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売上の9割が口コミの個人通販「ファンを作る」農家のコミュニケーション術

売上の9割が口コミの個人通販「ファンを作る」農家のコミュニケーション術

最終更新日:2017年12月13日

神奈川県相模原市津久井で大豆を自然栽培し、テンペ「Soy dish」を生産販売している「LOCO’S FARM(ロコスファーム)」の田中さん。栄養価は高いけれど食べにくいと思われていた大豆加工食品テンペがヘルシーフードとして人気となった秘密をお聞きました。

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スーパーフードといわれているテンペをご存知でしょうか。大豆を発酵させて作るインドネシアの伝統食品で、美容と健康によく、しかもおいしいと注目を集めています。その魅力にいち早く注目し、生産してきた農家がいます。神奈川県相模原市の田中英之(たなかひでゆき)さんです。田中さんを知る人は「テンペの田中さん」と呼びます。

田中さんのテンペは、販売のほぼすべてがSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)経由の個人通販や、マルシェでの直販です。今季(2017年8月取材時点)はすでに商品が完売しているほど、人気とのこと。口コミで多くのファンを集めるためのコツをうかがいました。

関連記事:子どもが憧れるカッコイイ農家に「テンペの田中さん」の兼業農家スタイル【ファーマーズファイル:田中英之】

テンペとの出会い

田中さんが手がける「テンペ」は、インドネシア発祥の発酵食品です。ゆでた大豆をこうじの一種「テンペ菌」で無塩発酵させて作ります。製造過程が納豆と似ているため「インドネシアの納豆」と呼ばれることもありますが、クセやにおいはなく、食べやすいのが特長。たんぱく質、ビタミンB群を多く含み、日本だけでなく欧米でも注目を集めています。

田中さんは、自ら運営する神奈川県相模原市津久井のLOCO’S FARM(ロコスファーム)で大豆を自然栽培し、収穫した大豆を100%使ったテンペ「Soy dish」(ソイディッシュ)を生産。主にSNSを通じて、個人通販で販売しています。

田中さんがテンペと出会ったのは5年前、大豆の栽培を始めた年でした。「長野県安曇野市の友人宅で食べたのが、最初の出会いです。テンペとは知らずに食べて、あまりのおいしさに感動しました」。

「自分が作った大豆を使ってテンペを作りたい」と決意した田中さんは、その足でテンペ工場へ向かい、交渉を開始。LOCO’S FARM産大豆でのテンペを作ってもらえることになりました。「自分の大豆で初めて作ったテンペが、これまたおいしかった。これはいける、と確信しました」。

商品化の最初のハードル

オリジナルのテンペを作ることに成功した田中さんですが、商品化に当たっては、問題が立ちはだかります。当時はテンペの知名度が低く、知っている人の間では「においがきつい」などのマイナスイメージが大きかったのです。「健康に良い」とテンペがメディアに取り上げられることはあるものの、人々の間に定着することなく消えていく、ということを繰り返していました。

「当時のテンペは発酵臭がきつく、おいしくなかった。特に本場・インドネシアから直輸入されたものは、日本人の舌には合わない。結果、栄養価は高いけれど食べにくいもの、と思われていた」。

テンペ作りを決めた田中さんの周囲でも、「どうやって売るの?」「食べ方がわからない」などの声が多かったと言います。

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