フルーツビールとは
「フルーツビール」とは、果物を使ったビールのことです。どんな種類の果物を使うか、また、果実の状態や果実を加えるタイミングなどによって、さまざまな味わいに変わってきます。
フルーツビールの製造方法
フルーツビールは、大きく分けて2つの製造方法があります。
1)ビール主発酵後に果汁を入れる方法
一つ目は、ビールが主発酵した後(ほぼ完成した状態のビール)に果汁を加えて割る方法で、日本のフルーツビールのほとんどがこの方法で製造されています。
既に完成に近いビールを割って作るため、アルコール度数が5%以下と低めに仕上がるため、お酒が苦手な方でも飲みやすく、ジュースに近い味わいになります。
2)ビール主発酵前に果実を入れる方法
二つ目は、ビールが主発酵する前に果実を加える方法です。ビールの製造の前半に、ベースとなる麦汁(ばくじゅう)の段階で加えるため、ホップの苦味や麦汁の糖度と合わせたときに、ちょうどよい味に仕上げる必要があります。
また、果物の糖分は発酵のタイミングでビール酵母が食べてしまうため、ジュースのように甘く感じることはありません。また、果実の香りや風味は感じるものの、味わいはしっかりとしたビールに仕上がります。
フルーツビールはビールではない?!
今まで、「フルーツビール」と呼んできましたが、実は日本の酒税法では、ビールの分類に入ることができません。
日本の酒税法での《ビール》とは、麦芽率が2/3以上のもの、または、日本でビールの原料として認められている原料(※注1)を使ったもの、アルコール分20%未満であること、発泡性であること、となります。
このため、原料として認められていない果物を使ったフルーツビールはすべて《発泡酒》となってしまいます。厳密にいうと「フルーツビール」という表記もNGなのです。
また、《ビール》でないなら酒税は安いのではないかと思うかもしれませんが、《発泡酒》の中でも麦芽率が高いものは、ビールと同じだけの税金を支払っているものもあります。つまり、節税のためだけでなく、日本の税法上仕方なく《発泡酒》となっているものもあるのだと覚えておくとよいでしょう。
※注1:日本の酒税法でビールの原料として認められているのは「麦芽、ホップ、米、とうもろこし、でんぷん、糖類等」です。
※注2:酒税法についての記述は2017年9月現在の情報です。
季節ごとのおすすめのフルーツビール
フルーツビールの楽しみは、なんといっても旬の味覚を味わえること。今回は、個性的なビールを数多く仕掛けるサンクトガーレンのフルーツビールをいくつか紹介します。
湘南ゴールド(春夏限定)
幻のオレンジを使用!死ぬまでに飲んでほしいビール
神奈川県が12年をかけて開発した、県内でも未だ入手困難なオレンジの品種「湘南ゴールド」を使ったビールです。湘南ゴールドの華やかな香りを最大限に活かすため、このビールには果汁だけでなく、皮も実も丸ごと使用しています。
2人の愛を確かめ合うオレンジデーに合わせて毎年発売
毎年4月14日は「オレンジデー」として、バレンタインデー・ホワイトデーに続いて2人の愛を確かなものにしてオレンジやオレンジ色のプレゼントを贈る日となっています。この由来は、オレンジが「花嫁の喜び」という花言葉を持つため。そこで、サンクトガーレンの「湘南ゴールド」も毎年このオレンジデーから春夏限定で発売されているそうです。また、愛のシンボルとして、結婚パーティーでも数多く楽しまれているようです。
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パイナップルエール(春夏限定)
なんと約600㎏の手作業で切ったパイナップルを使用した贅沢なビール
パイナップルエールは、ゴールデンパインを600㎏も使用し、泡までほんとり甘くパイナップルの風味が感じられるビールです。また、こだわりはその作業方法にあります。パイナップルを機械で切ってしまうと、そのストレスで香りが変わってしまうそうで、すべて手作業で切っているそう。また、濃縮果汁や香料などの人工物は一切入っていないので、ゴールデンパイン本来の香りや瑞々しさを存分に楽しめるビールです。
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アップルシナモンエール(秋冬限定)
味も香りもアップルパイ?500個の焼きりんごを使用した秋のビール
秋の味覚はたくさんあるけれど、その中でも人気な果物、リンゴ。ひとたびこのビールの栓を開けると、焼き立てのアップルパイの香りが広がります。
それもそのはず、ほんのり焦がした麦芽(カラメルモルト)のコクと、焼きリンゴ、シナモン、メープルシュガーを合わせた、本格的なフルーツビールなのです。シナモン風味で少しスパイシーな泡とコクと深みの広がり、そしてリンゴの爽やかな酸味を味わってみてください。
・農家貢献につながれ!使用しているのは“訳あり”リンゴ
このビールの特徴は、使用されているリンゴがすべて“訳あり”であること。長野県伊那市で、収穫前に落果したものや、表皮にが傷ついたもの、色にムラがあるものなどを買い取って、ビールへと加工しています。この“訳あり”リンゴは、本来であれば販売することが難しいため、廃棄となるのですが、実に収穫量の1/3の量になるとも言われており、この有効活用が農家の貢献へとつながっています。
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協力:サンクトガーレン
編集:ビール女子編集部
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