農作業のためのビール?!「セゾンビール」の歴史と魅力に迫る – マイナビ農業

マイナビ農業TOP > ライフスタイル > 農作業のためのビール?!「セゾンビール」の歴史と魅力に迫る

ライフスタイル

農作業のためのビール?!「セゾンビール」の歴史と魅力に迫る

農作業のためのビール?!「セゾンビール」の歴史と魅力に迫る

2017年07月31日

仕事終わりのご褒美としてや、飲み会における乾杯の1現在では世界共通で楽しく飲まれているビールですが、昔は農作業のお供として親しまれていました。そんな意外な起源を持つビールのことを「セゾンビール」と呼びます。農業と深い関係があるセゾンビールの歴史やその魅力に迫ってみましょう!

  • LINE
  • twitter
  • facebook
  • Google+
  • Hatena
  • Pocket

仕事終わりのご褒美としてや、また、飲み会における乾杯の1現在では、世界共通で楽しく飲まれているビールですが、昔は農作業のお供として親しまれていました。そんな意外な起源を持つビールのことを「セゾンビール」と呼びます。農業と深い関係があるセゾンビールの歴史やその魅力に迫ってみましょう!

農夫のためのビール!セゾンビールの歴史

セゾンビールはビアスタイルの一種で、夏の農作業中に飲むために、冬の農閑期に醸造されていたビールのことです。季節限定で造られていたため、フランス語で季節を意味するセゾン(英語のseasonに相当)を用いて「セゾンビール」という名前になりました。

セゾンビールの始まりは、世界有数のビール王国であるベルギー。今から150年以上も前、1840年頃にベルギー南部のワロン地方の農家が造りはじめました。この頃、生水には病原体が含まれる恐れがあったため、安心して水を飲むことができませんでした。そこで、夏の暑い時期にはアルコール自体に殺菌作用を持ち、醸造の過程で煮沸をしているビールを水の代わりとして農作業中に飲もう!ということになったのです。新しいアイデアですよね。冬の農閑期に醸造して夏の農作業中に飲むため、当時のセゾンビールには次のような特長や役割がありました。

長期間保存できる

セゾンビールを造り始めたのは、今のように冷蔵庫なんてない時代。冬から夏にかけて長期間の保存がきくように、スパイスを加えたり、ドライホッピング(※)を行ったりと、原料や製造方法に様々な工夫がなされていました。

※ドライホッピング・・・通常は煮沸段階で投入されるホップを、ある程度発酵が終わった段階で直接ビールに投入すること

労働者を集める

セゾンビールには季節労働者を集めるという役割もありました。「うちの農家はビールを1日2リットル出すから、今年の夏はぜひうちで働いてください!」という感じで、各農家は季節労働者たちにアピールをしていたのだそうです。今でいう福利厚生のようなものと考えるとわかりやすいですね。農家が人材確保のためにビールを使っていたなんて驚きです。

夏の農作業の合間にゴクゴク飲むビールは最高においしかったはずです。遠い昔の異国の農夫たちに、なんだか親近感を覚えます。

セゾンビールの「いま」

さて、今日のセゾンビール事情はどうなっているのでしょうか。冷蔵技術が発達し、セゾンビールは季節限定ではなく、1年を通して醸造されています。そのため、最大の特長である季節感がやや薄れつつありますが、それでもなおその精神は脈々と受け継がれています。現在のセゾンビールの特長は、以下の点が挙げられます。

・ホップの苦味があること

・ドライな酸味があること

・上面発酵で造られている

・アンバー色(琥珀色)であること

・アルコール度数5~8%程度であること

・スパイスをきかせたものがあること

特に、しっかりとした苦味とドライな酸味が大きな特長で、暑い夏に飲みたくなる爽快なタイプのものが主流です。ゴクゴクと喉を鳴らして飲むのにぴったりで、リフレッシュしたいときにも最適です。スパイスを加えて独特の風味を出したものもあり、相性の良い料理を探すのが楽しくなります。色はアンバー色(琥珀色)のものが多く、その美しい色も魅力のひとつです。

セゾンビール誕生の地の「いま」

誕生地であるベルギーのワロン地方では、今でもセゾンビールの醸造が盛んです。中でも有名なのが「BRESSERIE DUPONT(デュポン醸造所)」です。元々は農家でしたが、セゾンビールの醸造をきっかけにビール醸造所として歩み始めました。同所はセゾンビールのパイオニアとして、ベルギーだけでなく世界中で高く評価されています。また、フランスからベルギーにかけて広がるフランドル地方でもセゾンビールが造られています。

日本でセゾンビールは飲めるの?

日本におけるセゾンビールの知名度はまだ低いのですが、セゾンビールを造る醸造所も少しずつ出てきました。有名どころは、長野県にある玉村本店の「志賀高原ビール」で、ベルギーのセゾンビールにインスパイアされて始まった「山伏」というシリーズがあります。信州のホップや酒米を使って、日本独自のおいしさを追求しています。また、この他にも、日本らしいセゾンビールを造っている醸造所はいくつかあります。デュポン醸造所のセゾンビールやベルギーの各醸造所が誇るセゾンビールも日本で入手できるので、気になる人はぜひ一度お試しください。

手軽に買える!おすすめセゾンビール

日本のコンビニエンスストアや酒屋、通販などで手軽に買えるセゾンビールを5つご紹介します。

・ファントム

ベルギーの小規模醸造所「ファントム醸造所」で造られているセゾンビール。イチゴジャムのようなフルーティーな香りとコショーのようなスパイシーな香りがうまく融合し、バランスの良いふくらみを感じます。個性的なパッケージの750mlびんもおしゃれで、飲み終わったあとにインテリアになりそうです。通販で購入可能です。

https://www.belgianbeer.co.jp/products/detail.php?product_id=495

・「馨和 KAGUA」Japanese Citrus Saison

株式会社FAR YEAST BREWINGによるセゾンビール。柚子と山椒のフレッシュかつ鮮やかな香りが特長です。ナチュラルでやわらかい炭酸のため口当たりが良く、爽やかかつドライな味わいで食前にも食中にもぴったり。和モダンなデザインの330mlびんがおしゃれです。通販で購入できる他、酒屋やビアパブなど店頭での購入も可能です。

https://faryeast.stores.jp/items/5959b63ded05e630c60029d9

・「サントリー TOKYO CRAFT(東京クラフト)〈セゾン〉」

サントリービール株式会社が2017年5月から季節限定で販売しているセゾンビール。パッションフルーツのようなトロピカルな香りと爽やかな味わいで、夏に飲むのにもってこいです。シックな色の350ml缶には、東京の街が描かれています。全国の量販店で購入できます。

http://www.suntory.co.jp/news/article/12849.html

・「グランドキリン 雨のち太陽のセゾンビール」

キリンビール株式会社が「2016」5月から期間限定で販売していたセゾンビール。みずみずしい柑橘のような味わいと深い香りが特長です。ブルーとオレンジの鮮やかな330mlびんは、日本の蒸し暑い夏を涼やかにしてくれます。「全国のコンビニエンスストアで販売され、人気を博した」。

http://www.kirin.co.jp/company/news/2016/0322_03.html

・「僕ビール君ビール」

株式会社ヤッホーブルーイングが造るセゾンビール。果物のようにフレッシュな香りとキリリとした大人の苦味が共存し、重層的な味わいが実現しています。一見ビールに見えない350ml缶は、ポップなデザインです。全国のローソン、成城石井などで購入できます。

http://yohobrewing.com/bokukimi/

ベルギー農家に思いを馳せながら乾杯!

ベルギーの農家から始まったセゾンビールは、各農家が知恵を絞って工夫を重ねながら造ったという、歴史のあるビールです。150年以上前のベルギー農家や農夫に思いを馳せつつ、セゾンビールを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

編集:ビール女子編集部

ビール女子とは、ビール好きな女性のための情報サイトおよびコミュニティです。ビールの新発売情報、イベント情報はもちろん、ビールに合うおつまみレシピ、女性向けのビールのおいしいお店情報などのコンテンツやオリジナル企画、イベントを通じて、女性がよりビールを楽しむためのビアライフスタイルを提案しています。

  • LINE
  • twitter
  • facebook
  • Google+
  • Hatena
  • Pocket

関連記事

カテゴリー一覧