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お客さんとの距離を縮める 個人宅配型農家「キレド」の事例【農家のSNS活用法vol.2】

お客さんとの距離を縮める 個人宅配型農家「キレド」の事例【農家のSNS活用法vol.2】

2017年08月08日

情報発信や顧客集客、PRの手法として、SNSを利用する農家が増えています。そんな農家のSNS利用法についてうかがうシリーズ。2回目は、個人宅へ野菜を届けるスタイルの農家のSNS利用法について、迫りました。

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お客さんとの距離を縮める 個人宅配型農家「キレド」の事例【農家のSNS活用法vol.2】

畑で育てた野菜を個人宅へ直売している、千葉県の農家「kiredo(キレド)」。大手のスーパーマーケット等に卸さず、個人宅配をメーンにしているスタイルを貫いています。彼らにとって、お客さんとの距離を縮めていくツールとしてSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は欠かせないと言います。

直売型農家のSNS利用の一例として、キレドの栗田貴士(くりたたかし)さんにお話をおうかがいしました。

関連記事:Facebookで売上が218%に「沖縄かんな農園の事例」【農家のSNS活用法vol.1】

個人宅配スタイルの農家

千葉県四街道市に約1ヘクタールの畑を持つキレドは、野菜を栽培する農家です。キレドが育てる野菜は、イタリア産のネギやハワイ産のタマネギなど世界各国の野菜で、スーパーではあまり見かけないような珍しいものが中心です。これまで主にレストラン用に栽培されていた野菜を、年間150種類以上生産し、一般家庭へ届けています。

「好奇心が旺盛で、食べることが大好きな人たちへ。世界中の野菜と畑のおもしろさを知ってほしいという思いで、個人宅配するスタイルをとっています」と栗田さん。

個人宅配スタイルの農家

キレドが農業を始めた当初から行っているのが、地域のフードイベントなどにキッチンカーで出向いて出店すること。キッチンカーでは、栗田さんが育てた野菜をふんだんに使ったピタサンドなどを提供しています。

告知ツールとしてInstagram(インスタグラム)をメーンに活用中

さらに現在では、千葉市内にアトリエを構えてランチやデザートを提供したり、料理教室のイベントを開いたり、食卓に飾るキッチンウェアなどを販売しています。

告知ツールとしてInstagram(インスタグラム)をメーンに活用中

2011年に就農した時点で、自分たちの作った作物を売るためには、お客さんに向けて自己紹介が必要だと思い、ホームページを作ったそうです。それから約1年後にFacebook(フェイスブック)を、さらに約2年後にInstagram(インスタグラム)とTwitter(ツイッター)のアカウントを開設。

現在はInstagramで投稿したものが、FacebookとTwitterにも自動で投稿されるように設定し、週に2回から3回のペースで更新しているそうです。

お客さんに自分たちが育てた野菜を買ってもらうためには、まず野菜を食べておいしいと思ってもらわなければいけない。そのきっかけ作りとして、キッチンカーが重要だと栗田さんは言います。だからこそ、キレドはキッチンカーでさまざまな場所に出店し、その出店を告知するツールとしてSNSの役割が大きいのだそうです。

個人宅配スタイルの農家

「元々、料理イベントを開いたり、イベントに招待されることが多く、そんな場で出会った人たちのクチコミによってキレドの名前が知られるようになってきたんです。ミュージシャンがライブを行ってCDを買ってもらうのと似ていますよね。私はこうした野菜販売の方法を“ミュージシャン型”と呼んでいるのですが、ミュージシャン型にとってイベント出店や日時を告知する上で、SNSはとても便利なツールだと思います」

既存のお客さんに、もっと好きになってもらうためのSNS活用

既存のお客さんに、もっと好きになってもらうためのSNS活用

SNSの成果についてはどうでしょうか。

「SNSのおかげでお客さんが増えるということは今のところありません。SNSはあくまでも、既にキレドのことを知っているお客さんにもっと親近感を持ってもらったり、イベントの開催を知ってもらったりするツールとして活用しています」

野菜を卸しているお店や料理教室などで、栗田さんが作った野菜を食べた人から、SNSを通じてメッセージをもらうことがあります。そこから個人宅配の注文を受けて、お客さんになってくれるというケースもあったそうです。

「SNSは、気軽にメッセージを送れることも特長ですよね。子どもがニンジン嫌いだったのに、キレドのニンジンをおいしそうに食べていて、それに驚いたお母さんがその様子を動画で撮影してメッセージを送ってくれたこともありました。こんなやりとりがお客さんとできると、農家にとって、消費者を身近に感じられます」

農家が個人に野菜を販売するスタイルをとっているキレドだからこそ、売り手と買い手が直接コミュニケーションをとる場として、SNSが果たしている役割は大きいのでしょう。そのようなつながりを通して、農家と消費者の距離を縮め、キレドのことをもっとよく知ってもらい、好きになってもらうきっかけとなっていることは確かなようです。

カボチャの一種、バターナッツ・スクワッシュ
カボチャの一種、バターナッツ・スクワッシュ

最近では、生産者の名前がわかる野菜が都市部のスーパーで販売されています。しかし、一般的な消費スタイルでは、消費者が生産者と直接コミュニケーションをとるということはまずありません。一方、個人家庭へ直接野菜を届けるキレドでは、生産者と消費者がダイレクトに結びついており、SNS が双方のコミュニケーションの場として機能しているのです。

農家のスタイルや販売方法によって、SNSが担う役割も異なります。今回のキレドの事例は、新規顧客開拓という目的よりも、既存の顧客に対してのアプローチの一環として、SNSが有効である一例と言えるでしょう。

関連記事:Facebookで売上が218%に「沖縄かんな農園の事例」【農家のSNS活用法vol.1】

kiredo(キレド)
http://www.kiredo.com/
kiredo Vegetable Atelier(キレド ベジタブル アトリエ)
http://www.kiredo.com/atelier
※写真提供:キレド

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