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「ウルフピー®」で生態系の王者を畑に召喚! 気になる効果と正しい使い方・完全ガイド

「ウルフピー®」で生態系の王者を畑に召喚! 気になる効果と正しい使い方・完全ガイド

田畑ばかりか、時には人の生活さえも脅かす野生動物たち。彼らを寄せ付けないための忌避剤もいろいろな種類がありますが、近年注目されているものの一つが「ウルフピー®」です。
イノシシやシカ、クマなどの天敵であるオオカミの尿を使ったもので、その匂いで野生動物が逃げていくのだとか……。
本記事では、ウルフピー®の特徴や効果、正しい使い方などを徹底解説します。手を焼いている害獣がこれでピタッとこなくなるかも?

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ウルフピー®とは? 特徴や効果のある動物を解説


ウルフピー®は、ハイイロオオカミの尿を使った獣よけ。数年前までは「なかなか手に入らない」という声も聞かれましたが、最近はホームセンターでも比較的目にするようになってきました。

とはいえ、「名前は知っていても実際に使ったことはない」という人もまだ多いのではないでしょうか。そこで、ここでは改めてその特徴や効果について紹介します。

天然成分100%! ウルフピー®の主な特徴

犬やネコではおなじみ「マーキング」ですが、野生動物も自分たちの糞や尿によってテリトリーを示しています。ウルフピー®は、生態系の頂点に立つ捕食者であるオオカミの尿を薄めずに使用したもの。

これを、田畑を囲うように配置することにより、「ここはオオカミのナワバリである」と野生動物に錯覚させるのです。

さらに、添加物や化学物質を使用していない100%天然のオオカミの尿だから、環境への悪影響がなく、動物たちを無駄に傷つけずに追い払えるのもポイントです。

ウルフピー®の効果が期待できる動物は?

クマよけの効果を狙ってキャンプや登山に持っていく人も

公式サイトによると、下記を中心に、さまざまな動物を忌避することに効果があるとしています。

  • イノシシ
  • クマ
  • シカ
  • サル
  • ハクビシン
  • アライグマ など

頭がいいために囲いや覆いも突破してしまう厄介なサルや、近年、日本を騒がせているクマにも効果があるというのはうれしいですね。

また、こうした害獣だけではなく、犬にも効果があるとのこと。よその飼い犬や野良犬のマーキング、糞などで頭を悩ませている人も試す価値がありそうです。

ウルフピーの臭さはどのくらい?

ハンギングタイプは袋の底を2カ所斜めに開封して吊るすだけ。中に、オオカミの尿をしみ込ませたシートが入っている

これだけいろいろな動物に効果があると聞くと、「ものすごい刺激臭なのでは……」と、ちょっと不安になりますよね。となると、気になるのが匂いによる近隣からの苦情です。

そこで、実際に筆者がウルフピー®のハンギングタイプを嗅いでみました。その感想は……

「そこまで臭くない!」

意外にも、犬のおしっこよりもネコに近いような匂いですが、これは「犬は雑食、ネコは完全な肉食」という生態に由来するのかもしれません。また、なぜか果樹の枝の断面のような甘酸っぱい匂いも感じました。

ちなみにネコよりも刺激がマイルドで、近付いてもツーンと来る感じがしません。

屋外であれば、吊り下げておいてもまず人間からの苦情はないでしょう。安心して使えそうです。

本当に効く? ウルフピー®のリアルな効果とメリット


ウルフピー®に興味がある人にとって、最も気になるのはやはりその効果でしょう。そこで、実際に使ってみた人の口コミを集めてみました。

このほか、他の忌避剤と比べた場合のメリットについても解説します。「ちょっと高価だけど、それでも選ぶ価値があるの?」と悩んでいる人も、ぜひ参考にしてください。

効いた? 効かなかった? 使用者のリアルな声

まずは、ウルフピー®の効果をリサーチ! 使った人の口コミを、効果があった人となかった人でそれぞれピックアップしてみました。

効いた 効かなかった
「以前、イノシシ対策で使用したことがあり、効果を実感していました。今回は屋根裏に何かがいる気配があったため再購入。今回もピタッと物音がなくなりました」 「小動物には効果がありそうですが、猿はすぐ近くまで寄ってきます
アライグマ対策で購入してみたところ効果があったので、今年もリピート購入しました!」 「シカ対策で利用しました。最初の4日ぐらいは効果がありましたが、その後は効果なしです
ウルフピー®を入れた容器を家の周りの木の枝にぶら下げておくとハクビシンが来なくなります。ただ、1ヶ月程度経つとまた現れるため、新しいものへの定期的な入れ替えるが必要です」 イノシシに畑に入り込まれてから使用してみたものの、特に効果は感じられませんでした。
一度侵入した場所はイノシシにも縄張り意識が生まれるのかも?」

効果あり・なし両方の声がありましたが、総体的には「効果あり」の声が多いと感じました。生き物VS生き物なので、個体差や、もしかすると設置の仕方にもよるのかもしれませんね。

販売しているサイトによってばらつきがあるものの、評価も平均すると4以上。一定の効果があると感じている人がそれだけいるようです。

他の捕獲法や防護法と比較した3つのメリット

次は、他の害獣対策と比べた時のウルフピー®のメリットについても見ていきましょう。

1.環境やペットにやさしい

100%オオカミの尿という天然成分のため、自然界や人体への悪影響の心配が少なく、仮にペットが触れても安全です。

現在使用されている忌避剤の多くも天然由来成分ですが、たとえばトウガラシのカプサイシンを使用したものや木タールなどは、吸引すると刺激が強く嘔吐や痛みにつながることも。

ウルフピー®にはそこまでの刺激臭はなく、人や犬が顔を近付けても安全です。

2.設置が簡単でメンテナンスが楽

害獣除けの網や防護柵は設置が大変ですし、他の忌避剤の多くは撒いて使用しますが、ウルフピー®はボトルに入れて吊り下げるだけ。

撒いて使用するタイプは、田畑を囲むようにぐるりと結構な量を使用しなくてはいけないため、手間とコストもかかります。

また、効果が薄まれば再度全体への散布が必要ですが、ウルフピー®は液体を注ぎ足すだけと、メンテナンスも簡単です。

3.野生動物を傷つけずに追い払える

中には、「野生動物に来られるのは困るけれど、傷つけたり殺したりするのはいやだ」という人もいるのではないでしょうか。

害獣対策にはわなで捕獲して処分するという方法もありますが、ウルフピー®は動物の本能を利用しているため、傷つけることなく野生動物を遠ざけることが可能です。

ウルフピー®の効果を最大化する使い方とは?

貴重なハイイロオオカミの尿を自然な状態で採取している「ウルフピー®」。どうせ使うのなら、効果を最大限に発揮したいですよね。ここでは、野生動物をできるだけ近付けず、効果を長続きさせるための正しい使用方法を解説します。

1.マーキングの原理で、少し高い場所に吊るす

まず実践したいのは、オオカミがマーキングする30~60cmくらいの高さに吊るすことです。

野生動物は、おしっこの他にも木に体を擦りつけたり爪痕を付けたりしてテリトリーをアピールします。彼らにとって、匂いだけではなく痕跡の付いている高さも重要なのです。

高い場所から危険な匂いがすれば、「ここには自分より大きい怖い敵がいる」と本能にアラートが鳴り、その場所を避けようとします。

なお、30~60cmと高さの幅がありますが、これは動物によって変えるとより効果が期待できるようです。例えばイノシシはできるだけ地面に近い場所がおすすめなのだとか。効いていないと思う時は、高さの見直しをしてみましょう。

2.防護したい場所を囲むように3~6m間隔で設置する

オオカミの尿の匂いが薄れずに周囲に漂うように、基本的には3~6m間隔で設置します。守りたいエリアを囲むように吊るすほか、けもの道が分かっている場合は、その通り道に吊るすのも効果的!

3.専用ボトルで雨や風の影響を最小限に!

尿なので、雨などで薄まると効果が半減したり、持続期間が短くなったりしてしまいます。また、風で霧散してしまっても本来の効果を発揮できません。

専用の「33日分ディスペンサー」は、風雨からウルフピー®を保護しながら、約33日間効果を持続させてくれる小分けボトル。この中にウルフピー®を入れて吊るすのが正解です。

4.簡単なメンテナンスで効果が長持ち

「33日分ディスペンサー」に入れた場合、約一カ月強で中身が蒸発して効果が薄れます。このため、約一カ月ごとに中身を注ぎ足して常にボトルの中にウルフピー®があるようにするのが大切。

匂いが薄れていると野生動物が侵入してしまうことがあるため、もしも雨で薄れてしまったら、一度中身を捨てて新たに注ぎなおすようにしましょう。

効果が半減! 使用上のNG例


正しく使えば動物よけとして高い効果を発揮するウルフピー®ですが、うっかりやってしまいがちなNGもあります。また、効果への影響とは関係がなくても使用上気を付けたいこともあるので、まとめてチェックしましょう。

1.地面に直接撒く

数日間は効果があるかもしれませんが、地面に吸収されたり雨で流れたりするとすぐに匂いが薄れてしまいます。

また、地面への直接散布で草木に大量にウルフピー®がかかると、変色したり枯れたりすることもあるので注意が必要です。

2.薄めて使う

薄めると効果が半減するので、必ず原液のまま使用しましょう。専用ボトルに入れたウルフピー®が雨で薄まった場合も、捨てて新たに注ぎなおすことが推奨されています。

「薄めれば長く使えてお得!」なわけではなく、効果がなくなって逆に高くつくことになってしまいます。

3.素手で触る

最後は効果とは関係がありませんが、取り扱い時のNGです。肉食動物の強い酸性尿のため、素手で直接触れると肌に炎症が起きることがあるそう。

専用ディスペンサーに入れる場合は、こぼれた尿が手につかないようにゴム手袋などをして行いましょう。もしも触ってしまった場合はすぐによく洗い流し、それでも炎症が起きたときは念のために病院へ。

種類もいろいろあるけれど、どれを買うべき?

ウルフピーという名前ではなくても、「オオカミの尿100%」をうたった忌避剤は他にも流通しています。名称や価格こそ違うものの、形状や使用方法はほぼ同じ。どれがいいの?と悩んでしまいますよね。

ちなみに、「ウルフピー®」という商品は、正しくはエイアイ企画という会社のもののみ。2026年2月現在、ボトル入りのものと、小分けになったハンギングタイプが販売されています。

この正規品のウルフピー®は、本場・米国でも珍しい「希釈・添加なし」、「人為的に排尿を促さず、自然に採取したオオカミの尿」だけを使用。さらに、2007年から日本国内で効果の検証もしています。

価格は高めですが、品質や効果の裏付けがしっかりしているので、やっぱりおすすめは正規品です。ただ、ほかのオオカミの尿を使った忌避剤は価格が安いものが多いのが魅力。自己責任で、コスパのいい商品を探してみるのもいいかもしれません。

まとめ

野生動物たちの本能を利用した画期的な忌避剤「ウルフピー®」、いかがでしたか? 狩猟の現場で見ていても野生動物の警戒心はとても強く、見知らぬ匂いには敏感です。

実は、甲斐犬のブリーダーもしている筆者は、以前、畑に犬の糞で作ったたい肥を撒いてイノシシがこなくなったことがありました。これも匂いを警戒したのだと考えています。

ウルフピー®のメカニズムを応用すれば、オオカミと遺伝子が近いという日本犬の尿で自作することも可能かもしれません。そこで次回は「自家製ウルフピー」に挑戦してみたいと思いますので、こちらもぜひ読んでみてください!

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