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100g以下だけどガチで使える! 女性ハンターが選ぶ、軽量タイプの狩猟ナイフ4種+1品はコレだ!

100g以下だけどガチで使える! 女性ハンターが選ぶ、軽量タイプの狩猟ナイフ4種+1品はコレだ!

止め刺し、解体、山中での枝払いなど、ナイフはハンターにとって欠かせない道具。みんなそれぞれこだわりを持って使っていますが、最初はどれを選ぶべきなのか本当に悩みます。
筆者も最初は1本で済むオールマイティなナイフを探していたのですが、調べるほどにナイフにも得手不得手があるようで……。
最適解を探すべくいろいろなナイフを使ってみた結果、自分のスタイルに合うのは「軽量ナイフを複数所持する」ことでした。本記事ではハンター目線でのナイフの選び方から、UL(ウルトラライト/携帯性を重視した軽量・薄型モデル)志向の筆者が実際に使っているおすすめナイフまで詳しく紹介します!

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“切る”だけじゃない! 狩猟ナイフの用途って?

止め刺しされたイノシシ

止め刺しをしたイノシシ。人間でいう鎖骨の間辺りに真っ直ぐ刃を入れて回し、太い血管を切る

まず知っておきたいのが、狩猟におけるナイフは切るだけじゃないということです。むしろ、単に「切る」だけのシーンの方が、あまりないかもしれません。

最初は筆者も「キャンプナイフでいいんじゃないの?」と思っていましたが、大きな間違いでした。本当に使えるナイフを選ぶために、狩猟ならではのハードな用途を見ていきましょう。

1.最も使うシーンは解体や止め刺し

獲った獲物を食べるかどうかにもよると思いますが、狩猟現場でもっともナイフを使うシーンは恐らく解体。獲れた獲物の皮を剥いだり関節を外したりします。次いで止め刺し。獲物の心臓や太い血管を切ってとどめを刺す、あるいは放血させることです。

2.山中での藪払いでも活躍

山の中では藪の中を通ったり、トゲのある枝や邪魔なツルなどに行く手を阻まれるシーンがよくあります。そんな時に道を切り開いてくれるのがナイフやノコギリです。

3.ロープやビニールシートを切る

限定的なシーンではありますが、山中解体が必要になった際にはロープやビニールシートを使うことになります。そうした時に必要な長さや大きさに切るのにもナイフが活躍します。

ハンター目線のナイフ選びのポイントは?

フルタングナイフの背

一枚のブレードがハンドルまで入っている「フルタング」は耐久性が高いが重たくなりがち。バランスのいいナイフを探そう

狩猟スタイルや獲物によって、ナイフの選び方は本当に多岐に渡ります。ここでは、前述の使用用途を網羅しつつ、筆者が重視したポイントを紹介します。

ちなみに、場数を踏むとブレードの素材にまでこだわりたくなる人が多いようなのですが(研ぎやすさ、錆びやすさに影響するので大事!)、今回はもう少し気楽に、初心者~中級者に向けて基本を押さえていきたいと思います。

軽さと頑丈さのバランス

女性の筆者の場合、重たいナイフだと扱いにくいというのと、犬と山を歩き回ることが多いので機動力が大事です。山の中を銃を担いで歩くので、できるだけ荷物は軽くしたいというのも本音。そこで、「軽くて丈夫」をナイフを選ぶ基準の一つにしています。

軽いナイフだと藪や枝を掃うのは大変なので、軽量なノコギリも持って行きます。このため、2本を腰に提げてもストレスがないくらいの重さが理想。

ちなみに、力のある人なら、「剣鉈(けんなた)一本で全部こなす!」という選択肢もあるので、これは自分の体力や好みで選んでください。

止め刺しができる長さ

これはマストだと思います。刃渡りが13~14cm(※)くらいあり、なおかつ先端が尖っているものを選びます。そしてできれば、あまり刃の幅が大きくないものだと、止め刺しの穴が小さく済むのでお肉を傷付けにくいです。

※15cm以上の刃物は銃刀法で規制の対象になる可能性があるため、所持する際には注意が必要です

皮が剥ぎやすい形状

シカの皮剥ぎは簡単なのですが、イノシシは意外と皮が破れやすく、おいしい脂をできるだけ残しながら皮を剥ぐのが難しいです。カーブのある薄い刃だと、皮剥ぎしやすくておすすめです。

ハンドルの握りやすさと汚れにくさ

ハンドルの握りやすさ、滑りにくさは絶対チェックしたいところです。解体の時に力を入れてうっかり滑ると、自分の手をスパッと切ってしまうことも。

また、解体時にはハンドルにも血は絶対に付くと思っておいた方がいいので、汚れが落としやすい素材かどうかも重要です。ポリプロピレンやゴムは水洗いすればすぐ汚れが落ちるのでおすすめ!

現場で活躍してくれたナイフ4本+1品

狩猟ナイフ集合イメージ

左からGサカイアウトドアクッキングナイフ、モーラナイフフロスト Curved Boning、モーラナイフフロスト Roeing&Bleeding Knife、エルクリッジ Damascus2、刃多楽 万能鋸180mm

上記を踏まえて実際に使っていく中で、猟によく持って行くナイフは大体4つに絞れました。ここでは使い勝手やおすすめのシーンとともに筆者が実際に愛用しているナイフ(+ノコギリ)を紹介します。

1.【本体約92g】Gサカイ アウトドアクッキングナイフ

Gサカイアウトドアクッキングナイフ

槍のように鋭く真っ直ぐな刃だから、すっと奥まで入れられます。筆者の持っているナイフの中で最も大きいのですが、それでも100g以下

刃渡り14cmのこちらは、完全に止め刺し用です。ハンドルもシンプルながら、滑り止めの溝があり、ブレードの手前にもストッパーとなる盛り上がりがあるため、安全に使えるのもポイント。

その名の通り調理用としても使い勝手がいいので、車中泊やキャンプが必要になったときも活躍してくれそうです。

2.【本体約60g】モーラナイフフロスト Roeing&Bleeding Knife

モーラナイフフロスト Roeing&Bleeding Knife

マストではないけど、あると解体作業がはかどること間違いなし。軽いのでリュックに入れておいても邪魔になりません

先端に丸い玉が付いているこちらは、皮剥ぎ専用ナイフ。解体の際、気を付けなくてはいけないことの一つが「内臓を傷つけない」です。

うっかり腸や膀胱を切ってしまうと大惨事。せっかくのお肉が汚染されて食べられなくなってしまうし、手やナイフが汚物で汚れた場合は、最悪その後の作業もあきらめざるを得ません。

このナイフは、刃が深く入らない構造なので内臓を傷つけることなくサッと開腹できます。しかも、こんな見た目なのにスイスイ切れるのにも驚きました。

3.【本体約98g】モーラナイフフロストCurved Boning

モーラナイフフロストCurved Boning

皮剥ぎも解体も止め刺しもOKな万能ナイフ。ただ、刃が薄いので枝を払ったりロープを切ったりするのは不向き

モーラナイフフロストからもう1本。前出のRoening & Bleeding knifeもですが、フロストブランドは、プロの食品業界向けのナイフを揃えているそうです。このナイフも食肉解体施設をはじめとするさまざまな調理現場に合わせて特別設計されているのだとか。

薄い刃としなやかなカーブのこちらは、解体作業で使っています。刃が薄いので骨に当たるとドキッとしますが、今のところは刃こぼれもなく、切れ味も抜群。ちなみに刃渡りも13.4cmあり、あまり大きくない獲物なら止め刺しも可能です。

もし一本だけ持って行くならこれ! というくらい、個人的にお気に入りのナイフです。

4.【本体約80g】エルクリッジ Damascus2

エルクリッジ Damascus2

ハンドルの材はローズウッド。ヤニを多く含むため耐虫害性や耐候性があり、腐敗しにくい。そうした面からも狩猟に向いている。小さいけど握りやすく、手になじむ

こちらはお守り的に持っている一本。筆者が持っているナイフでは唯一のウッドハンドルで、ブレードはダマスカス鋼です。知人から頂いたものなのですが、他と一線を画すお気に入りポイントが、「見た目的にもかっこいい!」

ブレードは約7.6cm、ハンドルまで入れた全長は約17cm。小ぶりなのですが、フルタング構造で頑丈なため、アライグマ程度の獲物なら背割りも力技でできてしまいます。

また、異なる鋼材を何層にも重ねたダマスカス鋼は強度が高く、錆びにくいのだとか。実際、解体中は血や脂で切れ味が落ちていくのですが、こちらは比較的切れ味が落ちにくいので、ナイフの途中交代要員としても助かっています。

5.【本体約95g】刃多楽 万能鋸180mm

刃多楽 万能鋸180mm

ホームセンターで購入したコスパ抜群のノコギリ。一度山で紛失したので、目立つ色のテープを巻いている。

最後はナイフではありませんが、軽量ナイフ持ちだと必須になるノコギリ。けもの道を進む際に枝を切ったり、解体後、持ち帰りにくい大きな部位の場合は骨を切ったりと、使用シーンはいろいろです。

このシリーズは安いし替え刃式なので、長く使うにもコスパがいい! と思って購入しました。最初は軽さを重視するあまり150mmを選んだのですが、骨を切るのに時間がかかるし、軽すぎて気が付かずに落としてしまいました。

180mmのサイズだと作業効率がよく、紛失もしにくいのでいいと思います。

狩猟ナイフの所持で注意したいことは?

狩猟ナイフを所持するにあたり、気を付けたいのが銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)です。

これは、ナイフや包丁、はさみといった日常生活で使用するものであっても、刃渡りが6cm以上の刃物は正当な理由なく持ち歩いてはいけない、という法律。違反した場合は2年以下の禁固刑、もしくは30万円以下の罰金が科されます。

もちろん狩猟ナイフも対象となるため、車に置きっぱなしにしたりポケットに入れっぱなしにしたりして、狩猟以外の用途で持ち運ばないように気を付けましょう。

長持ちさせるための保管とお手入れ方法

砥石でナイフを研ぐイメージ

最後に、大事な相棒を長く使うためのポイントもお伝えします。

狩猟ナイフは用途がハードなこともあり、手入れをしないとあっという間に切れなくなります。特に血や脂が付いたまま保管すると次に使うときは錆びていて使えなかったり、ハンドルの素材によってはカビたりします。また、解体で骨に当たれば刃こぼれすることも。

こまめな手入れと適切な補完で、手になじむ道具を育てましょう。

使用後は必ず中性洗剤で洗ってよく乾かす

これは鉄則です。血や脂は拭いただけや水で流しただけでは落ちません。また、汚れたまま折りたたんだりシース(ナイフケース)に入れたりすると、ブレードの収納先が血や脂で汚染され、ブレードをしまうたびに汚れが付くという悪循環になりかねません。

解体した直後に中性洗剤で洗うのは難しいですが、せめて汚れをきれいにふき取ってからしまい、帰宅後はすぐに中性洗剤でしっかり汚れを落として乾かしてから保管しましょう。

切れ味が落ちてきたら研ぐ

枝を切ったり獲物を解体したりしていると、だんだん切れ味が落ちてきます。「まだいいか」と思って放置していると、ある日突然「解体が全然進まない!」なんていうことに……。そうならないためにも、狩猟ナイフはマメに研ぐことをおすすめします。

筆者は砥石を使っていますが、慣れていない人はシャープナーも手軽でおすすめ。とにかく「研ぐ」という行為を習慣化しましょう。

まとめ

一般的にはいかついイメージが強いであろう狩猟ナイフ。実は、今回紹介したナイフのように、軽量だけど実践で役立つナイフもたくさんあります。

なんでもこなせるオールマイティな一本にも憧れますが、必要に応じて専門性の高いナイフを使い分けるのも楽しいもの。また、いろいろなナイフを使っていると自分に合った長さや形状、使いやすいブレードやハンドルも自ずと分かってきます。

筆者のように荷物を軽くしたいけどナイフの機能も重視したいという人や、自分に合うナイフがわからないという人は、まずはULナイフ複数スタイルを試してみるのもいいのではないでしょうか。

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