。
ブランディングの途中で、青果袋のデザインも見直されました。
初期にはキャラクターを使った袋を採用していましたが、店頭に立った際、印象に残る出来事があったといいます。
子どもが「これがいい」とキャラクター付きの袋を手に取ったとき、そばにいたお母さんが
「キャラクター付きは袋が高いからダメ」と答えていた場面でした。

実際にはキャラクターデザインが理由で価格が高かったわけではありません。
それでも、「キャラクター付き=値段が高そう」という印象が、無意識のうちに生まれていたのです。
このやり取りをきっかけに、『のうみんず』は考えました。
伝えたい価値とは別のところで、選ばれにくくなっているのではないか』と。

そこで、青果袋のデザインを、価格が高いイメージがあるキャラクターや色を外したシンプルなものへと切り替えました。
目立たせるためではなく、安心して手に取ってもらうための変更です。
店頭に立ったからこそ気付けた、小さくも大きな改善でした。

『のうみんず』ブランドの確立に貢献したシンプルなデザインの青果袋。食べ方のポイントや普通のハクサイとの違いも明記されている

「ミニハクサイ」という新しいカテゴリで収益化を実現

こうした取り組みを続ける中で、「タイニーシュシュ」は次第に大型ハクサイとは別の扱われ方をされるようになります。

●生のままサラダで食べられる
●一玉でも使いきれる
●冷蔵庫にそのまま入る

鍋専用の野菜でも、カット前提の野菜でもない、家庭で使いやすいサイズのハクサイとしての評価が、少しずつ定着していきました。『のうみんず』がつくってきたのは、新しい品種ではありません。
市場の中に「ミニハクサイ」という新しい野菜のカテゴリを育ててきたのです。
その結果、大玉ハクサイはライバルではなくなりました。
かつてはハクサイの相場に左右されていた「ミニハクサイ」。
いつも「ハクサイ」の価格に合わせて取引されていましたが、今では「ミニハクサイ」と『のうみんず』がセットで評価されるようになり、単価面でもハクサイとは別物として安定価格で取引されるようになったといいます。
『のうみんず』のミニハクサイがブランド化に成功した証しでした。
それを裏付けるエピソードがあります。

あるとき『のうみんず』の青果袋の在庫が切れ、無地袋で出荷したことがあったそうです。すると、同じ品質のミニハクサイなのに、通常価格でしか買ってもらえなかったのです。
市場関係者、農協、そして『のうみんず』が10年以上かけて地道な販促活動を続けた結果、『のうみんず』という名前そのものに1.5倍の価値が生まれていたことを実感した瞬間でした。

単収を稼げる「タイニーシュシュ」

ブランド化に成功し単価を稼げるようになった一方で、ミニハクサイ「タイニーシュシュ」には栽培面でのメリットもあります。

✔同一面積でハクサイの倍の数を植えられるサイズ感※株間20cmで栽培可能
売る数が増えて単収の向上につながった
片手で持てるので作業効率もアップ
✔収穫までの日数が短い
気候がよければ定植から1カ月で収穫できることも
✔生育の早さのメリットが生きる
猛暑で大型ハクサイの出荷もずれ込む中、市場があふれる前に出荷でき、売り場を確保できる

これらの要素が重なり、「単収を稼げるミニハクサイ」が成り立っています。

同じ面積で“倍“植えられる「タイニーシュシュ」ロメインレタスと同じ形状なので、同じマルチで栽培

片手で持てるサイズの「タイニーシュシュ」外葉もしっかりしているのでボリュームが出るのもいいところ

片手で持てるサイズなので収穫作業がラクで効率もいい。収穫、出荷のしやすさも「タイニーシュシュ」の魅力

ミニハクサイ「タイニーシュシュ」の試食販売

こうした背景のもと、マックスバリュ、キユーピー、のうみんず、サカタのタネによる4社タイアップの試食販売が行われました。
テーマは「サラダで食べるハクサイ」。
試食とあわせてミニハクサイ「タイニーシュシュ」を「サラダで食べるのはアリ?ナシ?」について投票してもらうアンケートを実施しました。
結果は、ご協力くださった方々全員が「アリ!」と回答しました。
これは、これまで伝えてきた価値が、消費者にきちんと受け入れられたことを示す結果と言えるのではないでしょうか。

「サラダで食べるハクサイ」試食販売にて、消費者アンケートで“サラダOK”の声が多数

まとめ:ブランド化・収益化につながった実践ステップ

ここまで紹介してきた『のうみんず』の取り組みを振り返ると、ブランド化と収益化は、次のようなステップの積み重ねだったことがわかります。
①収益につながる品種を、戦略的に選んだ
面積に限りがある中で利益を上げるために出荷数を増やせる品種を導入
②品種の特長を、自分たちの言葉で整理した
1/4カットのハクサイとの差別化
③売り場に立ち、使い方を伝え続けた
継続的な販促活動からファンを獲得
④消費者の反応を見て、売り方を修正した
青果袋の変更は、その象徴的な例
⑤他のハクサイと比べられない立ち位置を育てた
大玉や1/4カットと競わない評価軸の確立
⑥継続することで、名前で選ばれる状態をつくった
『のうみんず』という名前に1.5倍の価値を創出

ミニハクサイ「タイニーシュシュ」の歩みが教えてくれるのは、
「品種がよければ自然に売れる」という話ではありません。

●商品の価値を相手に合わせて伝え続けること
●消費者の声を拾うこと
●時間をかけて信頼を積み上げること

その結果として、価格だけで比べられない存在になれるということでした。
産地ブランド化に近道はありませんが、生産者のたゆまぬ努力と品種力の掛け算によって「価格が1.5倍でも選ばれる世界」をつくれることを実証しています。

「タイニーシュシュ」の詳しい情報を知りたい方はコチラから

(文:サカタのタネ編集部/写真:川島礼二郎)

お問い合わせ
株式会社サカタのタネ 野菜統括部
〒224-0041
神奈川県横浜市都筑区仲町台2-7-1
TEL 045-945-8802

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