多種多様なスタイルの農家による共同グループ。農業のハードルを下げて盛り上げる。 – マイナビ農業

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多種多様なスタイルの農家による共同グループ。農業のハードルを下げて盛り上げる。

多種多様なスタイルの農家による共同グループ。農業のハードルを下げて盛り上げる。

2017年09月03日

山梨県で新規就農し、肥料を与えず野菜作りをしている伊藤祐介(いとうゆうすけ)さん。農業は実験の連続だという伊藤さんについて、前編後編に分けてお送りします。後編では、伊藤さんが代表を務める共同出荷グループの「農家同士の新たなつながり」についてお届けします。

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若手農家17組による共同グループ

のらごころは、山梨県北杜市と韮崎市で活動している若手農家17組による共同出荷グループです。世代は20代から40代で、地元出身者も移住者も所属しています。農家歴10年以上の農家から新規就農者までキャリアも様々です。共通しているのは、自らの意思で農業を始めたこと。そして農薬や化学肥料を使わず農作物を作っていることです。

共同出荷先は、地元のスーパーです。地産地消に力を入れているスーパーに、のらごころの特設コーナーがあり、グループのメンバーが作った農作物を卸しています。販売しているのは野菜、米、豆、果物です。

スーパーへの出荷以外にも、県内や東京の飲食店に配達していますし、個人の方向けには定期販売も行っています。時期に合わせて旬な野菜5から8品目をボックスに入れて、毎週、隔週、月一でお届けしています。

魅力的な農業の発信

共同出荷以外にも、いくつかのプロジェクトに取り組んでいます。主なプロジェクトは新規就農者へのサポート、勉強会、地域でのイベント、食育、種の保存です。メンバーは自分が参加したいプロジェクトを選んで、企画や運営を行います。

私は食育プロジェクトに参加して、月に一度近くの保育園に訪れて、園児に有機野菜の作り方を教えています。始めは虫はおろか、土を触ることもできなかった園児たちが、野菜作りを通して自然を好きになってくれたり、「自分で作った野菜だから」といって苦手な野菜を食べられるようになったりすることが嬉しいです。のらごころの「のら」とは畑という意味です。農家の野菜作りに対する思いや、農業が魅力的であることを伝えること、そして農家が経済的に発展していくことを目指して活動しています。

農家同士のつながりが深まる団体

もともと、のらごころは新規就農者とキャリアのある農家とのつながりを作るため、2012年に立ち上がりました。拠点としている北杜市は、都会から移り住んで農業を始める方に人気のエリアです。

私も北杜市に引っ越して農業を始めたのですが、新たな土地で一人で農業を始めることは、想像以上に大変でした。他の農家とのつながりが薄いため、情報が得られにくいですし、一人でコツコツ向き合わなければいけません。そんな時に、のらごころの創設者に誘われて、のらごころのメンバーになりました。

メンバーになって良かったことは、有機農業のスキルをメンバーの畑に行って直接教えてもらえることです。ベテラン農家が新規就農者のサポートをしてくれ、スキルを間近で学ぶことができました。また、わからないことをすぐに相談できることやオススメの品種の情報を共有できること、野菜の種を交換できることも、グループに所属する強みです。

多種多様な農家を見せることで農業のハードルを下げる

のらごころには、キャリアが長く、事業として成功している方がたくさんいます。その中で、新参者の私が代表になったのは、のらごころが農家の多様性を大切にしているからです。

自然農法にとことんこだわって追求している方、こだわりを持ちつつ経営とバランスを取っている方、農業を始めたばかりで何を軸にするのか決めていない方など、様々なタイプの方がいます。私自身は、畑を耕さない「自然農」を極めたい気持ちと、生活のために生産量をあげたい気持ちの両方があり、今後の方向性に対して迷っています。

様々な価値観を持った農家が一緒になって、悩み相談や情報共有を通して、メンバーの農園経営が最低限成り立つようにする。その上で、それぞれが自分の理想のスタイルを確立できる場にしたいと思っています。

今後、のらごころをどんな団体にするのか明確な目標はありませんが、多様性のあるグループにしたいと考えています。世の中の人に農業にも色々なやり方があることや、固定概念に縛られない自由な農家がいることを知ってもらい、農業に対してのハードルを下げたいのです。農業はカジュアルで誰でもできる。そう感じてもらい、間口が広がって農業全体が盛り上がればいいなと思います。

 

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